検索エンジン、Google以外で使われるのは? 2019年版世界シェアランキング

ウェブ検索というとGoogleがほとんどーー検索エンジンの世界シェアはGoogleが9割あり、確かにその認識は正しい。しかしGoogleが1位を取れない国がある。中国とロシアだ。中国ではBaidu、ロシアではYandexが強く、状況が大きく異なる。またGoogleの次、第二の検索エンジン事情も国によってさまざまだ。ウェブプロモーションを実施する際には検索エンジンにも注意した方がよい。2019年発表の世界シェアランキングを見てみよう。

検索エンジン、Google以外で使われるのは? 2019年版世界シェアランキング

検索エンジン市場はGoogle圧勝だが

インターネットとウェブがまだ企業や大学、研究機関の実験的ツールだった時代、調べものは紙の電話帳や地図、百科事典、図書館などが頼りで、手間のかかる作業だった。ところが今は、PCのウェブ検索で済むことがほとんどだ。それどころが、スマートフォンを使えば、いつでもどこでも思いついたときに疑問を解決できる。

ウェブ検索することを俗に「ググる」というが、もちろんグーグル(Google)の検索サービスにちなむ表現だ。英語圏でも「google」が「検索する」という意味の動詞として使われている。Googleの世界シェアは、ウェブ解析企業スタットカウンターの検索エンジン利用状況に関する集計データで9割を超えていて、利用者が圧倒的に多い。検索行為をググる、googleと称するのも納得がいく。

出典:スタットカウンター / Search Engine Market Share Worldwide

しかし、アウンコンサルティングが国別に整理した検索エンジンのランキングをみると、必ずしもGoogleの1強でないことが分かる。Googleの検索エンジンは、調査対象国のほとんどで9割前後のシェアを獲得したが、中国とロシアで振るわない。

Googleが1位を取れない中国とロシア

アウンコンサルティングが公表した検索エンジン調査結果は、OECD加盟主要国を中心に40の国と地域を選び、スタットカウンターのデータから各国・地域の検索エンジンシェアを導き出したものだ。

あくまでも検索エンジンで分類しており、たとえばヤフーが「Yahoo! JAPAN」で提供している検索サービスはヤフーの検索エンジンでなくグーグルの検索エンジンを使っているので、Googleとしてカウントされる。

日本はほぼ100%Google

日本の検索エンジン利用シェアは、PCだと1位がGoogle(95.12%)、2位がマイクロソフトのBing(3.98%)。モバイルになるとGoogleが98.95%もあり、2位は中国バイドゥ(百度)のBaidu(0.44%)という状態だ。

PCからのアクセスでGoogleが1位にならなかったのは、中国とロシアのみ。Googleはほとんどの国と地域でシェア9割以上を獲得しており、9割未満にとどまったのは中国とロシアを除くと韓国(84.52%)、台湾(87.16%)、香港(86.08%)、米国(82.29%)、カナダ(89.38%)、英国(85.83%)だけである。9割未満といっても、Googleの強さが際立った。

モバイル(スマートフォン)からのアクセスになると、Googleはさらに強い。1位を取れなかったのは中国ただ1つ。Googleのシェアが中国以外で9割未満だったのは、韓国(85.82%)、香港(83.80%)、ロシア(51.55%)にとどまる。

では、Googleが1位でない中国とロシアでは、どのエンジンが使われているのだろうか。

中国では「グレートファイアウォール」に阻まれる

国民のインターネット利用を政府が強力に監視、管理している中国では、やはり国産の独自検索エンジンが主流だ。PCおよびモバイルの利用シェアは次のとおり。いずれもBaiduが他を大きく引き離したものの、PCではチーフー(奇虎)のHaosou(旧名称は360Search)、モバイルではシェンマ(神馬)のShenmaが健闘している。

【PC】
1位:Baidu(68.67%)
2位:Haosou(10.33%)

【モバイル】
1位:Baidu(75.67%)
2位:Shenma(17.55%)

中国で使われる検索エンジンには政府による検閲というデリケートな問題が付きまとうため、Googleなどの拡大は当面難しいだろう。

出典:アウンコンサルティング / 世界40カ国、主要検索エンジンシェア【PC、モバイル】

「鉄のカーテン」内はGoogleとYandexが二分

ロシアでは、ヤンデックスのYANDEX RUとGoogleが首位争いをしていたが、PCでは2017年にYANDEX RUがGoogleを抜き、差を広げつつある。モバイルでもYANDEX RUがGoogleに迫り、このペースで推移すれば2019年中に1位を獲得しそうだ。

【PC】
1位:YANDEX RU(52.05%)
2位:Google(42.84%)

【モバイル】
1位:Google(51.55%)
2位:YANDEX RU(47.00%)

出典:アウンコンサルティング / 世界40カ国、主要検索エンジンシェア【PC、モバイル】

「第二」の検索エンジン動向は?

検索エンジンといえばGoogleという理解は間違っていない。しかし、国や地域によって使用言語、文化、社会環境などが異なるため、Googleが最適な結果を返してくるとは限らない。

シェアは小さいながら多くの国と地域でBingが2位を獲得しているし、2位がBing以外の国も次のように存在する。

【日本】
モバイル:Baidu(0.44%)

【韓国】
PC:NAVER(9.15%)
モバイル:NAVER(10.89%)

【トルコ】
PC:Yandex(4.69%)
モバイル:Yandex(2.93%)

【ベトナム】
PC:CocCoc(3.76%)
モバイル:CocCoc(0.67%)

【オーストリア】
モバイル:DuckDuckGo(0.71%)

Naverは、日本のLINEを傘下に持つ韓国ネイバーの検索エンジン。CocCocは、ベトナムのコックコックが提供している。また、DuckDuckGoは米国のダックダックゴーという企業が開発したもので、ユーザーの検索履歴を保存せず、ユーザーの行動を追跡しないというポリシーを掲げている。

アウンコンサルティングはウェブプロモーションなどの観点から、「第二の検索エンジンの動向にも注意していくことが必要」と指摘した。検索連動型(PPC)広告の展開や、検索エンジン最適化(SEO)を意識したサイト運営をするにあたっては、対象地域で検索エンジンを含め、どのようなサービスが利用されているか意識する必要がある。