グロースハック事例を解説 | 考え方と手法・成功のポイント

Webマーケティングのあり方を大きく変える考え方として、グロースハックという言葉が注目されています。A/Bテストに代表される詳細な分析と検証で成功を収めるそのポイントとは?グロースハックの考え方を活用した事例の紹介とともに解説します。
グロースハック事例を解説 | 考え方と手法・成功のポイント

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グロースハックとは

企業がWebサイトを運営していくなかで得られる「コンバージョン(CV)」は、その成果ともいえるものであり、効率的にCV数をアップさせていくには「訪問者を増やす」ことと「訪問者がコンバージョンする割合を高める」ことが必要です。

このうち、コンバージョン率(CVR)を高めていくのに有効な施策の一つが「A/Bテスト」であり、より効率的にCV数を伸ばしていく手段として、多くの企業で注目を集めると同時に「グロースハック・グロースハッカー」という言葉も注目を集めるようになったといえるでしょう。

グロースハックとは「成長するために必要な可能性を充分に吟味して行動する考え方」であり、それを行う人物をグロースハッカーと呼びます。

それでは、グロースハックとは具体的にどのような考え方をいうのか、そしてどのような行動を起こすことなのか、それがA/Bテストとどのような関係にあるというのでしょうか。

以下の記事では、A/Bテストについてより詳しく解説しています。

A/Bテストによる改善事例まとめ | Webサイトのグロースハック成功のポイント | Kaizen Platform
Webサイトのコンバージョン率改善に有効なA/Bテストは、効果の違いを検証するだけではありません。課題に基づいた仮...

グロースハックの領域

ビジネスにおいても「成長するために必要な可能性を充分に吟味して行動する」考え方がグロースハックに適用されるます。単純に製品やサービスのマーケティングを行うだけではなく、成長のために必要であれば「製品やサービスそのもの」にも積極的に関わっていくことになります。

このため、マーケティングの知識やノウハウだけでなく、製品やサービスにも精通したエンジニアの視点が求められ、総合的に「製品やサービス」をプロデュースして成長させ、自立して利益を生んでいくシステムを構築することが「グロースハック」の領域だといえます。

グロースハックで実行されること

このため、WebサイトのKGIKPIの設定からコピーライティング、UI / UXのデザイン、ユーザビリティに関わり、詳細な分析をします。そこからの課題の抽出、改善のために仮説を導き出してのA/Bテストで、比較検証を行っていくのです。

また、このプロセスを徹底して行うことにより、課題を常に改善し続けていくと同時に「利益を生み出すサービス」であることを常に意識して行動しているといえるでしょう。

こうしたグロースハックの行動がもっとも顕著に表面化するのが「A/Bテスト」であり、この改善でCVRが驚くほど改善された事例が紹介されたため、グロースハック・グロースハッカーという言葉が一般化したといえます。

UI(ユーザーインターフェース) / UX(ユーザーエクスペリエンス)の違いなどについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

UI・UXの違いとは | ユーザー体験のデザイン手法・手順を解説 | Kaizen Platform
特別なユーザー体験をもたらす正しいUX(ユーザーエクスペリエンス)を設計するには、正しいUI(ユーザーインターフェ...

グロースハックの考え方・手法

グロースハックの代表的な手法としては「A/Bテスト」がよく取り上げられますが、これはグロースハックの考え方に基づいた行動・手法のひとつに過ぎません。

その根幹となる、グロースハックの考え方・手法を解説していきましょう。

AARRRモデル

まずはグロースハックでよく知られるフレームワークとして「AARRRモデル」を挙げることができます。

  • Acquisition:ユーザーの獲得
  • Activation:ユーザーの活性化
  • Retention:継続した利用
  • Revenue:収益化
  • Referral:紹介

製品やサービスのライフスタイルが短くなり、競合が次々に登場する現代の市場環境では「いかに費用をかけることなく、多くの人々に長く使ってもらうか」が非常に重要です。

目先の集客だけでなく、コンバージョン後のトラッキングを続けることによって、フェーズごとの製品やサービスの成長につながる課題まで明確にするのです。

コホート分析

このようなAARRRモデルを実現していくためには、ユーザーの行動と特性を表すデータの収集と分析が欠かせないものとなり、そのひとつといわれるのが「コホート分析」です。

GoogleアナリティクスでWebサイトを分析する際も、ユーザーの特性や行動を分析するため「流入元」「検索キーワード」「直帰率」などをもとにセグメンテーションを行いますが、それをさらに詳細にグループ分けし、時間経過とともに「どのような変化があるのか」までトラッキングしていくのが特徴です。

