「共働き子育てしやすい街」5位の松戸市、KidsDiary導入で保育所のICT化推進

千葉県松戸市は2月4日、保育所職員が保育業務に専念できる環境を作ることを目的とし、公立保育所で保育業務改善サービス「キッズダイアリー(KidsDiary)」を導入したことを発表した。導入施設は、北松戸保育所、小金原保育所、コアラ保育所、梨香台保育所、六実保育所、牧の原保育所、馬橋西保育所、古ケ崎保育所、八柱保育所、小金北保育所、二十世紀ケ丘保育所、松ケ丘保育所、新松戸中央保育所、松飛台保育所、新松戸南部保育所、新松戸北保育所、古ケ崎第二保育所の17か所。

「共働き子育てしやすい街」5位の松戸市、KidsDiary導入で保育所のICT化推進

松戸市で「キッズダイアリー(KidsDiary)」導入

平成30年10月から11月にかけて、松戸市では保育業務改善サービス「キッズダイアリー(KidsDiary)」の導入を進めた。対象は、松戸市立保育所17ヵ所及び幼児保育課で、現在利用している機能は主に児童の登降時間の管理等だという。

今後は、保護者との連絡、職員のシフト管理、児童の発達状況およびアレルギー有無などの情報や検診結果など児童育成情報の管理、指導計画管理など、様々な昨日を拡大していく方針だ。

幼児教育無償化は2019年10月から、対象世帯とは・認可外施設も無償化か | ボクシルマガジン
2019年から全面的に実施されることになった幼児教育無償化。子育て世代には本当にありがたい制度ですよね。でも無償化...

保育システム構築にあたり、昨年5月から事業者を募集

「共働き子育てしやすい街ランキング」に常に上位ランクインしているという松戸市。昨年5月に「公立保育所ICT化事業に係る保育システム等賃貸借に関するプロポーザル」を実施した。「公立保育所の事務処理効率化に資する保育システムを整備し、運用に必要となる機器とともに提供する」という内容で、契約期間は平成30年10月1日から平成35年9月30日までの60か月間だ。 契約上限額は、総額 35,000 千円(消費税抜)を提示していた 。

国も保育所のICT化を推奨しているというが、事務作業など保育以外の業務は煩雑でICT化はそう簡単ではない。松戸市では、保育所職員が保育業務に専念できる環境を作ることを重視しICT化を検討。これにより、職員の勤務環境の改善、保護者とのコミュニケーションの向上、安全な保育環境の整備を図り、保育の質の担保・向上を目指したいとして、市と協力して課題に取り組み、ともに成長できる協働パートナーを募集した。

3社の応募企業から選ばれたのはKidsDiaryだ。保育士の負担軽減と待機児童問題解決に着目してサービスを提供する、2016年設立のスタートアップだ。代表取締役スタンリー・ン・イエンハオ氏は、松戸市立保育所17か所でのKidsDiary導入を受けて、こうコメントしている。

「松戸市は、子育て支援や業務効率に関しては先進的な自治体です。KidsDiaryは松戸市と共にベビーテック事業パートナーとして、保育事務の課題に対し、二重作業の軽減、情報を正確に収集・管理、各業務の時間短縮、ミスコミュニケーション低減を実現します。そしてこれらが有効に機能する流れから、保育の質の向上を図る手法を明らかにし、新たな価値を全国に届けて参ります。」
(引用:プレスリリース)

公募の際に「保育システムに必要とされる個別機能」を明示

保育士の職務環境を改善、保育の質を向上したいと考える保育園・幼稚園は多いのではないだろうか。以下に、松戸市がプロポーザル時に明示していた、同市が求める保育システムに必要とされる個別機能について抜粋して紹介しておく。

まず下記3つを、保育システム導入当初より運用を開始する機能として明示した。

(1)児童管理

児童の住所、氏名、性別、生年月日、年齢、クラス、支給認定区分、保育時間(標準・短時間 3 種類)、延長保育の有無など児童本人に関する情報から、保護者・同居家族の氏名、続柄、生年月日などの情報を、子育て支援システムと連携して登録、参照、活用することができること。

また、(2)登降所管理や(3)保護者連絡に必要な情報を登録して、活用できること。例えば、保護者の電話番号、メールアドレス、就労時間、通勤時間、主な送迎者、緊急時の連絡優先順位など。児童の担任保育士であれば日常会話の中でインプットしやすいが、補助スタッフや別のクラスの担任保育士では覚えておくのも一苦労といった情報量ではないだろうか。

(2)登降所管理

児童の登所・降所時刻をICカードやタッチパネルで打刻できること。登降所簿を作成することができること。また、給食必要食数を把握するため、クラスごとの在所児童数・アレルギー(卵・乳・小麦・大豆・その他)対応児童数の一覧表を作成できること。

児童に手を上げさせて人数をカウントし、紙の出席簿に記載して園内で共有するのが一般的ではないだろうか。数え間違いでアレルギー対応にミスが起きては、児童の命にも関わる重要な情報だと言えるだろう。

(3)保護者連絡

保護者から入った欠席・遅刻の連絡を、インターネットから利用できるASPサービス通じて受けることができること。また、保育所からプリント等の配布、メールの一斉配信(開封確認も含む)を行えること。保育所と保護者との間で、個別の連絡事項を相互にやりとりすることができること。

さらに、下記6点については、将来的に運用を検討する機能として切り分けて明示。当初のパッケージの機能として兼ね備えていることが望ましいが今回の契約での必須機能ではないことを明確にし、事業者が提案をしやすいよう配慮している。

(4)延長保育管理

(2)登降所管理と連動した延長保育料の計算と請求管理。

(5)職員情報管理

保育所に勤務する職員の情報を登録し、(6)シフト作成(7)勤怠管理と連動し活用。

(6)シフト作成

保育所に勤務する職員のシフト表を作成。

(7)勤怠管理

(2)登降所管理と同様に、保育所に勤務する職員の出退勤状況打刻。

(8)児童生育情報管理

出生時の状況、栄養状況、検診状況、発達状況、予防接種状況などの児童の生育情報を登録、参照、活用。

(9)計画・日誌作成

指導計画(年、月、週、日)、保育日誌、保育要録の作成。