CAMPFIRE家入一真×村田アルマと考える「コミュニティの正解とは」【連載第1回】

SNSグループやオンラインサロンなど、現代のコミュニティは無数に増え、そのカタチも変化し続けている。しかし、選択肢が増えれば増えるほど、自分にとって必要なコミュニティはどこなのか、どのように付き合うべきなのか、判断は難しくなっている。そこで、CAMPFIRE家入一真氏、村田アルマ氏と一緒に、複雑化するコミュニティについて深く考察する会を開催。全3回の連載第1回は、それぞれの原体験やコミュニティ運営への想いなどを伺った。

CAMPFIRE家入一真×村田アルマと考える「コミュニティの正解とは」【連載第1回】

9つの質問「自分」は一体誰なのか?

まずは次の質問に、答えてみてください。

・あなたにとって、重要なことは何ですか?
・あなたにとって「コミュニティ」とは何ですか?
・あなたの趣味・興味は何ですか?
・今までコミュニティとどう関わってきましたか?
・今後コミュニティとどう関わりたいと考えますか?
・今現在のコミュニティに欠けていることで、あって欲しいと願うものは何ですか?
・コミュニティに対する夢、希望は何ですか?
・あなたのコミュニティの歴史を知っている人は誰ですか?
・あなた自身がしあわせに生活するために特に必要だと感じているものは何ですか?

(出典:コミュニティ・アセット ー Portland State University )

これは、米ポートランド州立大学で行われている、コミュニティのアセット(資産・強み)を把握するためのフレームワークから引用したものである。

たいていの人は、意識しているかどうかに関わらず、何らかのコミュニティに参加している。

しかしこの9つの問いに答えてみると、自分にとってのコミュニティとはなにか、今いるコミュニティで何を叶えたいのか、実はあいまいだと気づく人も多いだろう。

今いるコミュニティがしっくりこない、どこを選んでいいかわからない、運営がうまくいかないなど、さまざまな課題の原因は、実はここにあるのかもしれない。

すべての人にとって一律の正解はない。ただ、全3回の連載を読み終えた後で、少しでも「コミュニティ」を理解し、自分の課題解決やより良いコミュニティとの関わり方を見つけてほしい。

CAMPFIRE 家入一真 × 村田アルマ

実は「コミュニティ・アセット」を紹介してくれたのは、CAMPFIREの村田アルマ氏である。箕輪編集室や入江開発室など、人気オンラインサロンが生まれているプラットフォームCAMPFIREファンクラブの事業部長を務めている人物だ。

自身の活動としても、コミュニティの歴史を学ぶ「Community Frogs」というサロンを立ち上げ、深く探求している。そこで、コミュニティについての視点を深めるための、案内人を務めていただくことにした。

村田アルマ氏:2016年にCAMPFIREに入社。ファンクラブ開発を経て、2018年5月より事業部長を務める

そしてもう一人の案内人は、CAMPFIRE代表の家入一真氏。「居場所づくり」をテーマにさまざまな事業や活動を行っており、著書でも独自のコミュニティ論を展開している。

2人の言葉の中に、コミュニティを理解するためのヒントがあるはずだ。

1.コミュニティは原体験から生まれる

まずはそれぞれの原体験から、コミュニティや運営に対する想いを紐解いていく。

家入一真氏:CAMPFIRE代表取締役社長、BASEなど多数の事業を創業するほか、80社以上のスタートアップ・ベンチャーに投資。著書に『なめらかなお金がめぐる社会』(ディスカバー・トゥエンティワン)、『さよならインターネット: まもなく消えるその「輪郭」について』(中公新書ラクレ)などがある。

家入氏 僕は、コミュニティ・家庭・地域・共同体などについて、これまでも長いこと講演会や本などで語ってきています。その延長上にCAMPFIREのコミュニティはあると思っています。

僕は「居場所」といっていますが、居場所づくりには、僕の原体験があります。中学2年生のときにいじめられて、学校にいけなくなってしまった。つまり、学校というコミュニティから強制的に遮断されてしまったんです。

あの頃は世界のすべてが学校だったから、世界から断絶されたような気持ちで、家からも出れなくなりました。さらには親にも申し訳ないと思っていたので、家にも居場所を感じられなかったですね。

そんな時、社会との唯一の接点がインターネットだったんです。年齢も性別も知らない人たちとチャットすることが、僕にとっての社会であり、聖域でした。

そして、大人になった今は、当時の自分と同じような想いを抱えている人の「居場所づくり」が、自分の責任なのかなと思うようになりました。

リバ邸、やさしいかくめいラボ(10代のコミュニティ)などをやっていますが、なぜこんなことをやっているのかと問われれば、当時の自分が欲しいと思う場所を作っているんでしょうね。

アルマ君の原体験はどう?たしか7人兄弟だったよね。

アルマ氏 7人兄弟の末っ子なんです。家庭としては大きめなコミュニティです(笑)。

僕の原体験は、福岡のIT界隈ですね。福岡は、インターネットやWEBの制作に関する勉強会がものすごく盛んで、悩んでいる人が集まれるコミュニティがたくさんありました。

そこで刺激を受け、悩みを受け止めてくれる先輩と出会ったことは、自分にとっては大きかった。自分が先輩たちと同じ年齢になり、若い子が悩んでいるときにメンターになって動きたい、そう思うようになりました。

家入さんと一緒に「やさしいかくめいラボ」もやっていますが、こんな居場所があるんだと、広く知ってもらいたいですね。自分たちの居場所を、まだ知りえていないだけかもしれない。そんな子に伝えられることがあれば、立ち上げた意味はありますね。

【やさしいかくめいラボ】家入氏が立ち上げたU20 のためのクローズド・オンラインコミュニティ。現在約2,000人が参加している。

出典:「やさしいかくめいラボ」ホームページより