ホームページの改善点を探す方法 | 分析・課題発見・優先順時付けのポイント

マーケティングの一部機能としてホームページ運営を行う企業にとって、アクセスの低迷するWebサイト改善点をあぶり出すのは容易ではありません。その根幹となる課題発見にはなにが有効なのか?分析の方法やツールの紹介、優先順位付けのポイントを解説します。
ホームページの改善点を探す方法 | 分析・課題発見・優先順時付けのポイント

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ホームページに潜む課題とは

顧客ニーズが多様化し、購買活動やそれにともなう情報収集のマルチチャネル利用が明確になるにつれ、インターネットの活用は不可欠のものとなり、多くの企業がそれをビジネスに活かそうとホームページの運営を行っています。

もちろん、それによって大きな成果をあげている企業もありますが、一方でアクセスを集めることができず、結果がともなわないなか、ホームページのリニューアルを検討している企業も存在します。

しかし、ホームページをリニューアルしたからといって、本当に効果が表れるものでしょうか?もしかしたら、結果がともなわないのは複雑に絡み合った、ほかの課題が要因かもしれないのです。

ホームページ存在の目的

まずはホームページを運営していこうと思った「目的」を思い出してみましょう。そして、それがどのような状態になったら成功したといえるのか、という「目標」をあらためて確認するのです。

これが明確になっているのなら、現実との剥離を把握したうえで改善策に乗り出すことができますが、万一、目的も目標も明確でなかったのなら、ホームページの効果が現れない最大の課題はそれになります。

ホームページ内部の問題

それでは、ホームページ内部に潜んでいるかもしれない課題とはなんでしょう。

「目的」と「目標」が明確であるなら、その方針に沿って、ユーザーを顧客化する質の高いコンテンツ作成がされており、適切にユーザーをコンバージョンへと誘導する導線が整理されているはずです。

これが意図と異なっているケースや、デザインやレイアウトに課題がある場合、分析によって解決できる可能性が大きくなります。

マーケティング施策の問題

それ以前に、まったくホームページへのアクセスが得られない状況なのであればどうでしょう。

もしかしたらユーザーニーズを読み違え、本来狙うべきターゲットにアプローチできていないのかもしれませんし、マルチチャネルを活かしていく、インバウンドマーケティング施策が有効に機能していないのかもしれません。

この場合、マーケティング戦略をすべて見直していく必要があるのかもしれませんが、ある意味で、ホームページに潜む課題とは、それだけ広範囲にさまざまな要因が複雑に絡み合ったものだということがいえるでしょう。

ホームページの現状を可視化するツール

しかし、ホームページのさまざまな状況を可視化し、分析することによって、少なくとも「目的」「目標」以外の課題をあぶり出し、改善点を探り出すことができるようになります。

それが「Googleアナリティクス」「サーチコンソール」「ヒートマップ」の各ツールです。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスとは、登録したWebサイトを訪れたユーザーの動向をデータとして取得し、分析することが可能な「アクセス解析ツール」であり、Googleによって提供されています。

Webサイトを訪問したユーザーの数や見られたページ数、どこのページ/広告から見たのかなどを計測することができ、リアルタイムでの動きも見ることが可能です。

サーチコンソール

サーチコンソールとは、Googleの検索エンジンから、登録したWebサイトがどのように認識されているかを確認できる無料ツールであり、Webサイトの検索パフォーマンスを最適化するための監視・管理が可能です。

Googleアナリティクス同様、Googleが提供しているツールのため、近年では両者を連携させることも可能となりました。

ヒートマップ

ヒートマップとは、Webページのどこがよく見られているのかや、クリックされた場所などを色覚的に表示するツールであり、マウスの動きからユーザーの関心度を推測することもできます。

これによって、個別ページのユーザー関心度を元に、コンテンツの改善に役立てることが可能です。

以下の記事では、ヒートマップについてより詳しく解説しています

ヒートマップとは | サイト改善・メリット・活用方法・事例 | ボクシルマガジン
ヒートマップとは、ウェブページの閲覧状況を直感的に理解できるツールです。アクセス解析だけでは取得できないインサイト...

