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2017-07-13

ソーシャルウェア「mitoco」とデータ連携ツールによる人・物・情報の接続-株式会社テラスカイ

「SaaS業界レポート2016-2017」のインタビュー(全15本)の第7弾として株式会社テラスカイにインタビューしてきました。 【SaaSレポートインタビュー第7弾】
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松岡弘之
株式会社テラスカイ
取締役 製品営業本部 本部長

クラウド時代のデータ連携ツールを提供

―――――まずはデータ連携ツールについて伺いたいと思います。最近ではマルチクラウド化、ハイブリッドクラウド化を背景として、クラウドとクラウドの連携、クラウドとオンプレミスの連携の重要性が高まっています。貴社ではEAIツール(Enterprise Application Integration:異なるシステムを連結しデータやプロセスを統合するツール)として「SkyOnDemand」や「DCSpider」を提供されていますが、これらはどのようなツールでしょうか?

「SkyOnDemand」はクラウドのEAIツールで、実はエンジンはアプレッソさんのDataSpiderを利用しています。DataSpiderはパッケージで弊社ではそれをOEMで提供を受けていて、SalesforceやAWSなどのクラウド向けのアダプターをバンドルして弊社のクラウドサービスとして展開しています。「DCSpider」はパッケージのEAIツールで、DataSpiderにSalesforce向けのアダプターを独自にバンドルして「DCSpider」というブランドに変えて展開してきました。

実は初めに展開したのは「DCSpider」なのですが、弊社はもともとSalesforceの導入コンサルティングをメインに行ってきましたので、Salesforceはサーバーレスで利用しているのにデータ連携にはサーバーが必要というのも変だということでクラウド版の「SkyOnDemand」をリリースしました。はじめの内はパッケージ版が中心でしたが、Salesforceが普及するにつれてクラウド版の需要が高まっています。
今ではクラウド版とパッケージ版が8:2の比率になっており、多くの方にクラウド版をご利用いただいています。

最近ではアプレッソさんもDataSpiderのクラウド版を展開したいということで、それでは一緒にやりましょうとなりまして、アプレッソさんとの共同開発で「DataSpider Cloud」を2017年1月から提供開始しました。

【出所】テラスカイ提供

―――――するとクラウド版としては「SkyOnDemand」と「DataSpider Cloud」の2種類が提供される形になりますが、このまま2種類とも提供し続けるのでしょうか?

「SkyOnDemand」はいずれ「DataSpider Cloud」にブランド統合していく予定です。もちろん「SkyOnDemand」には既に多くのお客様がおりますし、また認知度も高いので今すぐにではありませんがいずれは統合すると思います。

更新性、拡張性、導入ハードルの低さがクラウド化の利点

―――――貴社ではクラウドを中心に強化していてユーザーの8割がクラウドを選択しているとのことですが、なぜパッケージではなくクラウドのデータ連携ツールが求められるのでしょうか?

1つは更新性があげられます。データ連携の歴史を振り返ってみると、昔は基幹システムが1つあって残りはExcelで管理していましたが、次第に営業やマーケティング、バックオフィス向けなど多様なツールが導入されるようになり、複数のツール間でデータの整合性を取る必要が生まれました。その結果、都度複数のツールを更新することは非常に手間になりますので自動のデータ連携ツールが求められるようになりました。

ただ昔のオンプレミスの場合は1度連携させれば5年、10年はそのままということも多かったのですが、連携対象がクラウドになってきたことで、クラウドの場合はどんどんバージョンアップが行われ新しい機能が次々と出てきますのでデータ連携ツールも柔軟に対応させていくことが必要となりました。パッケージでは新しい情報をキャッチしてインストールをし直すといった手間がお客様側にも生じますので、「SkyOnDemand」や「DataSpider Cloud」のようなクラウド版が求められるようになったのです。

―――――パッケージでは変化のスピードについていけないということですね。その他の背景はいかがでしょうか?

サーバーの拡張性も1つの理由としてあげられます。データ量は会社の成長にあわせて増えていきますし非常に予測しづらいので、余裕を見て大きすぎるサーバーを用意してしまうことや小さいサーバーを用意してしまって買いなおさなければならないといったリスクがあります。このようにどれぐらいのサーバーを用意するかといったサイジングは非常に難しいのですが、クラウドであれば拡張性がありますので成長にあわせて最適なサイズに変化させていくことが可能です。

また、オンプレミスの場合はサーバーの初期投資もボトルネックとなりますね。初期投資は資産計上して減価償却していきますが、例えば事業の売却や撤退をした場合に資産として残ってしまいます。これはデータ連携ツールに限らずクラウド全般の話ではありますが、クラウドの場合はこのような懸念が解消されますのでこの点もクラウドが選ばれる理由の一つではないでしょうか。

【出所】テラスカイ提供

―――――クラウドサービスの導入のハードルとしてセキュリティの懸念もよくあげられますが、このあたりはいかがでしょうか?

