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スマートキャンプ米元|メンバーのOwnershipを引き出し「自己組織化」したチームを目指す #俺のOwnership

※この記事は2019年8月6日に公開されたものをnoteに再掲しています。

こんにちは!スマートキャンプ人事の内堀(うちぼり)です。

スマートキャンプのValues(行動指針)である「SOCS」について、マネージャー陣に語ってもらう『俺のHigh SOCS』シリーズ第3回です!

スマートキャンプで行っている「High SOCS LT」という取り組みの中で語られたプレゼン内容について、話しきれなかった詳細やこだわりなどを含め文章でアツく語っていただきます。

3回目となる今回はProduct Div. Engineer Team Manager「米元」×「俺のOwnership」でお届けします!

米元 智:Product Div. Engineer Team Manager
SIerを経て2007年に株式会社アドウェイズへ入社。広告システムの開発や新規事業の立ち上げにエンジニアリーダーとして経験した後、プロダクトオーナーとして複数の新規事業の立ち上げを行う。その後、2017年には当時1人目の社員としてスタートアップに参画し、エンジニア向けサービスの立ち上げを実施。
スマートキャンプ株式会社へは2018年2月に入社。BOXIL、Biscuetの開発を経たのち、チームマネージャーとしてエンジニア組織のマネジメント業務に携わっている。

2つのプロダクトの開発チームを横断でマネジメント

ーー普段はどのような業務をされているのでしょうか?

エンジニア組織のマネジメントをしています。

主力プロダクトの「BOXIL」と新規プロダクトの「Biscuet」というフェーズの異なる2つのプロダクトの開発チームを横断で見ています。組織全体の方針決め、制度やルール作り、予算の調整、採用などの組織作りが主な業務です。

直近ではエンジニア採用に注力しており、書類選考や面接などの業務に加えて選考前のカジュアル面談から入社後のオンボーディングまでを含めた採用活動全体の設計と仕組み化を他のメンバーに協力してもらいながら行っています。

メンバーの「Ownership」をいかに引き出すか

ーー今回は「SOCS」のどれについて語っていただけますか?

「Ownership」です。

自分自身というよりもチームのメンバーがいかにOwnershipを発揮して業務に取り組める環境を作るか、ということをお話したいと思います。

目指す組織のかたちは「長期目線」を持ち、「再現性がある」こと

私が組織作りをするうえで大事にしていることが2つあります

1. 常に長期目線を持つ
- 緊急度が低い かつ 重要度が高いものに取り組む
- 短期的なデメリットより長期的なメリットを重視

2.再現性を持たせる/仕組み化
- ミスや失敗がそもそも起きない仕組みを作る
- 成功したものは型化して再現性を持たせる

さらに目指す組織の形として「自己組織化」したチームを考えています。

これは技術だけでなくプロセスやコミュニケーションなど全ての課題に対して、誰かの指示ではなくチームが自分達で課題を発見・解決出来る状態のことを指しています。

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そのために取り組んでいる事として、1on1の中で行っていることを紹介します。

1on1での課題解決支援策

ーーそれは気になります!ぜひ教えてください。

1on1の中で話すトピックとしては目標・キャリア作り・抱えている課題についての相談等いくつかありますが、中でも課題解決の支援に特に注力しています。

●課題の発見
メンバー自身の中で課題が顕在化していない場合はまず本当に課題が無いのかを質問を通して確認します。

例えば「課題はありますか?」のような質問から、「最近困っている事」「気になっている事」「この先課題になりそうな事」などいろんな軸で個人・チームそれぞれについて質問します。

最初から具体的な課題の質問するとその話になってしまうので重要度が高い課題がある場合を除いて、なるべく本人が自分で課題に気づいたり見つけてくれるようにしています。

●課題の整理
課題らしきものが見つかった場合、もしくはメンバー自身の中で既に課題が顕在化している場合はそこから課題の整理を行います。

この段階でも出来るだけ「はい」「いいえ」で終わらない「オープンクエスチョン」で質問していきます。

ただ課題自体は具体的にしていきたいので、例えばチーム内コミュニケーションの課題であれば「いつ」「誰が」「何を言った」など5W1Hに沿ったキーワードで具体化していきます。

