LINEが信用スコア本格参入「LINE Score」開始 - 個人向けローンも今夏から

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LINEがかねてから表明していた信用スコアサービスの開始を発表した。「LINE Score(ラインスコア)」と名付け、算出したスコアを元に、連携企業の特典や個人向け無担保ローンサービスを提供する。

LINEが信用スコア本格参入「LINE Score」開始 - 個人向けローンも今夏から

LINEは6月27日、独自のスコアリングサービス「LINE Score(ラインスコア)」をリリースした。LINEユーザーであればLINEアプリ上の「LINEウォレット」から利用できる。ユーザーへスコアに応じた特典を用意するほか、ユーザーの同意を前提にサードパーティへのスコア提供も検討しているという。

個人の信用を数値化する仕組みは「信用スコア」と呼ばれ、年齢や学歴などのパーソナルな情報に加え、過去の借入や資産状況、購買状況などのさまざまなデータをもとに算出される。中国ではすでにジーマ信用(セサミクレジット)が普及しており、スコアがよければ賃貸契約時の敷金が不要になるといった特典を受けられる。

以前から、クレジットカードやローンの審査に影響するスコアは存在していたが、デジタル化で可視化が容易になったことから、一挙に“カジュアル”になった。銀行ローンでも消費者金融でもない「第3のローン」ともいえる。

LINE Scoreでは、LINEプラットフォーム上に蓄積された行動データと、ユーザーが入力する属性などの情報、2018年11月に提携を発表したみずほ銀行やオリエントコーポレーション(オリコ)が持つノウハウをかけあわせ、100〜1,000点の独自スコアを算出する。スコアはLINE各サービスの利用状況に応じて定期的に更新される。

画面イメージ。利用規約への同意が必須(出典:LINEプレスリリース)

算出されたスコアをもとに、ユーザーに適した割引特典やキャンペーンなどを提供する。その一貫として今夏、スコアに応じて貸付利率(年率)と利用可能額が変動する個人向け無担保ローンサービス「LINE Pocket Money」のローンチを予定している。申し込みから借り入れ、返済まで、すべてをアプリ上で完結できるのがウリだ。

開始当初は次のような特典を用意。今後もさまざまな企業と連携し、随時追加していくという。

<6月27日〜7月開始>

  • DeNA SOMPO Mobility:新規利用者向けクーポン5000円(6月27日開始)
  • ラクサス・テクノロジーズ:Laxusポイント3,000円分(6月27日開始)
  • LINE Pay:一定以上のスコアでマイカラーがアップ(6月27日開始)
  • Airbnb:新規利用者向け2,000円クーポン(7月開始予定)

<今後順次開始予定>

  • オイシックス・ラ・大地:Oisix食材セット60%OFF
  • オリエントコーポレーション:オリコ入会特典+1,000オリコポイント進呈
  • DMM.com:DMMいろいろレンタル1,000円クーポン
  • LIFULL:LIFULLインテリア2,000円クーポン (LINEプレスリリースより一部抜粋)

信用スコアに対しては慎重論も根強い。ネットプロテクションズが9月に実施した調査では、信用スコア活用に反対する人は64%にのぼる。個人情報提供に抵抗感をおぼえるという声や、「監視されているようで嫌だ」という意見も多かった。

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日本では、ソフトバンクとみずほ銀行が先陣を切って2016年にJスコアを設立、AIが査定を行うサービスを提供している。2018年にはヤフーやNTTドコモなど大手が相次いで参入を表明、LINEも11月にスコアリングサービスの提供を発表していた。

LINEは、LINE Score利用にはユーザーの同意が必須とし、許可なく連携企業に情報を提供することはないとしている。さらに、メッセージや通話の内容はスコアの算出元データには含まないという。他企業も個人情報の遵守は大前提としているが、依然、不安はぬぐえない。月間8,000万人が利用するLINEの市場参入は、本格的な信用スコア普及の起爆剤となるだろうか。