未来イノベーションWG資料から読み解く2040年の医療|IoT、AI、ロボット導入に向けて

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厚労省は未来の医療福祉分野の在り方を検討する「未来イノベーションワーキング・グループ」を2019年1月から開催し、3月に中間取りまとめを発表した。

2040年、健康・医療・介護分野で技術はどう広がる

これまでの技術は、医師の診断・治療をしやすくするものが主流であったが、これからは予兆の検知や予防など、介入の場所やタイミングを広げるものが増加すると、予測されている。

たとえば、アボット社のFreeStyleリブレは、500円玉大のパッチ式センサーを上腕に貼るだけで採決なしで、最長14日間血糖値を測定できるデバイス。患者自身の行動変容を支援する事例としてあげられている技術だ。

また、IBMは、ビックデータを用いて新生児の体調変化や異常の兆候を、リアルタイムで予知する仕組みを構築した。こうした技術は、医師が従来の診療プロセスでは気づかない兆候を把握し、示唆を与えるものである。

出典:未来イノベーションワーキング・グループ中間発表より

さらにAIの活用で、日常生活データの分析から異常検知、特定疾病の兆候の検知が可能になってきているという。

出典:未来イノベーションワーキング・グループ中間発表より

次世代に向けての3つのアプローチ

2040年の理想的な姿に近づくために、同ワーキング・グループでは3つのアプローチをまとめている。

3つのアプローチとは、インフラのスマート化、個人の主体化を支える、共に支える新たな関係の形成である。目指すべき社会の姿に向かうためには、個人同士が多様性を認め合いながら、支えあう姿勢が、あたり前だが重要なことなのだ。

出典:未来イノベーションワーキング・グループ中間発表より

また、こうしたアプローチを具体的な施策に落とし込み実行した場合、2040年の医療・介護費の効率化、人手不足などの解消だけでなく、社会・経済活性化にも寄与すると期待されるという。

高齢化、人口減少、労働力不足という言葉を毎日のように耳にする。未来の日本の姿を想像すると、暗たんたる気持ちになる人も多いだろう。だが、前向きな未来のために何ができるのか。一人ひとりが考えるべき時が来ているのだ。

未来イノベーションWGでは今後も、具体的な施策に向けた検討を続けるという。