クラウドサービスの方が安全だということはだんだん浸透してきたのではと思っています。とはいえ、お客様のセキュリティポリシーの都合上どうしてもクラウド化できないといった場合にはやはりパッケージ版が選ばれますね。

また大企業さんに多いのですが、既に大規模な情報システム部門を抱えているので自社で運用したいといった場合にもパッケージ版になります。また稀にバージョンアップしたくないという逆行性も見られて、既存の仕組みが10年、20年変わらないという会社さんもいますね。

データ連携ツールによってAPI連携よりも複雑で高度な連携を実現

―――――SaaS業界ではAPI連携がトレンドになっていて、クラウドサービス同士で連携する時代になってきましたが、そのような状況で貴社のデータ連携ツールが介在する価値はどのあたりにあるのでしょうか?

実はクラウドサービス同士のAPI連携では複雑で細かい連携は難しいというのが実態です。自社サービスや連携先のサービスに変化があればAPI連携も調整していく必要がありますので、あまり変化のない汎用的な部分でのシンプルな連携が中心となります。

そこに連携ツールが介在することで複雑な連携が可能になりますし、また様々な処理を加えることが可能になります。例えばCRMにあるデータと基幹システムにあるデータを統合してBIツールに連携するということもできますし、トリガーを設定して何かのアクションをきっかけに指定したフォルダにデータを連携するといったことまですべて自動化することが可能です。

―――――複雑な連携になるにつれて設定の難易度も上がりそうですね。開発は基本的には貴社がサービスとして提供することが多いのでしょうか?

1つ1つのアイコンを並べて線で繋いでいく、視覚的にわかりやすい方法で比較的簡単に作ることができますので、ユーザーさんが覚えれば自分自身で開発することもできますし、我々が開発することも可能です。

ユーザーさんにとってはまったく何も見ないで作れるかというと難しいと思いますが、弊社ではトレーニングを用意していて、一度トレーニングを受けていただければある程度作れるようになりますね。

プログラムをアイコンで書いていくイメージですので、逆に言えばスキルのある方であればかなり複雑なものも作ることができますし、このデータ連携の設計だけで数十日・数千万円規模のプロジェクトを請け負うこともありますね。簡単なものであれば誰でも作ることができますし、複雑なものであればものすごいものも作れるということです。

―――――データ連携と言えばやはり大企業向けが中心になるのでしょうか?

データ連携にお金をかけるような企業は、やはり大企業でしっかりとした情報システム部門を抱えていて、要件が整理されているようなお客様が多くなりますが、クラウドの利点の一つは大企業が使うような仕組みを従業員数5人、10人といった小規模の会社でも利用できることですので、デジタルへの感度の高いベンチャー企業を中心として中小企業でもニーズが生まれてきています。

IoT、AI、ビッグデータ時代においてデータ連携のマーケットプレイスを目指す

―――――今後IoTの文脈においてデータ連携の需要はさらに高まっていくように思いますが、貴社ではIoTの文脈ではどのような動きをしていますか?

IoTは結局のところ、大量のデータを収集、分析し、その中から有益なデータを必要としている人たちにいかにお見せするかが重要ですので、上がってきたデータを加工してユーザーさんが希望する形で別のシステムに渡す間の役割を果たしていきます。

―――――SaaS業界においては人工知能の活用がトレンドになっていますが、データ連携ツールとして人工知能を活用する部分はあるのでしょうか?

人工知能をデータ連携ツールとして、我々が開発や活用することは恐らくないと思いますし、人工知能を開発するためにはものすごく大きな投資が必要です。今ではその人工知能を簡単に活用できるAPIが提供されていますので、それに対応したアダプターを出して人工知能活用に必要なデータの加工・連携の部分を「SkyOnDemand」や「DataSpider Cloud」が担っていく形になると思います。

―――――IoTや人工知能などの動きも踏まえ、今後連携のニーズはさらに広がっていくと予想されますが、その中で貴社が提供していきたい価値、また実現したい世界観について改めていかがでしょうか?

