HRテック、導入実績も期待も「採用」最多 - 人事でのAIやRPA活用に関心

人事領域で最新テクノロジーを活用するHRテックについて、オデッセイが市場調査を実施した。調査の結果、人事担当者の8割以上がHRテックの内容を知らず、導入企業は1割を下回った。一方で、導入意欲を持つ担当者は半数を超えており、関心の高さが伺える。また導入済みの業務領域は「採用」が最多だった。

HRテック、導入実績も期待も「採用」最多 - 人事でのAIやRPA活用に関心

人事領域(SAP)に特化したコンサルティング事業を手がけるオデッセイは2月、「HRテックに関する市場調査」を実施した。調査対象は、全国の年商500億円以上、または従業員規模1,000人以上の企業の人事担当者計400名。

HRテック(HRTech)とは、HR(Human Resource)とTechnologyを合わせた造語。最新テクノロジーを利用して、人事領域の業務改善を行うソリューションを指す。人手不足解消の一貫として活用が期待されている。

HRテック認知度は15%未満

まずHRテックを知っているかを単一回答で尋ねたところ、「良く知っている」と回答したのは14.3%。「聞いたことがあるが、よく知らない」が30.0%、「聞いたこともない全く知らない」が55.8%で、8割以上がHRテックを知らないという結果となった。

出典:プレスリリース

またHRテックをすでに導入しているのは9.3%にとどまる。ただし、「まだ導入していないが、今後積極的に導入してみたい」(19.3%)と「まだ導入していないが、今後いいものがあれば導入してみたい」(35.8%)をあわせ、未導入と回答した人も半数以上が導入を検討しているようすが伺える。

出典:プレスリリース

採用での活用に期待

HRテックを導入している業務で最も多かった分野は「採用」だった。また「どのような業務でHRテックが活用できると効果的と思うか」という設問に対しても「採用」を選んだ人が多く、採用領域へのHRテック活用が期待されていることがわかる。

HRテック導入済みの業務領域(出典:プレスリリース)

HRテック活用が効果的だと思う業務(出典:プレスリリース)

各業務で期待するHRテック

ここからは業務領域ごとにみていく。各領域のなかでどのような業務/シーンでHRテックを活用できると効果的かについて、「最もあてはまるもの」「2番目にあてはまるもの」「3番目にあてはまるもの」の最大3つを回答してもらっている。

採用業務

まず採用業務では、「エントリーシートの受付・内容確認・内容審査」(227人)を選んだ人が最多だった。次いで「会社説明会開催日程の調整と告知」(155人)、「応募者との面接日程の調整」(143人)と続く。

大量のデータ処理や、大勢の求職者に一斉に対応する必要がある業務において、HRテックが効果的と考える人事担当者が多いようだ。

出典:プレスリリース

人材配置/異動

続いて「人材配置/異動」について尋ねたところ、回答者の28%にあたる111人が「適正配置の検討」を「最もあてはまるもの」とした。また回答者の合計が最も多かったのは「異動シミュレーション」(197 人)だった。

出典:プレスリリース

人材育成

「人材育成」では、「研修、eラーニング」を選んだ人が最多だった。教材などを用いる従業員教育についてHRテック活用への期待が高いようだ。

出典:プレスリリース

評価

公正、公平と透明性が求められる「評価」では、「部門ごとの評価の偏りを調整」が最も多く計205人、続いて「数値データに基づいた定量的な評価」(188人)、「評価結果の妥当性確認」(185人)を選んだ人が多かった。

出典:プレスリリース

給与計算などの基幹業務

「給与計算などの基幹業務」では、「給与計算チェック」への期待が高かった。「最もあてはまる」と回答した人は全体の40%を超える。単純な確認業務へのHRテック活用が効果的だと期待しているようだ。

出典:プレスリリース

人事関連の定型業務

データ入力や送付作業など、定型業務の作業効率向上にHRテックが役立つと期待している人も多い。

「人事関連の定型業務」について尋ねたところ、109名が「手書き情報の自動入力」について「最もあてはまる」と回答した。回答数の合計では「毎月行う、データダウンロード→エクセル加工→メール送信などの業務資料作成&送付業務」(192人)が最も多かった。

出典:プレスリリース

勤怠管理

「勤怠管理」に関しては、「従業員の労働時間確認による健康リスク管理」「三六協定に関する従業員の管理」に期待する人が多かった。

出典:プレスリリース

経費申請・精算

「経費申請・精算」では「タクシーや宿泊代などの領収書による個別の精算業務」を「最もあてはまる」と回答した人が112人で最多だった。「2番目にあてはまるもの」では「出張関連の手配業務」(110 人)と回答した人が多かった。外出や出張手続きに関連する項目で回答が目立った。

出典:プレスリリース

人事情報の分析/活用

「人事情報の分析/活用」に関して「最もあてはまる」との回答が多かったのは「人事評価」(114 人)。回答数の合計だと「業務の生産性評価」「従業員の常態把握(退職リスク等)」が人事評価に続いた。

出典:プレスリリース

AIやRPAに期待

調査では、HRテックで活用すると効果的だと思うITツールも尋ねている。結果、「最もあてはまる」が最多だったのは「AI」(122 人)。これに、「人事/給与システム」(55)、「RPA」(54)が続く。同社は、人事の基幹的な業務での IT 活用について根強いニーズがあることがわかったとしている。

出典:プレスリリース