ファネル分析

これに対し、ユーザーの行動をWebサイト内の動きで分析していくのが「ファネル分析」であり、コンバージョンにいたる流れのなかで、漏斗のように「人数が絞られていく」過程に着目、離脱率などを元にサイトの課題を探っていく分析手法です。

こうしたグロースハックの考え方・分析手法が、インバウンドマーケティングが主流となった近代のWebマーケティングと相性が格別にいい、ということもいえるかもしれません。

インバウンドマーケティングについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

インバウンドマーケティングとは | 事例・アウトバウンドとの違い・手法・背景 | ボクシルマガジン
カスタマーの自発的な行動を促すことにより、エンゲージメントを高かめ、自社の顧客としていく手法がインバウンドマーケテ...

グロースハック成功のポイント

グロースハックの考え方・手法に基づいて実行に移されることが多いのが、上述したA/Bテストですが、やみくもに分析とA/Bテストを実施して、改善を重ねているだけではありません。

製品・サービスの成長を促し、プロジェクトを成功させるために、いくつかのポイントを押さえたうえで分析・課題発見・仮説・対策・行動を起こしているのです。

Product-Market-Fit

どのような素晴らしい製品やサービスがあっても、ペルソナ設定を間違えたことで「求めていないターゲット」に向けたアプローチを行っているのでは意味がありません。

Product-Market-Fitとは、マーケットと製品がフィットしていることを意味し、製品を欲している充分なマーケットが存在し、その市場を満足させることの製品を持っている、ということを表しています。

まずは製品やサービスを本質から理解し、それが受け入れられる市場が存在するのか、というのがスタート地点になるといっていいでしょう。

利益を上げる仕組み

AARRRモデルでも解説しましたが、グロースハックでは「いかに費用をかけることなく利益を最大化するか」ということも重視されます。

集客やコンバージョン数自体に目を向け、それだけを追い求めるような施策では、肝心の「利益」を生み出すことにつながっているのが見えなくなってしまいがちです。

ときには将来的な利益のために、目の前の利益を削っていくこともいとわない、大局的な見方も必要になるといえます。

PDCAの高速回転

グロースハッカーが詳細な分析を元に課題を明らかにし、立てた仮説に基づいた対策を実行したとしても、そのうちの半分以上は失敗に終わるともいわれています。

グロースハックでは、そこで得られた知見を元に、新たな仮説から対策を実行していく「高速なPDCAによる改善」が求められ、仮に成功を収めたとしても、そこで立ち止まることなく「継続した改善」を実行することも必要になります。

適切な分析

できる限り多くのリード(見込み顧客)を獲得し、フェーズを高めるナーチャリングを行ったうえで、営業部に引き渡すことができれば、そこで「マーケティング部の仕事は終わり」かもしれません。

しかし、グロースハックでは「コンバージョン後の顧客行動もトラッキングする」ことによって、製品やサービスの改善や顧客ロイヤリティ化へと役立てていきます。

つまり、サービスのライフサイクルすべての段階で、必要となるデータを収集して、適切な分析を行っていく必要があるのです。

リード獲得からその後のマーケティングについて以下の記事で詳しく説明しています。

リードとは | 種類・獲得方法の具体的な策 | ボクシルマガジン
マーケティングで最も重要なのが見込み客の成約です。より確実に効率良く成約につなげるために、リードの獲得方法やマーケ...

チーム編成

グロースハックが「マーケティング」だけでなく「製品やサービスに精通するエンジニア」の側面が必要だということは解説しましたが、実務も含めて双方に超一流である、人材は多くは存在しません。

このため、全体をプロデュースできる能力のあるグロースハッカーのほかに、専門的な面を補助する人材を含めた「チーム作り」が必要になってくるといえます。

グロースハック事例

ここまで解説してきたように、グロースハックの領域は製品やサービス全般におよぶ幅広いものであり、その全貌を把握するのは難しいことなのかもしれません。

今回はグロースハッカーがどのような考え方で分析を実行し、課題に対してどのような考えで仮説を立て、対策を実行していったのか、仮説と施策、その効果について事例を交えて紹介します。

pixiv

イラストに特化したSNSサービスpixivでは、不安定な広告からの収益から脱却するためにも、有料会員の獲得を優先することに方針転換、社内でグロースハックを行う「グロースチーム」を結成、分析とさまざまな施策を実行することになりました。

仮説と対策

コンテンツを見せてから会員登録するのが普通だと思い込んでいたが、新規登録には逆効果なのではという仮説から、中身を見るにはまず会員登録という方針へ転換、トップページのデザインを大きく変更し、導線の整理も行った。

