Instagramの口コミが最も影響?全業種で高い購買転換率|TwitterやYouTubeは?

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記事の情報は2019-03-03時点のものです。

アジャイルメディア・ネットワークは2月、「口コミ接触者の購買転換率調査」の結果を発表した。同調査は、ソーシャルメディア別、業種別に口コミが購買に与えている影響について分析、考察を行ったもの。口コミでもっとも来店や購入につながった業種は「食料品」「化粧品」「ファッション」。メディアごとに見るとそれぞれのユーザー属性が影響した数値を示したが、特にInstagramは全業種で数値が高く、写真でイメージが伝わりやすい商品において高い購買転換率を出すことがわかった。
Instagramの口コミが最も影響?全業種で高い購買転換率|TwitterやYouTubeは?

口コミ接触者の購買転換率を調査

企業ブランディング支援を手がけるアジャイルメディア・ネットワークは、「クチコミ接触者の購買転換率調査」を実施、結果を2月に発表した。

同調査では、ソーシャルメディア別、業種別に、口コミ(個人の情報発信)が購買に与える影響について分析した。一口にソーシャルメディアといっても多くの種類があり、それぞれユーザーや使われ方が異なる。影響を与える業種も異なると予測されるが、日本ではそういった調査があまり行われていないという。

そこで、日本でユーザーが多い7つのソーシャルメディアを利用しているユーザー1,112名を抽出、このうち「ソーシャルメディア上で半年以内に口コミに接触したことがある」と回答した人に、購入や来店につながった経験があるメディアを選択してもらった。有効回答数は883人。調査対象メディアは、Twitter、Facebook、Instagram、LINE、YouTube、TikTok、ブログ。

トップ3は「食料品」「化粧品」「ファッション」

調査の結果、口コミが来店や購入につながったという回答が多かった業種は、「食料品」「化粧品」「ファッション」だった。対して「不動産」「自動車」「旅行商品」の回答数が少ないが、そもそも購入頻度が低く購入経験を持つ人も少ないため、「回答率が低くなるのは当然」とのこと。

出典:プレスリリース

なお、過去半年間で口コミを見た回数をメディアごとに集計したところ、LINE、YouTube、Twitter、Instagram、Facebook、ブログの順番で多かった。これは各メディアの利用率にほぼ近いと考えられるという。

出典:プレスリリース

各メディアが「得意」な業種は?

同社は、利用率が高いソーシャルメディアの購買転換率が高い結果になるとして、接触率を元に業種ごとの購買転換率を指数化、偏差値をとり、レーダーチャートを作成している。(TikTokは有効回答数が少なかったため除外)

偏差値ベースで見ることで、口コミ影響度が大きい“得意な業種”がソーシャルメディアによって異なる、という傾向が見えてくる。Twitter、Facebook、YouTube、LINE、Instagram、ブログと、メディアごとに詳しく紹介する。

出典:プレスリリース

Twitter

Twitterでは、「飲料(お酒以外)」がもっとも高い購買転換率を示した。次いで、「コンビニ」「ゲーム、玩具」。他に「映画、テーマパーク」などが高い数値を出しており、同社は「Twitterにおいては頻繁に投稿することが容易というサービスの構造もあり、低単価で頻繁に購入される商品の購買転換率が他のサービスに比べて高い結果になっている」と述べた。

出典:プレスリリース

Facebook

Facebookでもっとも高い購買転換率を示した業種は「お酒」だった。次に「デジタルガジェット」「自動車」が続く。また「旅行商品」「スポーツ用品」が他のメディアより高い。Facebookのユーザーは会社員が中心といわれており、利用者の傾向が購買転換率に反映された結果だという。

出典:プレスリリース

YouTube

YouTubeでは上位2つに「スマホアプリ等」と「ゲーム・玩具」が入った。次いで「デジタルガジェット」だが、上位2業種とは大きな差がある。これ以外の業種は軒並み低い数値となった。Youtuberが紹介した商品やゲーム実況が影響していると考えられる。

出典:プレスリリース

LINE

LINEでは、顕著な業種の偏りはなかったなかでも、「お酒」「飲料(お酒以外)」が高い結果となった。同社は「LINEでは直近タイムライン投稿型の飲料のクーポンキャンペーンが多く実施されており、その結果が反映されていることが考えられます」としている。

出典:プレスリリース

Instagram

Instagramは他のメディアと比べ、全業種で高い購買転換率を出した。Instagramならではの「ファッション」「化粧品」だけでなく、「映画、テーマパーク」「外食店舗」なども高い数値を示している。他にも「食料品」「旅行商品」「日用品」など写真でイメージが伝わりやすい業種において、購買転換率が高いことがわかる。

出典:プレスリリース

ブログ

ブログでは「家電」が突出。次いで「日用品」「デジタルガジェット」の購買転換率が高かった。他のメディアに比べると、ブログは検索や他メディア経由で流入することが多いため、「比較的単価が高く、購入前に比較検討する商品が高い結果になった」とのこと。

出典:プレスリリース