今後はこれまでのように何かを自前で作るのではなくて、世の中にあるものを組み合わせて使うといったIT活用の時代になると思っています。その何かを組み合わせていった時の間を埋めるバッファーのようなものに弊社のデータ連携ツール「DataSpider Cloud」はなっていきたいと思います。これを実現するためには、やはり接続先を増やしていかなければなりません。

また、この接続先も我々でもキャッチアップできないほどの数まで増えていく可能性があります。そして接続先が増えれば増えるほどアダプターも必要になってきますので、例えばマーケットプレイスのような形で接続先がアダプターを開発して我々に提供してくれるような世界を目指していきたいと考えています。

時代が求めるソーシャルウェアの提供

―――――ありがとうございます。続いて2016年にリリースされたグループウェアの「mitoco」について伺えればと思いますが、これまでお話を伺ったデータ連携とは全く異なる領域です。グループウェアリリースの背景についてはいかがでしょうか?

ホワイトカラーの生産性を高めるために様々なグループウェアがオンプレミスで提供されてきましたが、オンプレミスのグループウェアは中心となるユーザーが社会人になって初めてPCを使うような人からデジタルネイティブへと移行したことで、モバイル活用における利便性が求められるようになるなど今の時代に合わなくなってきました。

また、グループウェアによって生産性を向上させれば業績が良くなると言われてきましたが、実際には業績の向上に繋がっていません。グループウェアが業績の向上に寄与するツールになるためには、よりビジネスにリンクした情報コミュニケーション基盤にならなければなりません。

弊社ではこれまで培ってきたクラウドに関する知見を活かして、デジタルネイティブのユーザーにとって使いやすく、コストや労力を削減しながら効率をアップさせ、業績向上に繋げられる情報コミュニケーション基盤を構築するという思いで「mitoco(ミトコ)」をリリースしました。

―――――「mitoco」は「新しいカタチのコミュニケーションで企業に革新をもたらすソーシャルウェア」というコンセプトを掲げていますが、ソーシャルウェアとはどのような概念でしょうか?

これまでのグループウェアは社内に閉じたものが中心で、閉ざされた範囲の中でいかに生産性をあげるかといったツールでした。ですが、我々は特にIT企業ですのでプロジェクト形式で外部パートナーさんを招き入れて協業するということを普通に行っていますし、今の時代はオープンにビジネスを進めていくことが増えてきています。そのためこれまでのクローズドなグループウェアでは時代遅れで、今後はソーシャルに繋がっていくというコンセプトが必要になってきます。

「mitoco」ではコミュニケーションの範囲を社内だけでなく社外のユーザーにも拡張したコラボレーションを実現していますので、今までのグループウェアと分けて認識していただくためにもソーシャルウェアという言葉を使っています。

【出所】テラスカイ提供

API連携・IoTを通じたタスクや物の状況の見える化

―――――SaaS業界ではAPI連携によってユーザーにとっての利便性を高めていくことがトレンドになっていますし、「mitoco」でも特長としてAPIを標準搭載している点があげられています。どのようなAPI連携をしているのでしょうか?

例えば別のアプリケーションにおけるアクションをきっかけとしてToDoが自動で生成されて、ToDoをこなすと別のアプリケーションに終了したことが反映されるという連携は容易に想像できるかと思いますが、実はこれまでのグループウェアではこのような連携ができませんでした。

その他にも営業マンがお客様から依頼を受けて、それを登録すると必要なすべてのタスクが自動で生成されて、そのタスクを関係各所に割り振り、複雑にコラボレーションをしながら進め、終了すると次のステップに移行する。このような複雑な連携を「mitoco」はAPIによって実現しています。

特に営業のToDo、タスク管理機能は強化していきたいと思っています。エンジニアは1つのアプリケーションを開発する時に工数という単位で1日にこなす量を定義しますが、営業はできるところまで頑張り、できあがったものが成果物というケースが中心です。

例えばSalesforceと連携することで営業のToDoやタスクを生成できれば1日にこなす量の可視化ができますし、またどこの営業部門や営業店にタスクが溜まっているかといった通常大掛かりな仕組みが必要となる情報の可視化もできますので、「mitoco」はこのように営業の効率化も促すような連携も進めていきます。

―――――IoT対応もトレンドになっていて、「mitoco」の特長としてもIoTとの連携をあげていますが、どのようなIoT連携をしているのでしょうか?

