話が通じないのはなぜ?ビジネスで気をつけたい論理のブラックボックスとは

ビジネスシーンで重要なことを伝えた際に相手に意味が全く伝わっていなかった、ということが往々にして起こりうります。そんな時は一度、論理がブラックボックスになってないかを疑うようにしましょう。

話が通じないのはなぜ?ビジネスで気をつけたい論理のブラックボックスとは

ビジネスシーンではお互いの認識に齟齬が生じたり、指示を出す際に上手く伝わらなかったりすることがあります。

その多くの問題は話の筋道、すなわち論理部分がブラックボックスになってしまっていることで発生します。

1.論理のブラックボックスとは

論理のブラックボックスとは、説明の論理部分を省いてしまうことによって相手に意味が伝わらないことを言います。

ここでいう論理とは、「AだからB、BなのでC」といったように物事を連関させること。

上述の場合であれば「A→B→C」といったように順序立てて説明しなければいけないのですが、Bの部分をすっ飛ばして「A→C」といったように説明してしまう。

そうして相手にまったく意味が伝わらず、Bが話し手だけの暗黙知とされてしまうことを「論理のブラックボックス」と言います。

2.本当にそれが「当たり前」か疑う

「A→B→C」の中間に挟む論理部分、つまりB部分が一般的な常識である場合や、相手がすでにそのことを知っている場合はそこを省いても問題はありません。

たとえば雲が出てきたら

たとえばですが、「雲が出てきたから洗濯物をとりこんでおいてほしい」とあなたが頼まれた場合に意味は伝わるでしょう。

これはあなたが雲が出てくると雨が降るという事象を知識として、もしくは経験として知っているからです。

では、私は釣りが趣味なので論理のブラックボックスを釣りで例えてみましょう。

私があなたを釣りに誘うとき、「明日は雨だから釣りに行こう」と誘ったとします。さて、あなたはどう思うでしょう。

普通であれば雨の日は家でおとなしくしておきたいものです。なのに雨だからと誘われたところで、まったく納得できません。

ですが、これにはきちんとした理由があるのです。

釣りで例える論理のブラックボックス

「明日は雨だから」をA、「釣りに行こう」をCとした場合、間に含まれるはずのBが暗黙知として未共有になってしまい、結果として「わかる人にはわかる」会話になってしまっています。

では本来Bで明言されるべきであった暗黙知とは一体何なのでしょう。

実は雨の日は魚が釣れやすいとされており、それには気圧の低さが関わってきます。

気圧が低いことで魚が釣れやすくなるのは、魚が水中で浮力を保つ器官である浮き袋に因果性があり、気圧が低いところに行くとお菓子の袋などがパンパンに膨らむ、それと同じことが魚の浮き袋にも起こっているのではないかと考えられています。

魚は浮き袋の調整を素早く行えないため、一時的に膨張し、どんどん水面近くに浮いてしまいます。結果晴れの日などに岩場などに引きこもっていた魚も低気圧の日には浅瀬にきて釣れやすくなるということです。

釣りで例えてみましたが、これは日常のビジネスシーンでも多々起こりうる会話のすれ違いとなんら変わりありません。

3. どういう場面で起こりやすいか

こういったブラックボックスがビジネスシーンで発生してしまう場合、複数の原因が考えられます。

逆を言えば、そういった要因が存在する場面でブラックボックスに注意をすれば、認識に齟齬が生じる事態を防げるということでもあります。

話し手と受け取り手の業界、業種が異なる

頻繁に起こりうるケースとして、業界・業種・役職が違う場合が挙げられます。

2つの業種や役職が大きく異なる場合、たとえばエンジニアと漫画家、といったような場合は説明の際に注意を払うためきちんと伝わることが多いです。

気をつけなければならないのは、似たような業界や業種の方同士のコミュニケーション。

相手の業務内容などが明確にわかっていない段階では、なるべく前提知識ありきの話はせず、専門用語なども使わないようにしたほうが無難だと言えるでしょう。

話し手と受け取り手の知識、経験値の差が大きい

また同業種や同ポジションだとしても、両者間の知識や経験値に大きな差があれば話が通じないことがしばしば。

最も気をつけるべきは、上司が部下に伝える際に論理がブラックボックスとなってしまうこと。部下は上司が何を言っているのかさっぱりですが、聞き返すと怒られると思ってそのままにしてしまい、結果としてまったく意思が伝わらないといったことになりかねません。

そういった事態を防ぐためにもその都度、前提知識や専門用語の意味を理解しているかの確認をとりながら話すといいでしょう。