「家庭と仕事両立したい」は欲張りなの?主婦が働くために必要な条件とは

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働き方の選択肢は広がっている。時短勤務、リモートワーク、フリーランス、副業など、これまで家事や育児、介護などさまざまな理由で就業をあきらめてきた人が、働ける機会は確実に増えた。しかし実際のところ、家庭と仕事の両立には課題はつきものである。しゅふJOB総研が11月15日に発表した調査をもとに、どうすれば課題を乗り越えていくことができるのか、考察していこう。

「家庭と仕事両立したい」は欲張りなの?主婦が働くために必要な条件とは

家庭と仕事の両立に、立ちはだかる問題は?

家庭と仕事の両立にとって、課題となることとは何か。

まず、よく報道などでも取り上げられるのは、待機児童問題である。東京都の2018年7月発表によれば、都内の保育サービス利用児童数は、293,767人。待機児童数は前年と比べると3,172人減少しているものの、いまだ5,414人は保育園に入りたくても入れないのだ。

さらに、働きたいと思っている主婦の中には、フルタイムではなく、週に数日のみ・短時間で働きたいという人も増えているが、勤務日数や時間が少ない場合、保育園に応募する土俵にすら上がれない場合もあるのが現状だ。

幼稚園の延長保育や民間の託児施設など、高い金額で子どもを預けて働いても、時給の低いパートでは収入は増えないと嘆く人もいる。

他にも、家事や育児と仕事の両立には、さまざまな課題が存在するようだ。

主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」の調査機関しゅふJOB総研が実施したアンケート調査から、働く主婦たちのリアルな声に耳を傾けてみよう。

この調査は「家庭との両立に必要なこと」をテーマに、働く主婦713名にアンケートを実施したものである。

いま家庭と両立できる仕事は増えている?

近年の働き方改革や、労働力人口不足などの影響で、主婦や出産などでブランクがある人向けの求人情報は増えている。しゅふJOBの調査によると、家庭と両立できる仕事の数が「足りている」と回答した人は、2013年データと比較すると2倍に増えた。

一方、アンケートに回答した主婦の6割以上は、家庭と両立できる仕事の数は「不足している」と回答している。

まだまだ希望する働き方と仕事のマッチングができていない人、そもそも情報がどこにあるのか探せない人は多いようだ。

両立に必要なのは「条件が合う仕事」と「周囲の理解」

仕事と家庭を両立させるうえで必要なことについて尋ねたところ、もっとも多かった回答は「時間や日数など条件に合う仕事」で84.2%だった。

そして次に多かったのは周囲の理解についてだった。「家族の理解や協力」で62.3%、「上司や同僚など職場の理解」で60.6%となっており、ここがやはり単身者の就職活動とは大きく異なる点だろう。

物理的に使える時間が限られる中で、仕事と家庭にどこまで分配するか。そして家庭においては、妻が仕事に充てる時間にやるはずだった家事や育児を、だれがどこまで分担するのかという問題が出てくる。

もちろんこれは夫だけが担うのではなく、外部サービスに委託するという選択もあるが、いずれにしても、家族の理解と協力がなくてはスムーズにはいかないものだろう。

また職場においても理解や協力は必須だ。

家庭の事情で仕事に影響が出てしまうのは仕方がないことではあるが、事実仕事が滞ってしまう場合もある。本人も「迷惑をかけてしまう」という意識を持ち、働きにくさを感じてしまうだろう。

会社がこれを個人の問題として捉えていては、職場のコミュニケーションに支障が生じはじめるのは目に見えている。多様な働き方をバックアップする姿勢を明確にすることが、企業には求められている。

まだまだ大変、働く主婦たちのリアル

ここからは調査で寄せられたリアルな声を紹介する。

「女性進出と言いながらも、派遣や、パートで、小学生の子供が帰宅するまでの、時間で働ける条件のものは、少なく、たまに、そのような求人があっても、早い者勝ちですぐになくなる。企業側はもう少しフレキシブルな就業時間を作るべき」(40代:パート/アルバイト)

「保育園が充実し、安心して仕事ができる環境を整えなければ、結局フルタイムで働かなかったり、また子供の病気などで休むことが非常に心労になると思う」(50代:契約社員)

「保育所に入れることができず、在宅でできる仕事が圧倒的に足りない」(30代:フリー/自営業)

「小学校低学年のうちは 手がかかる、習い事の送迎もある、宿題なども一緒にやりたい」(40代:パート/アルバイト)

超高齢化社会の日本にとって、女性の労働力は重要である。しかし女性活躍社会の実現にむけて、社会や企業はいま動きだしたばかりだ。

今回は調査結果をもとに主婦が働くための課題を大きくとらえたが、実際の課題は、このフリーコメントからもわかるように、家庭の状況に応じて少しずつ違うだろう。

個々の課題に耳を傾け、働く人に寄り添う働き方を、企業は模索すべきである。