二十四節気とは?意味・由来・順番と、2つの決め方(平気法と定気法)

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記事の情報は2018-11-03時点のものです。

春分や夏至、秋分、冬至など季節を表す言葉を天気予報でよく聞きますよね。ほかにも立春、雨水、啓蟄、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、小寒、大寒と、1年を24分割してそれぞれの時期を表した呼び名があり、これらは二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれています。この記事では二十四節気の意味や由来、2種類の決め方について解説していきます。
二十四節気とは?意味・由来・順番と、2つの決め方(平気法と定気法)

二十四節気(にじゅうしせっき)とは

二十四節気とは、1年を日数あるいは太陽の黄道上の位置によって24分割し、それぞれの季節や気候を表した名称をつけて配置したもののことを指します。

現代の日常生活では意識することは少なくなりましたが、気候の移り変わりを表した二十四節気は昔から農作業の目安として用いられており、大変重宝されてきました。

二十四節気の意味と由来

二十四節気は、中国の戦国時代のころに、季節を表す暦のようなものとして考案された区分手法のひとつです。1年を12の節気に分割し、その中間の中気を定め、それぞれに季節や気候を表す名称がつけられたものです。

中国の気候に合わせて名付けられているため、日本の気候とはやや合わないところがあるという指摘もあります。

二十四節気の2つの決め方

二十四節気は1年を24分割したものですが、その分割する方法には「平気法」と「定期法」の2つがあります。

平気法

平気法は1年を24分割し、冬至を起点として約15日ごとに節気や中期を配置していくものです。1年間を等分に時間分割して計算されるため、実際の太陽の運行とな異なります。平気法で求めた二十四節気と後述する定気法とでは2日ほどずれが生じてしまうことになります。

定気法

その一方で定期法は、黄道を春分点を起点とする15度ずつの24分点に分け、太陽がこの点を通過するときを二十四節気とします。現代では、定気法を用いて二十四節気の日にちが決められています。

二十四節気それぞれの意味・由来・順番

1. 立春(りっしゅん)

二十四節気の最初の節気で、暦のうえでは春になります。

2. 雨水(うすい)

雪から雨に変わり、降り積もった雪が溶けだすという意味です。

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3. 啓蟄(けいちつ)

「啓」はひらく、「蟄」は土の中に閉じこもっていた虫という意味で、大地が温まり冬ごもりから目覚めた虫たちが顔を出すころ、という意味を指します。

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4. 春分(しゅんぶん)

昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。春分の日はお彼岸の中日であり、先祖のお墓参りをする習慣があります。

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5. 清明(せいめい)

万物がけがれなく生き生きとしているという意味です。春の息吹を感じられるころで、各地ではお花見も楽しめる季節になります。

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6. 穀雨(こくう)

春の柔らかな雨で農作物が育つ、という意味です。穀雨の前に種まきをすると、雨に恵まれよく成長するといわれています。

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7. 立夏(りっか)

暦のうえでは夏になります。例年5月6日ごろであり、さわやかな晴天の日々が続きます。

8. 小満(しょうまん)

秋に巻いた麦の穂がつく頃なので、少し満足するという意味からつけられたといわれています。

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9. 芒種(ぼうしゅ)

「芒」はイネ科の穂先にある毛のような部分のことで、稲などの穀物のタネをまく時期のことを指します。

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10. 夏至(げし)

太陽がもっとも高く登り、1年でもっとも昼が長い日です。現代では、梅雨の時期にあたるため、日の長さを感じられることは少ないかもしれませんね。

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11. 小暑(しょうしょ)

梅雨が明けて、だんだん暑さが増していくという意味です。七夕の頃で、本格的に暑くなる少し前のことを指いますので、暑中見舞いをそろそろ出してもよい時期ですね。

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12. 大暑(たいしょ)

夏の暑さが本格的になるという意味です。土用の丑の日が近いので、うなぎを食べる時期でもあります。

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13. 立秋(りっしゅう)

暦のうえでは秋になる時期です。立秋は例年8月8日ころですが、立秋を過ぎたら暑中見舞いではなく、残暑見舞いを出すことになります。

14. 処暑(しょしょ)

夏が過ぎるころという意味です。暑さがやわらいできて、このころから台風シーズンに入ってきます。台風に備える時期を教える雑節のひとつ二百十日もこの時期ですね。

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15. 白露(はくろ)

草花に朝露が付き始める、という意味です。本格的な秋が訪れる時期とされています。

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16. 秋分(しゅうぶん)

春分と同じく、昼と夜の長さがほぼ同じになる日です。秋分の日は彼岸の中日にあたり、先祖のお墓参りをする習慣があります。

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17. 寒露(かんろ)

草木に冷たい露がつく、という意味です。秋もぐっと深まり、すごしやすい気候になる時期です。現代では10月8日頃にあたるため、平野部では冷たい露にはまだ早い時期かもしれませんね。

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18. 霜降(そうこう)

朝晩の気温が一段と下がってきて、霜が降りることを意味しています。このころには紅葉が見られるようになります。

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19. 立冬(りっとう)

暦のうえでは冬になります。日差しも弱まり、木枯らしが吹く時期です。

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20. 小雪(しょうせつ)

わずかながら雪が降り始め、雨が雪に変わるという意味もあります。鍋が恋しい季節ですね。

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21. 大雪(たいせつ)

本格的な冬の到来になる時期です。年末からお正月にかけて慌ただしい時期でもあります。

22. 冬至(とうじ)

1年でもっとも夜が長い日です。お風呂にゆずを入れるなどして、無病息災を祈る習慣があります。

23. 小寒(しょうかん)

この日を「寒の入り」といい、寒さが始まることを意味します。寒中見舞いを出す時期でもあります。

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24. 大寒(だいかん)

寒さがもっとも厳しいころです。二十四節気最後の節気で、大寒を過ぎると再び元に戻ります。大寒をすぎて立春を迎えても、まだまだ寒い日が続きます。この時期には余寒見舞いを出すとよいでしょう。

その時々の二十四節気を知って季節を感じよう

現代で二十四節気を意識して過ごしている方は少ないかもしれませんが、暑中見舞いや土用の丑の日など私たちの生活に溶け込んでいるものもあります。これを機に二十四節気を感じながら生活してみるのも良いかもしれませんね。

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