クラウドPBX市場動向・シェアにみる、ユニファイドコミュニケーションの必然性

クラウドPBXの市場シェアはグローバルでの成長を続けています。IP-PBXが需要の多数を占める国内でも、働き方の変化がユニファイドコミュニケーションへの企業の注目を高め、今後の成長が見込まれています。クラウドPBXの市場動向をおすすめサービスとともに紹介します。
クラウドPBX市場動向・シェアにみる、ユニファイドコミュニケーションの必然性

PBXの国内市場規模

PBXとは、企業内に構築された内線電話ネットワークの中核として、外線の着信・発信を制御し、内線通話のルーティング、保留・転送を行う「電話交換機」であり、Private Branch eXchangeの略称です。

アナログの電話交換機として登場したPBXは「主装置」とも呼ばれ、ハードウェアをオフィス内に設置し、電話回線や電話機と物理的に接続するのが従来方式でした。このPBXの機能をクラウド環境で提供し、インターネットを介した電話端末利用を可能にしたものが「クラウドPBX」です。

ハードウェア導入の必要がなく初期費用を抑えられる、スマートフォンなどを内線電話として利用できるなど、数々のメリットで注目を集めるクラウドPBX。その市場規模やPBX市場全体でのシェアはどうなっているのか。国内・グローバルでの状況を紹介し、そこから見えてくる市場動向を解説します。

リプレース需要の大きいPBX市場

CIAJ(情報通信ネットワーク産業協会)が発表した調査結果「通信機器中期需要予測 2016ー2021年度」によると、2015年度の国内PBX市場は、前年比4.1%減の287億円となっています。2016年度以降の需要予測ではこれがやや減少傾向にあるものの、おおむね250億円前後の市場規模で推移するものと見られています。

これはPBX・ビジネスフォン需要の中心が、耐用年数に起因したリプレース(交換)にあることが要因となっており、ある意味で大きな変動のない、安定した市場であることが伺えます。

クラウドPBXシェアは伸び代がある

それでは、PBX市場に占める「クラウドPBXのシェア」は、どの程度なのでしょうか。

アメリカのパラレルス社が2013年に実施した日本国内の市場調査によれば、中堅・中小企業におけるクラウドPBX普及率は、2012年度時点で3%程度となっています。クラウドPBXのシェアが低い傾向は小規模企業ほど顕著であり、その存在自体を知らず、携帯電話のみで業務を行っているケースも少なくないようです。

しかし、成長率に関しては前年比65%の伸びを見せており、IP-PBXや従来型ビジネスフォンのシェアが高いことを考慮すると、今後、クラウドPBXは大きな成長が期待できるといえるでしょう。

クラウドPBX普及の課題とは

これらの調査結果は少し古いものの、国内市場におけるクラウドPBXの普及率はまだまだといえるのは事実です。では、クラウドPBX普及に障害となるような課題はあるのでしょうか。

ハードウェアPBXの低価格化

クラウドPBXでは、サーバー開設や設定などの初期費用は低く抑えられるものの、規模に応じた月々の利用料金が発生します。これに対するハードウェアPBXでは、導入にかかわる初期費用が大きくなる反面、それ以降の利用料金などは発生せず、PBX自体の低価格化も進んでいます。

これらの費用を使用年数で考慮した場合、コストメリットに優れるはずのクラウドPBXが、利用年数によっては、ハードウェアPBXよりもトータルコストが高くなるという逆転現象が生じてしまうのです。

しかし、工事費用や維持・保守費用、それに関連する人件費なども含めれば、必ずしもこの逆転現象が事実ともいえません。社内環境の変化に柔軟に対応できる点など、ほかのクラウドPBXのメリットも含めて、自社に合うサービスかどうかを検討するべきでしょう。

多様なツールの登場

スマートフォンが爆発的に普及し、ビジネスチャットやSNSといった多様なコミュニケーションツールが登場したことで、業務における仕事の進め方が変化しています。相対的にこれらのツールが重要視され、企業の投資対象が、内線通話の合理化を目的としたPBXよりも、ビジネスチャットなどに振り向けられていると考えられます。

つまり、クラウドPBXが希求するポイントをビジネスフォンの合理化だとする限り、企業による投資は後回しにされる可能性が高く、シェア拡大や新たな需要喚起が非常にゆっくりとしたものとなる、と考えられるのです。

グローバルでのクラウドPBX市場

大きな伸び代があるにもかかわらず、さまざまな課題が要因となり、その普及がゆっくりとしたものとなっているのが国内のクラウドPBX市場だといえます。

では、グローバルでのクラウドPBX市場はどのような状況となっているのでしょうか。

拡大を続けるクラウドPBX/UCサービス

下図は、世界的なリサーチファームである「IHS Markit TECHNOLOGY」が、2016年9月に発表したクラウドPBX/UCサービス市場規模、および2020年の成長予測をグラフ化したものです。

UCサービスとは「UnifiedCommunication = ユニファイドコミュニケーションサービス」のことであり、従来からある電話、メール、チャット、Web会議などのコミュニケーション手法を統合し、より高度で円滑な意思疎通を可能とするサービスです。クラウドPBXの最大のメリットは、UC機能にこそあるといえるのです。

