働きがいを生み出す“1on1ミーティング”の極意【Salesforceの今を知る 連載第4回】

“働きがいのある会社No.1”はどのようにして生まれるのか。鈴木淳一氏にセールスフォース・ドットコム流「1on1ミーティング」について伺いました。
働きがいを生み出す“1on1ミーティング”の極意【Salesforceの今を知る 連載第4回】

株式会社セールスフォース・ドットコム
セールスディベロップメント本部 コマーシャル事業部
スタートアップ戦略部 事業部長
鈴木 淳一 氏
広告系ベンチャー企業の営業マネージャーを経て、 2010年インサイドセールスとして現職に入社。 外勤営業を経験した後、 インサイドセールス部門にてマネジメントを行う。インサイドセールスにて全国の成長企業を対象としたコマーシャル事業部を統括。昨年よりスタートアップ支援、ノウハウ提供を行う。スタートアップ戦略部の部門長も兼任。

“自分自身のサクセス” を知る

――インサイドセールスメンバーの目標管理方法を教えてください。

前提として、私たちはインサイドセールスが営業力を育成するのに最も効果的手法だと信じていますので、インサイドセールス部門は新人教育の役割を担っています。そのため、1年から2年で昇格していくために逆算して、「いつまでに、どんな能力必要か」を棚おろしするというのが基本的なプランです。

目標管理は、おもに『マンスリープラン』と、『1on1ミーティング』を用いてマネジメントしています。まず、メンバーは毎月月初にマンスリープランのプレゼンテーション資料を作成し、マネージャーにプレゼンをします。その月に「どれくらいの量と質で行動をして、結果的にこれくらいの成績を残します」という認識をマネージャーと合わせます。マンスリープランはチーム全員がお互いのプランを見ることができるよう、SaleforceでチームのSocial Chatterというところにポストします。

マンスリープランの雛形(一部)

1on1ミーティングは週1回、月に4回ありますので、1週目・3週目の奇数週はマンスリープランをもとにした「営業数字」の話、2週目・4週目の偶数週は「キャリア」に関する話を中心的にします。

インサイドセールスとは?注目の理由と4つのメリット - 種類・手法・事例解説・ツール | ボクシルマガジン
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――「キャリア」に関する話は、具体的にどのようにしていくのですか?

セールスフォース・ドットコムには、『V2MOM』という“組織の意思統一を実現する目標管理手法”がありますが、それに対して、『V2ME』という“自分自身のビジョンやバリューのために何をするのかを管理する手法”があります。「自分自身のサクセス」についても考えていただきます。

(V2MOM=Vision「目標は何か?」、Values「なぜ重要なのか?」、Methods「どうやって実現するのか?」、Obstacles「成功を妨げる課題は何か?」、Measures「パフォーマンスをどう測定するのか?」)

他には、『マンダラチャート』を作成します。自分自身のなりたい姿に対して72個のアクションを設定するというフレームワークですが、私達の部門ではモバイルアプリで全員がチャートを作成し、部門内で共有しています。私も「一年以内に行いたい”超リアル”なアクション」を72個設定し、公開しています。

これを読み合わせることで、メンバーのなりたい姿が見えてきます。「『営業の目標数字を達成する』ということがその人のなりたい姿にどう影響するのか」をマネージャーが理解したうえで1on1ミーティングを行うので、「とにかく数字足りないから今月頑張ろうね」という話にはなりません。

――そういった目標が共有されていれば、いわゆる飲みニケーションを図らなくても、その人の本音の部分が見えやすいですね。

マネージャーには「飲みでビジョンを握るな」と約束しています。お酒の力を借りたフォローアップは続きません。ノンアルコールでいかにエンゲージするかというのは、かなり重要視しています。お酒の席で盛り上がって、相手の中身を聞き出す手法では本質を捉えられません。

以前、伊藤が「心理的安全性を重要視している」という話をしたと思いますが、自己開示は大切です。メンバーが営業としてシビアに数字を追いかけ、成長していくためには、心を開いてエンゲージし、根底の部分を理解しておくことが重要だと思っています。

”The Model” の先駆者、セールスフォース・ドットコムにて、インサイドセールスの大幅な組織成長に貢献し、現在、インサイドセールスの全体統括を担う伊藤靖氏にお話を伺った。
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