ホームページの改善点を探す

これらのツールは、あくまでもWebサイトを訪れるユーザーの動向や検索パフォーマンス、Webページ単体のユーザー関心度を可視化するに過ぎませんが、これらのデータを分析して仮説を立てることにより、課題をあぶり出して改善点を探り出すことが可能です。

その具体例をいくつか解説していきましょう。

アクセス数と直帰率

Googleアナリティクスで「ユーザー」>「概要」を選択すると「サマリー」を見ることができ、登録したサイトのアクセス状況やユーザーの動向が確認できます。それぞれが意味する用語は以下のとおりです。

  • セッション:アクセスされた回数
  • ユーザー:アクセスした人数
  • ページビュー数:サイト内で何ページが表示されたか
  • ページ/セッション:セッションあたり何ページ見られたか
  • 平均セッション時間:ユーザーがサイトに滞在した平均時間
  • 直帰率:1ページだけ見て離脱したユーザーの割合
  • 新規セッション率:初めてのアクセスの割合

ここで重要なことは、自社ホームページのアクセスがどのように推移しているかという結果であり、改善策を行ったことがどのように反映されたかを確認するのが主になります。

それ以外の判断基準として、ホームページの目的が「コンバージョン」で、目標が月間で20であるなら、少なくともセッションは100倍2,000が必要であり、そこに誘導するためのページ/セッションは4P程度が必要だといわれています。

また、直帰率が40%を超えているケースでは、ページになんらかの問題を抱えている可能性があり、60%を超えれば改善は必須だと考えるべきです。

流入元とニーズ

Googleアナリティクスで「集客」>「すべてのトラフィック」>「参照元/メディア」を選択すると、訪問ユーザーがどこからきているのかを確認することができます。

オーガニックな検索による訪問なのか、リスティングなどの広告からきているのかによって、大きく結果が異なるデータではありますが、ここでは「直帰率」「ページ/セッション」を確認します。

直帰率が低い割にページ/セッションが多いなら、ユーザーニーズに合致している可能性が大きく、適切なキーワード/広告戦略ができている可能性が大きいといえます。

サイトの入口を確認

Googleアナリティクスで「行動」>「サイトコンテンツ」>「ランディングページ」を選択すると、訪問ユーザーがどのページを足がかりに、自社ホームページに入ってきたのかを確認することができます。

それぞれのページのデータが個別に表示されますが、ここでは「新規セッション率」「直帰率」を重視し、どのページからユーザーを自社サイトへ誘導するのが有効か、という判断の材料にします。

見られているページを確認

Googleアナリティクスで「行動」>「サイトコンテンツ」>「すべてのページ」を選択すると、訪問ユーザーが自社サイトのどのページをよく見ているのか、を確認することができます。

自社ホームページの「目的」「目標」が明確であるならば、ユーザーに見てもらいたい意図を持ったページがあるはずであり、それがそのとおりに見られていないのであれば、企業とユーザーの動きとの間にギャップがあることになります。

コンバージョンを確認

「すべてのページ」で見られているページの確認を行ったら、コンバージョンページのチェックをします。表示されているページのリストから「フォーム」に注目してください。

ここの「ページビュー」がほかと比べて極端に低いようであれば、コンバージョンへの誘導がうまくできていない可能性があり「滞在時間」が短く「離脱率」が高ければ、フォームに問題を抱えている可能性があります。

そのまま「フォーム」をクリックして「ナビゲーションサマリー」タブをクリックし、フォームの前後に見られたページも表示してみましょう。

これはフォームまでたどり着いたユーザーが「直前にどのページを見ていたか」を確認できるもので、どのようなコンテンツがフォーム誘導に有効だったかを検討する、最適なデータになり得ます。