出典:IHS Markit TECHNOLOGY Business Cloud VoIP and Unified Communications Seats to Top 70 Million in 2020

調査結果に関するトピックとしては、以下が挙げられています。

  • 2016年上半期の同市場成長率は前年比12%で、合計47億ドルの収益
  • 利用者数は2016年1年間で22%の成長率を示し、合計3,800万人
  • 2020年には7,400万人の利用者と130億ドルを超える市場へと成長

また、グローバルすべてで成長するクラウドPBX/UCサービス市場のなかでも、北米地域の成長が著しく、全体の43%を占めているようです。

いずれにしても、世界的に見て「クラウドPBX/UCサービス」は大きく成長を遂げており、日本国内の状況とは異なるのがわかります。

ハードウェアPBXは減少傾向

クラウドPBX/UCサービスが成長している一方、同社のレポートによれば「ハードウェアPBXのシェアは減少傾向にある」ようです。これはPBXの優良ベンダーを中心に、ソリューションのクラウド化が著しいことが要因として挙げられており、サービスを利用する企業側も積極的にクラウドへの移行を進めています。

興味深いのは、クラウドPBX/UCサービスは中小企業から大企業にいたるまで幅広く活用されていることであり、その有用性が市場に浸透している事実が伺われます。

働き方の変化が求めるUC機能

クラウドPBXがグローバルで成長を続ける要因は、調査のタイトルにもあるように「UCサービス」の有用性が評価されているからにほかなりません。つまり、市場環境の激変に呼応する働き方の変化がグローバルで求められており、統合したコミュニケーションをもたらすUC機能を兼ね備えた、クラウドPBXが注目されているのです。

企業を取り巻く環境の変化

それでは、日本国内での企業を取り巻く環境の変化はどうでしょう。

少子高齢化による市場縮小、労働人口の減少は著しく、事業継続に向けたグローバルへの進出、人材活用によって企業の競争力を向上させていくことなどが必須の状況です。これに加え、多様化する価値観によるワークライフバランスへの意識向上、生活スタイルの変化も表面化しています。

こうした状況のなかで企業が継続した成長を遂げるには、高度で円滑なコミュニケーションを行い、意思決定を迅速に行う必要があるでしょう。

従来のコミュニケーションツール

これに対して、スマートデバイスの活用が盛んになり、チャットなどの多様なツールが利用される現在の状況とは、どのようなものでしょう。まずは代表的なツールのメリット・デメリットを表にまとめました。

メリット デメリット
電話 高いリアルタイム性 つながるかはタイミング次第、1 対 1
メール 多くの情報を伝達可能 低いリアルタイム性、不確実
Web会議 高いリアルタイム性、複数 対 複数が可能 時間調整が必要、ツールが必須
チャット 高いリアルタイム性と気軽さ 複雑な情報伝達は苦手
SNS 多数との気軽な伝達 セキュリティ面での不安

これらは独立したツールとして活用されており、それぞれのメリット・デメリットを考慮した使い分けがされているに過ぎないのが現状だと考えられます。

対して、クラウドPBXが兼ね備えるUC機能は、各ツールを統合(ユニファイド)することでデメリットを補い合い、メリットを最大化することで高度で円滑なコミュニケーションを実現するものです。

いまだ普及率が高くない日本の現状において、クラウドPBXをいち早く導入して使いこなすことこそ、ほかとの差別化をはかっていく近道なのかもしれません。

おすすめの多機能クラウドPBXサービス

さまざまな可能性を秘めたクラウドPBXのなかでも、シンプルな料金体系を持ち多機能を誇る、おすすめのサービスを紹介します。

TramPBX Cloud

  • あらゆる企業に対応するスケーラビリティ
  • 働き方改革を実現するクラウドPBX
  • 高い信頼性と安定性と音声品質

TramPBX Cloudは、外線電話、内線電話、パーク保留、転送、留守電などのビジネスフォン機能はもちろん、UnifiedCommnication = UC機能を網羅したクラウドPBXです。

AWSを利用した強固なプラットフォームによる高い信頼性、99.95%を誇る安定性を持ち、セキュリティ対策も万全です。スピーディーな導入、容易な設定変更、ロケーションフリーというクラウドPBXならではの特性のほか、インスタントメッセージ、チャット、電話・Web会議、プレゼンスなどのUC機能も網羅。シンプルで明快な料金体系で、あらゆるニーズに応えます。

料金
TELuser(電話機のみ) 1,500円 月額/ユーザー
UCuser(電話機、PC、スマートデバイス) 2,500円 月額/ユーザー
システム設定費用 15,000円

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クラウドPBXで競争力を強化

ビジネスフォンを合理化してコスト削減を実現するだけがクラウドPBXのメリットではなく、その魅力はUC機能によるコミュニケーションツールとしての存在にあるといえます。こうした認識はグローバルに浸透しており、それが市場拡大という結果に現れています。

市場環境が激化するのなか、企業が競争力を強化するには、素早いコミュニケーションと状況判断、意思決定が必須であり、そのためのツールとして「クラウドPBX」は最適な手段のひとつだといえるのです。