AI・ロボット時代に身につけるべきスキルは「人と関わるスキル」

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2019年1月9日、通信教育を手がけるユーキャンは、AI・ロボットによる人間の仕事の代替に関する20代~40代のビジネスパーソンへの意識調査結果を発表した。大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻・特別教授で人間酷似型ロボット研究の第一人者である石黒浩教授の、調査結果に対するコメントも合わせて報告している。

AI・ロボット時代に身につけるべきスキルは「人と関わるスキル」

10年後、世の中の業務(仕事)の33.2%がAIやロボットなどに代替

通信教育を手がけるユーキャンは、AI・ロボットなどのテクノロジーが発展し、仕事を代替するのはないかと話題となっている現状をふまえて、20代~40代の310名のビジネスパーソンに意識調査を実施した。その結果、10年後、世の中の業務(仕事)量の33%がAI・ロボットに代替されると推測していることが明らかになった。

引用:プレスリリース

一方で、10年後、自分の業務(仕事)がAI・ロボットに代替されていると思うか?という質問に対しては、「代替される」「代替されない」が拮抗する結果に。AI・ロボットはひたすら処理・分析する業務に長けている。その部分では代替が進むが、仕事はそんな単純ではないという認識の表れだろうか。

引用:プレスリリース

AIやロボットによる仕事代替に対して、期待が不安を上回る

AI・ロボットに仕事が代替されることに対しては、期待が不安を上回る結果となった。「とても期待している」(11.3%)、「期待している」(39.7%)と肯定的に捉えている人が半数以上を占めた。

期待する理由は下記の通り。作業は機械に任せて、人間はよりクリエイティブな仕事に集中できるようになると考える人が多いようだ。

・「人間がすべき仕事に集中できる」(38.0%)
・「仕事の量が減ったり、残業が減る(ワークライフバランスの充実)」(28.5%)
・「ヒューマンエラーを減らすことができる」(26.6%)
引用:プレスリリース

一方の不安を感じる理由には、自分の仕事が奪われる、失業者が増えるなどの理由が挙げられている。注目したいのは、AI・ロボットに関する知識が浅い人ほど不安を抱きがちだという事実。否が応でも加速するAI・ロボット時代に対する不安を払拭するためには、まずはAI・ロボットの特長を知ることからである。

引用:プレスリリース

人が身につけるべきスキルは「人と関わるスキル」

AI・ロボット時代に身につけておくべきスキルとは、何だろうか。調査結果によると、20代〜40代のビジネスパーソン自身が考える必須スキルは、「専門資格(専門知識・技術)」(28.1%)、「実行力」(24.2%)、「論理的思考力」(23.9%)、「課題を見つける洞察力」(23.2%)。機械との共存戦略を描きつつも、どこか機械に張り合おうとしている姿が垣間見えるのは、筆者だけだろうか。

この結果に対して、ロボット研究第一人者・石黒浩大阪大学教授はこう指摘する。「私は、ロボットが発展していく中で、人が身につけるべきスキルはコミュニケーション力やカウンセリング力のような、人と関わるスキルだと思います。」(引用:プレスリリースより抜粋)

ロボットには、万人に対してホスピタリティのある仕事は難しい。人と関わり、人間関係を深めるようなスキルを磨くことが重要だ。人間が人間らしさを取り戻すことこそ、人間とロボットのワーキングシェアがうまくいく鍵なのではないだろうか。