不動産オーナー7%が同性カップル入居拒否、応援したいは37% - LGBTの現実

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リクルート住まいカンパニーは10月5日、不動産オーナーを対象にLGBTに対する意識調査を実施し、「SUUMO『不動産オーナーのLGBTに対する意識調査2018』」として結果を発表した。LGBTの認知度や、これまで同性カップルの入居希望にどう対応したか、またLGBTを応援したいか、などを尋ねている。
不動産オーナー7%が同性カップル入居拒否、応援したいは37% - LGBTの現実

社会での認知が進むもまだ差別続く「LGBT」

「LGBT」とは、レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender・性別移行<性同一性障害>を含む)の頭文字を並べた言葉であり、性的マイノリティの総称として用いられている。

かつては差別の対象であったが、ここ数年は欧米を中心に人権が認められるようになり、英国のロック歌手エルトン・ジョンさんや米国の女優ジョディー・フォスターさんが同性婚をし、話題となった。

日本でも2015年3月に東京都渋谷区が全国初となる同性パートナーシップ条例を可決した。このように、性的マイノリティの認知や社会における理解は進みつつある。

一方で、日本労働組合総連合会が2016年8月に発表した意識調査の結果によると、「LGBT等(性的マイノリティ)当事者」は回答者1,000名のうち8%。また職場におけるLGBTに関する差別を「なくすべき」と8割強が回答したものの、表面化していない問題点も多く、とくに職場での対策が進んでいるといい難い面もある。

では、生活の基本となる住居の現状はどうなのだろうか。以下で『不動産オーナーのLGBTに対する意識調査2018』の結果を紹介する。

7%が入居を断った経験がある

まず、不動産オーナーのLGBTという言葉の認知度は79.4%だった。年代別の認知度は、30代オーナーが89.1%ともっとも高く、年代が上がるにつれて低くなる傾向となった。

次に、これまでの入居希望者への対応経験を尋ねた。男性同性カップルの入居を断った経験がある不動産オーナーは8.3%、女性同性カップルの入居を断った経験がある不動産オーナーは5.7%だった。平均すると7%のオーナーが断った経験を持つことになる。

一方、男性同士の同性カップルの入居希望に対して「特に気にせず入居を許可する」という回答は36.7%だった。女性同士の同性カップルの場合「特に気にせず入居を許可する」は39.3%だった。

そして、“男性同士、女性同士カップル”の入居希望への対応意向と、“男子同士・女性同士ルームシェア”の入居希望への対応意向を比較すると、「特に気にせず入居を許可する」という回答率はほとんど変わらなかった。

LGBTに向けた施策の認知度は、「同性カップルのパートナーシップ登録や証明書発行を行う自治体がある」ことについてが70.3%ともっとも高かった。そして、LGBTを「応援したい」というオーナーは37.0%だった。

社会を挙げた取り組みが必要

この結果からは、LGBTに対する偏見や差別は少なくとも不動産オーナーについては少なくなってきているように思える。しかし、LGBTを「応援したい」というオーナーは37.0%にすぎず、また別の調査では、同性カップルと知ったとたんに入居を断るというオーナーも後を絶たないという報告もある。

不動産オーナーが彼らを敬遠するのは「近所とのトラブル」への懸念が多いようだ。このような偏見をなくすためには、社会を挙げての取り組みが必要だろう。

10月11日は「カミングアウト・デー」。性的マイノリティのカミングアウト(公表)を行おうと世界的に呼びかけられる日で、LGBTへの関心が高まる日でもある。身の回りで、職場で、どういった意識をもってどういった対応をするかを考えるきっかけとなるのではないだろうか。