検索クエリとクリック数

サーチコンソールでは、上述したように「検索エンジンから自社サイトがどのように見られているのか」を監視できますが、具体的には「ページがクリックされた数」「クリック率・掲載順位」などのほか、ユーザーが使用した検索ワードである「クエリ」を見ることができます。

これによって、コンテンツが狙ったキーワードでどの程度の検索順位を得ているのかや、流入したユーザーが「こちらが意図したキーワードで訪問しているのか」などを確認することができ、コンテンツマーケティングの施策強化に活かすことができます。

個別ページの改善

ヒートマップでは、ユーザーのマウスの動きやクリックした箇所などを、視覚的なサーモグラフィックで表示できるため、「コンテンツの関心度が高いところと低いところ」を見ることができ、それを元にした仮説を立てることにより、個別ページの改善を行っていくのに役立ちます。

これは、フォームのコンバージョンボタンまわりの動きを確認するにも有効でしょう。

課題をホームページ改善に活かす

ツールを活用したホームページのデータは、それ自体ただの数字に過ぎませんが、それを分析して仮説を立てることによって「改善点」が見えてきます。

それぞれの解説でも触れましたが、具体的にどの数値をなにを改善するために活用するのか、いくつか紹介しておきましょう。

デザインの見直し

ホームページのデザインは見方によって感じ方は千差万別であり、スタイリッシュではないから悪いなどとは、一概にいえない場合が多くなります。

しかし「アクセス数と直帰率」で解説したように「直帰率が高いページ」は、ユーザーが訪問した際に「なにについてのサイトなのか理解できない」「どこから見ていいかわからず迷う」などの問題を抱えている可能性があります。

こうしたケースでは、直帰率を下げるために「要素を重要なものに絞る」「わかりやすいコピーにする」「見やすくシンプルなレイアウト・デザインに変更する」などを試してみる価値があるでしょう。

ユーザー導線の見直し

ホームページや各コンテンツのページビューは悪くないのに、コンバージョンページが極端に見られていないなどのデータがあれば、ユーザーを適切にゴール(コンバージョン)へ導く導線が整備されていない可能性があります。

よく見られているページや流入経路などを整理し、ユーザーの意思を仮定しながら、適切なストーリーを思い描き、誘導ボタンやコンテンツのリライトを行うことが効果的です。

フォームの改善

「コンバージョンを確認」でもフォームまわりを解説しましたが、フォームにたどり着いていても完了率が低いのであれば「入力項目が多い」「フォームがわかりにくい」などの問題があるかもしれません。

フォーム送信を完了してもらうためにも、直前ページで「ユーザーのテンションをあげる」ための施策が必要ですが、最低限の入力項目に絞り、EFO(入力フォーム最適化)ツールなどを導入して入力補助を行うだけでも完了率をあげることが可能です。

Fetch as Google

Googleの検索エンジンでは、クローラーと呼ばれるロボットがWebサイトを巡回し、取得したデータをインデックスというデータベースに登録することによって、検索結果を表示しています。

つまり、更新したばかりのホームページ情報は「すぐにクロールされない」ため、検索結果への反映が遅くなる傾向にあります。

サーチコンソールには、更新したホームページ情報をインデックスへ登録するよう、クローラーに依頼する「Fetch as Google」という機能があり、これを利用することによって「検索結果への反映を早めることができる」可能性が高まります。

アクセスが低迷してセッションが増えないケースでは、少しでも役立つかもしれません。以下の記事では、SEOについてより詳しく解説しています。

SEO(検索エンジン最適化)とは | 対策・仕組み・ポイント - デジタルマーケティングを最大化 | ボクシルマガジン
自社Webコンテンツを検索結果上位に表示させるため、検索エンジン最適化を行うのがSEOです。マーケティングにおける...

