キッズウィークがもたらす働き方への影響とは | 現状・課題

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2018年4月に導入されたキッズウィーク。有給取得のしやすさが会社によって違うため、反対、賛成いろいろな声があがっています。実際にはどのような仕組みでしょうか。メリットとデメリットを含めて解説します。
キッズウィークがもたらす働き方への影響とは | 現状・課題

キッズウィークとは

キッズウィークとは、夏休みや冬休みなどの学校の長期休業日を分散し、都道府県や市町村などの地域別に、他の月にまとまった休み、すなわち連休を作り出す取り組みです。小・中・高の公立校では義務化、私立校には協力を求める方針を政府は示しています。

キッズウィークの目的

子供の長期休みを分散化させるキッズウィークは、子供がいる家庭に影響を及ぼすと同時に経済面や日本人の働き方にも影響を与えます。具体的にどのような影響があるのでしょうか。

教育改革

キッズウィークの目的の1つに家庭や地域社会で過ごす時間を増やすことが挙げられます。
新たに作り出された連休中は、旅行やスポーツ、地域社会との交流などの活動を充実させるのが望ましく、キッズウィークにあわせて父親や母親などの保護者も休みを取得し、子供と一緒に過ごすというのがキッズウィークの基本方針です。

休み方改革

キッズウィークの大きな目的の1つは、有給休暇の取得の促進です。
キッズウィークにより、地域ごとに設定される新たな休みができますが、親が子供と一緒に過ごそうと思ったら、有給を取得する必要がありますよね。

政府は、有給休暇取得率70%の達成を目指すとしていて、日本の有給休暇取得率は、世界28国の中で2016年に最下位を記録するほど低い水準です。キッズウィークを通じて政府はもっと有給を取れる環境を作ろうとしています。

経済成長

キッズウィークには消費の活性化も狙いとして存在します。特に、観光や旅行業への影響が期待されます。

国土交通省が発表している平成28年のお盆期間の「高速道路の交通状況ランキング」によると、渋滞損失時間の合計は1時間あたり1,041万人。10キロを超える渋滞も珍しくありません。

政府は、キッズウィークの導入により、観光需要の平準化を図り、地域社会の活性化雇用拡大につなげたいと考えています。

キッズウィークの課題

多くのメリットがあるキッズウィークですが、実際に導入されるにあたって想定される問題も多くあります。現時点で考えられる課題にはどのようなものがあるでしょうか。

有給取得の難しさ

人員不足などもあり、「休みたくても休めない!」という声は少なくありません。政府は、企業にも協力を求めると言っていますが、どこまで効果があるかは疑問が残ります。

また、病院や介護施設など、一度に多くの人の有給休暇取得が難しい職種は数多く存在します。
だれでも有給休暇をとりやすい環境を作るよりも、政府に本当にしてほしいのは、そうした職場環境を改善するための働き掛けといった声が数多く聞かれます。

非正規雇用の収入減少

パートタイマーや派遣社員など、時給で給料が計算される非正規雇用の場合、有給休暇が付与される条件にない人も少なくありません。キッズウィークに子供の預け先がないと、こうした保護者は仕事を休まなくてはならず、収入減につながってしまいます。

子どものいない世帯への負担

たとえ子育て中の人が休めたとしても、しわ寄せが子供がいない人にいってしまう状態 は健全とはいえません。子供がいない人は「好きなタイミングで有給休暇を取得して良い」としても、キッズウィークに一度に大量の人が有給休暇を取得すると、仕事の負担が増してしまう可能性もあります。

キッズウィークはいつから導入?

キッズウィークは2018年の4月から実施されました。
実際に自社でキッズウィークに対する措置を取るかどうかは考えるべきところでしょう。
プレミアムフライデーを導入するかどうかを企業任せにした結果、全体的に普及はあまりしませんでした。

もしキッズウィークで自社が有給を取れるような制度を作るのであれば、今の社内環境がキッズウィークの有給を取れる環境にあるのかどうかをきっちり精査し、トラブルのないように導入を進めたいところです。