効果

グロースチームのミーティングを1日1回行うようにし、決定した施策を時間単位でA/Bテストすることで、3年間で登録者数が1日3,000人から1日1万3,000人まで増加、その後も高速回転でPDCAを回し続け、改善を続けています。

Pinterest

Pinterestは、「好みのWebコンテンツを共有する」というコンセプトで開始された画像・動画共有サイトです。サービス開始されたときから、グロースハックの考え方を反映させた施策を投入しており、急成長を遂げています。

仮説と施策

すべての機能を1画面に集約すること、際限なくスクロールさせることで、ユーザビリティを向上させながら滞在時間を忘れて没頭できるのでは、という仮説のもと、ユーザーインターフェースを設計していった。

効果

ユーザーが新しいユーザーをフォローする、滞在時間が長くなることで検索上位を各ページが確保という効果をもたらし、ログインのプレミアム感も手伝って7,000万人以上のユーザーを抱え、月間25億PVをもたらすまでに成長を遂げています。

BuzzFeed

ウィルスのように拡散するという意味合いの「バイラルメディア」といえば、BuzzFeedを真っ先に思い浮かべる方が多いかもしれませんが、その拡散にも独自の方法論が用いられ、グロースハッカーによるPoundデータ解析を活用した戦略が取られています。

仮説と施策

Poundによって解析されたユーザー行動により、FacebookとTwitterではまったく異なる拡散傾向を示すことが判明、この「拡散の役割」を認識したうえで、戦略的な情報拡散を続けてきた。

効果

解析ツールPoundの開発を手がけたグロースハッカーのダオ氏は、BuzzFeedのトラフィックを2年で2倍にした功績が認められ、同社のパブリッシャー(発行人)として昇格することになりました。

グロースハッカー集団による事例

ここからは、主に国内の事例として、Webサイトの改善サービスを行うKaizen Platformが誇る、グロースハッカー集団へのオファーによるA/Bテストにより、コンバージョンを大きく改善した事例を紹介していきます。

バイク王

中古バイクの売買を行っているバイク王では、もともと買取と小売のチャネルが異なっており、ドメインも別で運営されていましたが、ブランド統一の一貫でサイトを統合リニューアルした際、小売への申し込み=コンバージョンが半減してしまうという事態に陥りました。

仮説と対策

原因を探っていくと、小売の商品一覧ページからそれぞれの詳細への遷移率が著しく低下しているのを確認。そこで、早急にグロースハッカーへのオファーを含めたトップページ改善に取りかかりました。

効果

半分程度まで落ち込んでいたコンバージョンは、改善を続けて2週間で回復、安心した同社は、その後の契約を更新しなかったところ、またしてもCVが低下、慌てて再度オファーを行ったことで回復を果たしましたが、改善し続けていくことの重要性を痛感しているようです。

大東建託

賃貸住宅ビジネスを手がけ、いい部屋ネットというサイトも運営する大東建託では、キャンペーンやプロモーションに巨額な費用がかかること、数年ごとのサイトリニューアルに半年〜1年という長い時間を要すことに悩みを抱えており、コスト面で効果の高い施策を模索している状況でした。

仮説と施策

ちょうどサイトリニューアルのタイミングを迎えた時点で、もしかしたらサイト自体の問題があり、改善することによって効果があるかもしれないという仮説のもと、スマートフォンサイトのプロモーションを、グロースハッカーへのオファーでA/Bテストを実施してみることになった。

効果

その結果、最初のA/Bテストで150%というコンバージョン数を実現し、サイト自体をユーザーに最適化することを痛感、リニューアルを先延ばしにし、サイトの分析や改善を行うことで知見を蓄積することになりました。

徹底的な分析で仮説の精度アップ

本文でも触れましたが、経験豊富なグロースハッカーでも、仮説を元に実行した対策のうち、半分から75%は失敗に終わることが多いと言われます。

それは、過去の知見があったとしても、目の前の課題にそれが活かせるとは限らないからであり、一つひとつがまったく新しいプロジェクトなのだということがいえるでしょう。

こうしたなかでも結果を出していくためには、あらゆる事象を見据えた徹底的な分析を行い、そこから見えてくる課題をあらゆる角度から見ることで、精度の高い仮説を立てていくことが重要になるといえます。

クリエイティブなテクニックを身につけることはともかく、すべてのビジネスマンがグロースハッカーの考え方や姿勢に学ぶべきところがある、といえるのではないでしょうか。

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