[PR] 2019年、注目のビジネスモデル「D2C」 | FABRIC TOKYO CEO・森雄一郎氏が語る

年々、成長をとげているEC市場。その中でも、メーカーやブランドが自らECサイトを構築して直接消費者とつながり、ファンを増やしながら販路を拡大する「D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)」モデルが台頭してきている。本記事では、国内市場におけるD2Cビジネスのパイオニアである「FABRIC TOKYO」のCEO・森雄一郎氏に、D2Cの魅力や将来性を語ってもらった。

2019年、注目のビジネスモデル「D2C」 | FABRIC TOKYO CEO・森雄一郎氏が語る

2019年、ビジネストレンドのひとつ「D2C」とは?

デジタルが進化し、消費者嗜好が多様化した昨今、メーカー(ブランド)と消費者の関わり方も少しずつ変化してきた。消費者の商品購入チャネルは従来の店舗からECに変わりつつあり、そんな状況を受けてメーカーもECサイトでの販売に注力し始めている。そんなEC市場において、今後ますます注目を集めていきそうなのが「D2C」モデルである。

そもそもD2Cとは、「Direct to Consumer(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)」の略で、メーカー(ブランド)が自社で企画・製造した商品を、店舗を介することなくECサイトで直接販売するビジネスモデルのことを指す。従来の小売のように中間業者を介する必要がないため、コストを削減でき、価値の高い商品を消費者に提供できる。また、消費者と直接つながれるため、コアなファンを獲得しやすいのもメリットだ。

海外、特にアメリカに目を移すと、すでにD2Cモデルは市場のトレンドとなりつつある。その象徴的な出来事として、2018年にマットレス小売大手の「マットレス・ファーム」が破産&清算した一方、マットレスのD2Cスタートアップである「キャスパー」が設立から約2年で売上100億を達成。ほかにも有力なD2Cブランドが台頭してきている。

2019年、そんな「D2C」モデルの人気は国内市場においてもさらに加速されると予想されている。本記事では、カスタムオーダースーツブランドとして、国内でいち早くD2Cビジネスを展開し、急成長を遂げている「FABRIC TOKYO」のCEO・森 雄一郎氏にD2Cの魅力や将来性を語ってもらった。

「D2C」は業界のトレンドや消費者の声をすばやく製品開発に反映できる

-最近、国内でも流行の兆しがあるD2Cビジネスを展開するメリットはどのような点でしょうか?

 D2Cは、基本的にオンラインから生まれるブランドがほとんどなので、ブランドが比較的立ち上げやすいのがメリットです。また、デジタルを活用してお客様に商品の訴求ができるため、新しいサービスへの関心度の高いアーリーアダプター層を取り込みやすいのも特徴です。

今の時代、ファッションに限らずトレンドの変化は速いですが、小売を介した販売だと、どうしても商品開発が遅れ、トレンドに取り残されてしまいます。その点、D2Cはフィードバックのサイクルが速く、お客様の声やトレンドをすぐに商品開発やマーケティングに反映できます。また、長くブランドを続けていくと、直接お客様とやりとりする機会が増えるので、データが蓄積されていき、それも商品開発に反映できます。

-既存マーケットへの参入という点で難しさはないのでしょうか?

 既存マーケットは必ずしも最適化されているものばかりではありません。マーケットがすでにできあがっており、それが数十年に渡って当たり前になっているので、イノベーションが起こりづらいのです。

たとえば、洋服の買い方はECサイトが伸びてきているといえ、まだ多くの人が店舗で購入しています。モノづくりの面でも、洋服を縫製工場に発注する方法とか、縫製工場側の作り方が何十年も変わっていません。FAX、郵送などアナログで対応していることがまだまだたくさんあるのです。

FABRIC TOKYOでは、縫製工場、サプライチェーン周りのデジタル化、IT化支援にも力を入れています。初めてデータで受発注をするようになりましたという縫製工場も多いですね。紙でやっていたものをデータ化して、クラウド管理すると、受発注がスムーズになるしヒューマンエラーが少なくなります。もちろん、効率もアップします。実際に縫製工場からも新しいことに挑戦できてよかったという声をいただいています。

-組織運営の面で難しさなどはないでしょうか?

 ITのスタートアップ企業の場合、基本的にはエンジニア、マーケティング、セールスなどの部門があってITサービスをどう運用・販売していくかが重要です。一方、D2Cはモノ作りをしなければいけないし、顧客体験のためのリアル店舗を抱える企業も多いので店舗運営のノウハウも必要です。いろいろな業界・ジャンルの業務をミックスして運営していかなければならないのが難しさですね。

「D2C」モデル。国内・海外市場の現状と将来性

-FABRIC TOKYOは国内ではD2Cのパイオニアと言える存在ですが、実際会社としての成長率はどれくらいなのでしょう?

