「空飛ぶクルマ」買える時代がすぐそこに - 実用化が近いスカイカー&乗用ドローン5選

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ついに「空飛ぶクルマ」が販売目前まできた。オランダ企業が発表した「PAL-V Liberty Pioneer Edition」は約6,700万円。また価格は非公開だが、テレフギアも「Transition」を今年中に発売するとしている。乗用ドローンを活用した空飛ぶタクシーサービスも着々と試験飛行を重ねている。空飛ぶクルマに乗れる時代は、意外と早く来るかもしれない。

「空飛ぶクルマ」買える時代がすぐそこに - 実用化が近いスカイカー&乗用ドローン5選

空飛ぶクルマにもうすぐ乗れる?

手元であらゆる情報にアクセスできて世界中の人々とつながれるスマートフォンとインターネット、家電などを音声操作可能にするスマートスピーカーなど、SFの世界に登場した夢のツールが今や当たり前のように使われている。

そして、未来都市の想像図に必ず描かれた空飛ぶクルマも、とうとう実用化の段階に入った。フロスト&サリバンは、このような状況を受け「2018年10のトレンド予測」でトップ10トレンドの一つとして空飛ぶクルマを取り上げたほどだ。

このトレンドには、政府も敏感に反応している。経済産業省と国土交通省が空飛ぶクルマ実現のため「空の移動革命に向けた官民協議会」を発足させ、民間の活動を後押しし始めた。ほかにも、2020年の東京オリンピックで聖火台への点火に空飛ぶクルマ導入を目指すカーティベーター(CARTIVATOR)、2025年の大阪万博で空飛ぶクルマのデモ飛行を実施する計画「HyDroneプロジェクト」など、楽しみは尽きない。

自動車と飛行機の機能を兼ね備える空飛ぶクルマだけでなく、人を乗せて飛べる乗用ドローンの開発も進んでおり、実際の運用が始まろうとしている。以下では、実用化が近づく注目の空飛ぶ乗り物をいくつか紹介しよう。

実用化が近い空飛ぶクルマ5選

自動車と飛行機が合体した「Transition」

空飛ぶクルマのイメージにもっとも近い乗り物は、テレフギア(Terrafugia)が2019年に発売しようとしている「Transition」だろう。自動車と固定翼機が合体した形状で、自動車として走る際には翼を折り畳む。自動車モード時のサイズは約2.29×2.10×5.94mとなり、一般家庭のガレージに格納できるという。

出典:テレフギア / Transition

Transitionは2人乗りで離着陸に滑走路が必要だが、テレフギアは垂直離着陸(VTOL)対応で4人乗りの「TF-2」も検討している。

自動車になるオートジャイロ「PAL-V」

購入可能な空飛ぶクルマとしては、パル-Vの「PAL-V Liberty Pioneer Edition」もある。オートジャイロと呼ばれる形式の飛行機であり、回転翼をたたむと自動車になる。

出典:パル-V / PAL-V Liberty Pioneer Edition

同社は、3月に開催されたジュネーブ国際モーターショー2019で、Pioneer Editionの実機を公開した。量産初期特別モデルで90台限定、価格は59万9,000ドル(約6,700万円)とのこと。

乗客用カプセルが合体する「Pop.Up Next」

アウディとエアバスは、自動車にも飛行機にもなる乗用カプセルといった概念の乗り物「Pop.Up Next」を開発中だ。乗客用のカプセルは2人乗りで、地上モジュールと合体すると自動車、飛行モジュールと合体すれば飛行機として機能する。

プロトタイプ機による試験飛行および走行を成功させており、早ければ2020年代に世界各地の大都市でこうした乗り物によるタクシーサービスを提供できると見込む。

出典:アウディ / Audi, Airbus and Italdesign test Flying Taxi Concept

フランクフルト空港で計画中の空中タクシー

空中タクシーサービスでは、ドイツのフランクフルト空港で計画されているボロコプターの取り組みが見逃せない。目的は長距離移動でなく、空港と周辺の交通機関を乗用ドローンで結ぼうというものだ。

出典:ボロコプター / Mobility of the Future: Fraport and Volocopter Are Developing Airport Infrastructure and Passenger Processes for Air Taxi Services

ボロコプターの2人乗りドローン「Volocopter 2X」は、すでにドバイで試験飛行を実施済み。2019年後半には、シンガポールでもテストを行う予定。

ボーイングも垂直離着陸機を開発中

ボーイングも空中タクシー的なサービスに利用可能な飛行機を開発中だ。電動の垂直離着陸機(VTOL機)で、最大50マイル(約80km)ほどの移動を想定している。

出典:ボーイング / Boeing Autonomous Passenger Air Vehicle Completes First Flight

まだ離着陸の試験を成功させた程度の段階だが、今後の進捗が楽しみなプロジェクトの一つだ。

ウーバーやロールス・ロイス、グッドイヤーも検討

個人利用を想定したコンパクトなVTOL機としては、ベル・ヘリコプターの「Bell Nexus」、オープナーの「BlackFly」など、意欲的なプロジェクトが数多くある。コンセプト段階まで含めると、ウーバーの「Uber Elevate」も興味深い。

出典:ベル・ヘリコプター / Bell Nexus

出典:オープナー / Pressroom

出典:ウーバー / Uber Elevate

ほかにも、空飛ぶクルマ向け電力推進システムの開発をロールス・ロイスが表明し、グッドイヤーが自動車用タイヤとプロペラを兼用できる「Goodyear AERO」を提案するといったように、一大産業になる勢いだ。

出典:グッドイヤー / Goodyear AERO

誰もが空飛ぶクルマを利用する時代は、意外と早く訪れるかもしれない。

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