「イクメンって結局何だろう?」男性の家事・育児参加時間は女性の6分の1

本日、10月19日はイクメンの日である。働き方改革で、育休や有休取得が推進され、リモートワークで家族との時間が増えたという声も聞く。しかしそれはまだまだ全体のほんの一部でしかないだろう。出前・デリバリーに関する調査研究と情報発信を行う「出前総研」は10月18日、男性の家事・育児関する調査結果を発表した。それによると、回答した男性の家事・育児参加時間は女性の6分の1しかないことがわかった。

「イクメンって結局何だろう?」男性の家事・育児参加時間は女性の6分の1

10月19日は「イクメン」の日

10月19日は「イクメンの日」である。これは、10を「トウサン」、19を「イクジ」にかけ、子育てをする男性の日として日本記念日協会が認定したもの。

育児に協力する、または主体的に参加する父親を「イクメン」と呼び話題となったのは2010年のこと。当時の労働大臣の長妻氏が、少子化対策のため「イクメンを流行させたい」と発言したことから広まったと言われている。

近年の働き方改革で、育休・有休取得の推進など各企業で取り組みは進められているが、これはあくまでも制度上の問題である。

世のお父さんたちは、家庭で実際どの程度のイクメンぶりを発揮しているのだろうか。

結婚して子供のいる男女 633名(男性=276名/女性=357名)を対象に実施された、出前総研の「男性の育児に関する調査」から、その実態を紹介しよう。

毎日家事・育児をする男性は40.2%

まず、家事・育児の頻度について尋ねたところ、男性は「毎日」と回答したのは40.2%だったのに対して、女性は93.3%だった。

一方で、男性の25.4%が「休日のみ」、15.6%が「気が向いた時」に家事・育児に参加していると回答しており、まだ男性の育児・家事参加は女性と比べて少ないことがみてとれる。

出典:プレスリリース

男性の60.9%は「どちらかというと仕事を優先している」

総務省が5年ごとに実施している社会生活基本調査によると、6歳未満の子どもを持つ夫婦の家事関連の時間では、男性が家事・育児にかかわる時間が1日平均1時間5分(うち、育児が48分)。

女性は6時間48分(うち、育児が3時間42分)と男性の約6倍だった。

出典:プレスリリース

女性の社会進出が進む中でも、男性の育児・家事参加時間は非常に短く、特に家事を行っていないことがわかった。

出前総研が行った家事と育児の両立に関する質問でも、子供のいる男性の60.9%は「どちらかというと仕事を優先している」と回答していることもこういった社会背景を裏付ける結果となっているとしている。

女性が思うツライ家事は「掃除」と「料理」

また、出前総研が2017年12月に行った調査から、結婚して子供のいる女性が普段行っている家事で「負担に感じている家事」をランキングしたものがある。

これによると、1位が「掃除(60.9%)」、2位は「料理(47.9%)」、3位は「食器洗い(46.0%)」だった。

また、「時短したい家事」では、1位が「料理(60.9%)」であった。

出典:プレスリリース

出前を頼むのは「手抜き」なのか問題

前項で負担となっている家事第2位の「料理」を、出前という形で代行することがあるのか?

調査の結果、独身女性や既婚で子供がいない女性に比べて、既婚で子どもがいる女性のほうが出前を利用する頻度が低いことがわかった。

結婚して子供のいる女性は、出前の利用を「月に1回以上」する割合が結婚して子供のいない女性や独身女性と比較して10ポイント低いうえ、「半年に1回程度」との回答割合がもっとも高く、他の属性の女性よりも出前の利用が少ないのだという。

出典:プレスリリース

この背景には、「子どもには手料理を食べさせたい」と思う母の気持ちと、出前を「手抜き」ととらえる罪悪感が隠されているのかもしれない。

そもそも、子どもを預けて働くこと自体に罪悪感を感じる女性も多いという。海外ではベビーシッターは当たり前のように利用されているが、日本では近年ようやく、オンラインで簡単に予約できるサービスなどが提供されはじめたばかり。

女性活躍社会とは言われるものの、「母親」が育児や家事をするという価値観は、女性の中にすらいまだ根強く残っているのである。

イクメンって結局何だろう?

ここで、「イクメンの日」に戻ろう。イクメンとは、結局何なのだろうか?

そもそも、家事や育児を行うのが「女性」という固定概念があったために、男性が少し協力的な姿勢を見せると「イクメン」ともてはやす風潮が生まれた。

しかし本来、「良き父」「良き夫」というものは家庭によって違うはずである。

男性が子育て、女性が仕事という家もあれば、まったく家事や育児をしない父がいる家もある。重要なのは、家族がその形に納得感を持っているかどうかなのではないだろうか。

「イクメンの日」を機会に家族ともっとコミニケーションをとってみよう。家庭の中で自分がどんな父であり、どんな夫でありたいのかを話してみよう。

そしてもっとも忘れてはいけないこと。

それは、「ラクをしたい日もたまにはある!」それでも出前をとらない母たちの気持ちに、寄り添うことだ。そこに共感できる人こそ、本当のイクメンなのだろう。