 会員様は2年連続で年間300%増えており、それに伴い売上も3倍になっています。また、リピーターになるお客様も多いです。小売のリピーター率は平均30%ぐらいと言われていますが、FABRIC TOKYOはその数字をすでに超えています。ただ、D2Cのリピーター率が高いというよりは、D2Cビジネスを運営していくためには、ここを伸ばさなければならないと言えますね。

-国内におけるD2Cの盛り上がりはどう感じていますか?

 昨年ぐらいから少しずつ立ち上がってきた印象です。一方、海外ではまったく違っていて、日本ではSaaS、フィンテック、シェアリングエコノミーなど、スタートアップの領域で代表されるものがありますが、海外だとそれと同じぐらいD2Cというカテゴリーが立ち上がっています。

マットレス小売大手のマットレス・ファームが破産・清算した一方、売上を伸ばし続けているキャスパーなどが象徴的な存在ですね。こうしたD2Cメーカー(ブランド)に共通するのが、顧客満足度の高い製品作りです。インターネットを積極的に使いこなすミレニアル世代に対するデジタルマーケティングの手法、ブランディングの手法がしっかりと確立されています。

-国内のD2Cメーカーで気になる存在などはいますか?

 まずはカスタムオーダー時計のKnot(ノット)さんです。FABRIC TOKYOと同じぐらいのタイミングで設立されましたが、ものすごく成長されていて、海外にも進出しています。もうひとつがカバンブランドのobjcts.io(オブジェクツアイオー)さんです。土屋鞄製造所にいた職人さんとマーケターさんが作ったブランドで、商品の品質が高いです。

FABRIC TOKYOにも同じことが言えますが、マーケティングやブランディング、プロダクトの品質をバランスよくミックスされています。それを連動させられるかがD2Cの肝になりますし、そこをしっかり実践されているという意味で注目しています。

オーダーメイドスーツのD2Cブランド・FABRIC TOKYOの魅力

-そもそもどのようなキッカケでD2Cに目をつけ、FABRIC TOKYOを立ち上げられたのでしょうか?

 FABRIC TOKYOの立ち上げは2014年。自宅のマンションからスタートしました。当時はもちろんD2Cという言葉はありませんでしたね。私はもともと、ECサイトで商品を販売していたのですが、人様が作ったものを仕入れて販売しているので、いい商品を見つけてもすぐに競合店が同じものを販売して、レッドオーシャン化してしまうのが課題でした。

だからこそ、次のビジネスやろうと思ったときに、他に真似られることのない独自性を持ったオリジナルの商品を売りたいと考えました。その中でファッションを選んだのは、学生のころからファッションのメディアを運営するほどファッション好きだったからです。また、私は腕が長くて、既成品のサイズが合わないことがほとんどなのですが、オーダーメイドを作って感動した経験もありました。

そんな原体験があったからこそ、オリジナルのスーツブランドを、オンラインでお客様に直接販売するビジネスをやりたいと感じました。サイズが合わなかったり、オーダーメイドは知っているけどハードルが高いと思っていたり……、自分と同じような悩みを持っている人の課題を解決できればと考えたのです。

-FABRIC TOKYOはリアル店舗を多く展開されているのも特徴ですね

 FABRIC TOKYOのスーツは、スマートフォンを使って購入できるので、リアル店舗は採寸とコミュニケーションが目的。実際に商品を販売することはありません。お客様にプロのテーラー提案してもらえて、それが洋服に反映される楽しさを感じていただきたいのです。

FABRIC TOKYOでは、体のサイズだけでなく、姿勢、二の腕やふくらはぎの筋肉の付き方などを採寸させていただきます。体のくせや筋肉によって、どんなシルエットのスーツが似合うかや、着心地は大きく変わりますので。2回目以降に安心してお買い上げいただくためにも、ご来店時に丁寧に採寸することが重要だと考えています。

-最後に、D2Cビジネスを展開する楽しさを教えてください

 一番はお客様との距離が非常に近く、Webアンケートや、カスタマーサポートへの連絡、SNS・店舗でのコミュニケーションなどを通して、どんどんフィードバックをいただけること。日々、改善のポイントが商品、Webサービス、店舗などに生かされていくので、組織的の強さが高まっていきます。

逆に難しさも同じで、これらをしっかりと連動させることでお客様にFABRIC TOKYOを好きになってもらえると思うので、たとえば店舗とカスタマーサポートで言うことが違うとかはあってはならない。組織全体でしっかりコミュニケーションを図っていく必要があります。