サイトマップ送信

近年の検索エンジンでは「ユーザーにとって有益な質の高いコンテンツを評価する」アルゴリズムが採用されており、その判断基準のひとつに「Googleが推奨するWebサイトの構造」があります。

サーチコンソールには、自社ホームページのサイトマップをGoogleインデックスに送信する機能があり、これを定期的に行うことによって、サイトの評価が高まる可能性が大きくなります。

コンテンツマーケティング強化

Googleの検索エンジンのアルゴリズムは、上述したようにコンテンツ重視に変更されており、この傾向は今後、よりいっそう強まると見られています。

「Fetch as Google」や「サイトマップ送信」は、それを補助する意味合いはありますが、ホームページのアクセスが低迷したままであるなら、コンテンツ重視のマーケティングをいっそう強化し、アーンドメディア・ペイドメディアを活用した情報拡散の戦略を見直していく必要があるでしょう。

以下の記事では、コンテンツマーケティングについてより詳しく解説しています。

コンテンツマーケティングとは | 事例から学ぶ「成功」する秘訣 | おすすめツール16選 | ボクシルマガジン
コンテンツマーケティングとは、顧客エンゲージメントを高めて優良顧客へと定着させるマーケティング手法です。その基本か...

ホームページ改善の優先順位

ここまでで、ホームページ存在の目的をはじめ、ホームページ内部の問題、マーケティング施策という集客の問題を解説し、それぞれの課題の洗い出し方、データの活かし方を紹介してきました。

それでは、それぞれに発見された課題を解決し、改善策を施していく際に、もっとも優先されるべきものはなんでしょうか。

ホームページの目的

まずは、ホームページの目的・目標を、今一度見直してみることがもっとも重要です。

なぜならば、企業にとってのホームページはマーケティング活動の一部として機能するものであり、それ単体で完結してしまうことはないからです。

つまり、マーケティング全般のなかで「ホームページが何の役割を果たすのか」を明確にするため「目的」「目標」が必要なのであって、これが見失われているのでは「ホームページがマーケティングの役割を果たさない」ということになります。

目的や目標が現実と剥離してしまっているのであれば、最初にここを修正していかなければなりません。

コンテンツ

目的や目標が適切なものであれば、それを達成するためのロードマップに従って、ユーザーを導いていくための「質の高いコンテンツ」を揃えていく必要があり、これが目的の次に高いプライオリティを持つ改善ポイントになります。

ユーザーにとって有用で信頼感を築くことのできるプラットフォームとして、オウンドメディアの存在がクローズアップされていますが、コンテンツが充実して初めてコンテンツマーケティングのスタートラインに立てるのです。

誘導のための導線

ユーザーとの信頼感を高められるコンテンツの改善が完了したら、それを最終的なゴール(コンバージョン)へと導くための、導線の整備、仕掛け作りに着手すべきです。

これはユーザーの行動を分析し、導線を整備していくことでもありますが、その先にユーザーを満足させることのできる「なにか」を用意しておくことも意味し、ユーザーを満足させるホワイトペーパーなどが必須です。

集客の対策

こうした「ホームページの受入れ体制」がある程度整備されて、はじめてSEOをはじめとした集客対策に本腰を入れるべきでしょう。

なぜなら、ホームページに訪れたユーザーを満足させることができなければ、集客を行っても、ユーザーをリードとしても顧客として獲得できないからです。

ツール分析の結果はあくまでも参考に

インバウンドマーケティングが主流のマーケティング手法として定着するなか、ホームページを改善すると一言にいっても、その課題は広範囲に渡っている可能性が大きく、それを特定していく作業は容易なものではありません。

この記事では、ツールを活用したホームページのデータ取得・分析によって現状を明らかにし、課題をあぶり出していく手法を紹介しましたが、定量的な数値であるに過ぎないデータは、そのままではただの数字であるに過ぎないのも事実です。

重要なことは、それらの裏に隠れている「ユーザーの声なき声」を、いかにユーザーの立場に立って仮定することができるかであり、数字に振り回されない「客観的な視点」を持つことだといえるでしょう。