クラウドBIツールの選択基準(その2) - クラウドBIツール固有、3つの選択基準 -

オンプレミス環境でも比較が難しい性能や価格といった点については、クラウド環境では、全く異なる視点が必要になります。ここでは、(1)アーキテクチャ、(2)データ変換・分析DB機能、(3)価格の3つの視点から、クラウドBIツール固有の選択基準について解説します。
クラウドBIツールの選択基準(その2) - クラウドBIツール固有、3つの選択基準 -

1.アーキテクチャ

現在のクラウドBIツールは、製品・サービスの開発経緯によってアーキテクチャが大きく異なり、大別すると「オンプレミス兼用タイプ」と「クラウド専用タイプ」の2種類に分類できます。

オンプレミス兼用タイプ

1つ目のオンプレミス兼用タイプは、もともとオンプレミス環境で提供されたBIツールを、クラウド環境で動作させることでサービスとして提供しているタイプのクラウドBIツールです。

兼用タイプのクラウドBIツールは、オンプレミス環境でもクラウド環境でも使用できるという特徴があります。したがって、オンプレミス環境で利用中のBIツールと同じ製品で、クラウド環境に移行できるので、エンドユーザから見て、現在と同じ使い勝手を実現できるというメリットがあります。

しかし、分析用のデータベースやデータ変換用のETLツールが含まれていないので、ユーザ側で別途用意する必要があります。そのため、後述するクラウド専用タイプと比較すると、システム全体としての導入および運用コストが割高になる傾向があります。

クラウド専用タイプ

2つ目のクラウド専用タイプは、最初からクラウド環境でのサービス利用を想定して開発されたBIツールです。オンプレミス環境では使用できませんが、分析用のデータベースやデータ変換用のETLツールがサービスの一部として含まれています。

クラウド専用タイプのBIツールは、オンプレミス環境からの移行の場合には、同じ使い勝手を実現することはできませんが、新規のBIシステム環境を構築する場合には、オンプレミス兼用タイプより構成がシンプルになるため、導入および運用が容易であるといえます。

クラウド専用タイプのBIツールの代表例がGoodDataです。GoodDataの場合、プラットフォームは、データ・ディスカバリーとデータ・ガバナンスの2階層で構成されています。

データ・ディスカバリー層は、分析および可視化機能を実現する階層で、オンプレミス兼用タイプのBIツールと同じような機能範囲をカバーしています。

一方、データ・ガバナンス層では、収集、格納および結合機能を実現しています。この階層があることで、分析用のデータベースやデータ変換用のETLツールに相当する機能範囲をカバーしています。

2.データ変換・分析DB機能

クラウド専用タイプのBIツールを比較する場合、オンプレミス兼用タイプには存在しないETL(データ変換)・内蔵型データマート(分析DB)機能が選定基準に追加されます。

ETL(データ変換)機能

ETL(データ変換)機能は、オンプレミス環境でBIシステムを構築する際に利用するETLツールに相当する機能で、次の3つの処理(ETL処理)を行います。

  • Extract:データソースとなる業務システムからのデータ抽出
  • Transform:分析用途に合わせたデータ形式の変換や複数のデータソースの結合
  • Load:分析用データベースへのデータの書き込み

クラウドBIツールGoodDataの場合、ETL処理の個々のステップとそれらの実行順序を、グラフィカルに設定できるようになっています。

この図は、非常に単純なETL処理をGoodDataで設定した場合の画面イメージです。

最初のステップ「Web問合せデータ」でExcelファイルからのデータを読み込み、次のステップ「Reformat」で日付データの形式変換を行い、最後のステップ「GD Dataset Writer」で、GoodDataに内蔵された分析用データベースへの書き込みを行っています。

このような処理は、プログラム言語やSQLで開発することもできますが、GoodDataの場合、グラフィカル画面上で標準的な処理パーツを組み合わせることで処理の内容や実行順序を設定でき、生産性と保守性を向上させられます。