また、会話の中で事実と意見や感情が混ざっている場合はそれを1つ1つ確認し、実際に発生した事象なのかそのメンバーがそう感じただけなのかを切り分けていきます。

更に本人が必要と思っていることが実は今のフェーズでは必要ではなかったりする場合もあるので、「そもそもそれってなんで必要なんでしたっけ」「それが無いと具体的にどんな問題が起きますか」などのようにそもそもの前提を確認し、課題ではないものは取り除いていきます。

最後に外的要因などの自分自身ではコントロールできない問題を取り除き、本当に対処すべき課題を特定します。

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ここまでの話は口頭だけでもかまいませんが、ホワイトボードや紙に図を書きながら話を進めると課題を客観視して話せるのでより整理しやすいですよ。

●解決策の検討とネクストアクション

解決すべき課題が特定できたら次はそれをどうやって解決するかを話していきます。これも基本的にはオープンクエスチョンで思考を広げ、整理し、具体的なものに絞っていくプロセスとなります。

例えば以下のような流れです。

・「課題が解決されている状態とはどんな状態か」「理想的な状態とは」を考えてもらう
・その状態と現状とのギャップを確認する
・ギャップを埋めるための必要な行動を考える
・行動を阻害する要因があれば取り除く
・いつまでにどんな行動をするか決める

答えは相手の中にある

ーー1on1の中で特に意識していることはありますか?

1on1の中で特に意識しているのは「答えは相手の中にある」ということですね。

コーチングの用語で「オートクライン」というものがあるのですが、これは「自分がアウトプットした情報を自分で聞くことで気づきを得る」という意味です。

出来るだけこの「オートクライン」を起こすことを意識しており、基本的には私自身が課題の解決案を考えて話すのではなく、メンバー自身が自ら課題を発見しその解決策を見つけ出すまでの支援をすることに徹します。

そもそも私自身も解決策が分かっているケースは多くありませんし、解決策を持っていたとしてもそれが最善の方法ではないかもしれません。

たとえ間違っていても時間がかかっても、メンバー自身が課題に向き合いオーナーシップを持って取り組む方が長期的にみて成長できますし、そのうえで課題を解決することで本人の自信にも繋がると考えています。

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メンバーとチームの成長から得られた自分自身の気づき

ーー実際のメンバーからの反応はどうでしょうか?

半期に一回程度、開発メンバーで相互にフィードバックを行っているのですがその中で以下のような意見をもらいました。

「自分の話を否定せず受け止めてもらってありがとうございます。否定せず受け止めてもらうことで、自分が間違っている部分だったり足りない部分に自分で気づけるので助かってます」

「全てをフラットにとらえて俯瞰の視点から選択肢を提示していただけるので、自分の視野が狭くなっていたり、頑固になっているときに、別の選択肢をいただけるのでとても助かってます」

もともと優秀なメンバーばかりなので直接私が何かを手伝わないといけない事は少なく、逆に助けられることも多いです。

それでも一時的に視野が狭くなって行動が制限されていたり、逆に選択肢が多すぎて迷ってしまう時はあるので、そんな時は私がうまくサポートして課題の解決や成長の後押しをしていきたいと思っています。

事例としては、あるメンバーが最初は本人だけで課題を抱えていましたが1on1で対話を繰り返すうちに自らチーム全体で課題に向きあう時間を作り、チームで解決に向けて動くようになるなど私も驚くくらいの良い変化がありました。

その時は本人だけでなくチームとしての成長を感じましたし、私自身もどのような行動がチームやメンバーの成長に繋がるかを改めて学ばされましたね。

自己組織化されたチームを作り、それに再現性を持たせる

ーー今後やりたいことや将来の目標を教えてください!

もともとプロダクト作りをしたいと思ってスマキャンに入ったのですが、今はそのためにも自己組織化されたチーム作りを「再現性を持って」出来るようにしたいです。

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今は1on1で行っている課題の整理や解決が、今後はチームの中で自然に発生し各自が広い視野を持って自ら課題解決が出来るようになる。その状態を常に維持・改善していきたいです。

良いチームでなければ良いプロダクトは作れないと考えているので、たまたまではなくチーム作り自体も仕組み化して常に最高のプロダクトを生み出し続けられる組織にしていきたいと思っています。

ーー素敵な目標ですね!インタビューありがとうございました!

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