内蔵型データマート(分析DB)

ETL処理されたデータをいったん分析用のデータベース(データマート)に保存することで、初めてBIツールの分析・レポート機能が有効になりますが、クラウド専用タイプのBIツールでは、このデータマートが内蔵されており、これを内蔵型データマートと呼びます。

内蔵型データマートは、汎用的なデータベースとは異なり、そのツール環境の中でしか書き込みや検索を行えません。そのためツールによっては完全にブラックボックス化されていて、データベースの構成が、ユーザからは作成・変更できないものもあります。

しかし、クラウドBIツールGoodDataの場合、分析用データベースの構成をデータモデルという形でグラフィカルに設定できるようになっています。

3.価格

サブスクリプション契約

クラウドBIツールの場合、価格はサービス提供期間に応じて設定されるサブスクリプション契約の形式を取っているので、ほとんどの場合、年間料金で比較することができます。

年間料金には、オンプレミス環境では別途検討が必要だった、保守サポート、バージョンアップ、ハードウエアにかかわる費用もすべて含まれるので、比較もはるかに容易です。

しかし、決算期に合わせた期間契約の可否など、細かい点ではツールごとに差異があるので注意が必要です。たとえば、3月末決算の企業が1月に契約を開始する場合、ツールによっては3か月での契約が認められておらず、翌年度も含めた15か月分の契約が必要になるケースもあります。

ユーザ数連動タイプと無制限タイプ

サブスクリプション契約の形式を取るクラウドBIツールは、オンプレミス型に比べると比較するのは容易ですが、それでも、サービス料金は、ユーザ数・データ量などに応じて変動します。想定されるユーザ数やデータ量を見積もったうえで比較する必要があります。

比較するうえで、もっとも大きく影響するのが、ユーザ数連動タイプと無制限タイプの違いです。

ユーザ数連動タイプの場合、ユーザ数に比例してサービス料金が増加していくので、想定されるユーザ数を初期だけでなく将来にわたって予測したうえで、見積もる必要があります。ユーザ数連動タイプ同士を比較する場合は、1ユーザあたりのサービス料金を比較するのが基本ですが、ユーザ数が増えるに応じて割引が発生する料金体系もあるので注意が必要です。

無制限タイプの場合、ユーザ数を気にする必要はありませんが、まったくの無制限というわけではなく、何らかの基準でサービス料金が変動します。

クラウドBIツールGoodDataの場合、ユーザ数に関しては無制限ですが、内蔵型データマートに格納されたデータの行数に応じてサービス料金が変動する体系をとっています。たとえば、データ行数が100万行までであれば、月額4万円の標準パックでの契約が可能です。

おすすめのBIツール

(1)アーキテクチャ、(2)データ変換・分析DB機能、(3)価格、クラウドBI固有の3つの選択基準に基づいて、おすすめのBIツールを紹介しましょう。

GoodData

  • IT担当者不在でも導入可能な完全クラウド型サービス
  • 初心者でも簡単に操作ができるダッシュボード型画面
  • ユーザ数に依存しない安心の料金体系

GoodDataでは、高度な分析機能、データベース、ETL(データ加工)など、グラフ、レポート、ダッシュボードの作成、表示に必要な機能はすべてクラウドで提供されます。ローカル環境でデータを集計、加工したり、そのための新たなリソースをご用意いただく必要はありません。

GoodDataでは、ダッシュボード型画面で、いつでも、どこでも重要指標を確認でき、次に必要なアクションのタイミングを逃しません。詳細情報が見たい場合はドリルダウン設定から、詳しい情報を確認できます。しきい値を超えた時、アラート設定をする事で即座にメール通知を受けとれます。

GoodDataでは、分析の対象となるデータの行数に連動したシンプルな課金体系を採用しているため、ユーザ数が増えても料金は一定です。

資料請求後にサービス提供会社、弊社よりご案内を差し上げる場合があります。
利用規約とご案内の連絡に同意の上
GoodData資料ダウンロードはこちら