現時点では会議室管理と車両管理の部分でIoT連携を行っています。まず会議室管理の方は、会議室にセンサーを設置して空き状況を可視化することで、予約されているのに使われない会議室の有効活用を支援します。

また車両管理の方は、ドライブレコーダーで車両の利用状況を可視化して、スケジュール情報と連携した車両管理が可能になります、テレマティクス端末によるデータ収集も行って、車両運行の効率のよいマネジメントを行うこともできます。

【出所】テラスカイ提供

―――――IoT連携は確かにこれまでのグループウェアにはない動きですね。人工知能の活用についてはいかがでしょうか?

現時点では検討している段階ですが、グループウェアですのでBOTによって会話ベースでカレンダー登録や日程調整を行える機能やトークで発生したコミュニケーションの中からタスクを抽出する機能、また文書管理ではおすすめの文書をレコメンドする機能など、多様な活用方法があると思っています。

会社・従業員にとって必要不可欠な情報基盤を目指す

―――――SaaS業界では現場主導で導入が進む傾向があり、モバイル最適化が重要な要素としてあげられています。貴社ではモバイル最適化の観点ではどのような工夫をされていますか?

現時点でトーク、ToDo、カレンダー、ワークフローの承認の部分でモバイルアプリをリリースしています。また、近いうちに掲示板、文書管理も予定していて、基本的にはすべての機能に対してモバイルアプリをリリースしていきます。

こういったモバイルアプリは1つ1つ独立したものにしていて、これは社内でも議論をしたのですが、スマートフォンではアプリケーションがマルチタスクで立ち上がりますし、それがクリック1つで切り替えられますので、独立したものの方がUI/UXとして優れていると思っています。

―――――最後に「mitoco」が目指している世界観について教えてください。

まず仕組みの観点では、弊社はもともとSalesforceの導入支援を行っていたこともあって「mitoco」の基盤もSalesforceですし、もちろん連携も行っています。また、Salesforceのプラットフォーム上にカスタムアプリケーションを手軽に追加することも可能ですので、最終的にはSalesforceの1つのデータベースにデータが集約されていって、そのデータが可視化され、人工知能によって生かされていくという世界を目指しています。

提供価値の観点では、「mitoco」を「見とこう」からきていますので、「mitoco」という情報基盤を見ておけば自分にとって本当に必要な情報を確認することができるという世界を目指しています。既存のグループウェア、チャットツールの場合すぐに必要な情報が埋もれていってしまいますので、「mitoco」が例えば必要な情報と不要な情報を捌き、また体調なども踏まえて予定を調整するといった、まさに個人にとっての秘書になっていければと思っています。

もちろん従業員本人だけでなく会社の業績につなげていくことも大切ですので、会社と従業員の双方にとってWin-Winとなるソリューションを目指します。

SaaS業界レポート著者の視点

インターネットによってモノが繋がるIoT(Internet of Things)市場は急成長しており、2017年時点で約9,300億円の市場が2022年までに約3兆2,000億円になると言われています。IoTと言えばBtoCの電化製品や住宅などの例がよく聞かれますが、IoTの波はクラウドにも押し寄せています。

Salesforceの導入コンサルティングをメインとして成長を続けてきたテラスカイでは2016年からSalesforceを基盤としたグループウェア「mitoco」を提供しています。「mitoco」はIoT連携が特長の一つであり、会議室管理や車両管理においてセンサーによる空き状況・利用状況の可視化を行っています。このようなIoT連携はこれから一つのトレンドになると予想され、クラウドベンダーにとってはグループウェアに限らずIoT連携によってどのように価値を高めることができるか考えることが求められています。

また「mitoco」のその他の特長として社外とのコミュニケーション機能があげられます。テラスカイでは「mitoco」をグループウェアではなくソーシャルウェアと呼んでいますが、このソーシャルという単語には社外とのコミュニケーションの活発化ツールといった意味が込められています。ビジネスの変化のスピードが加速している昨今においては、社外のパートナーをいかに巻き込みながらスピーディにビジネスを進めていくことが求められますので、この社外コミュニケーション機能の重要性が益々高まっています。


著者紹介:阿部 慎平 (あべしんぺい)新卒でデロイトトーマツコンサルティングに入社後、大手企業の事業ポートフォリオ戦略、成長戦略、新規事業戦略、海外事業戦略、ベンチャー企業買収戦略など戦略プロジェクトに従事。 より主体的に事業に取り組みたいという思いから2017年3月にスマートキャンプに参画。現在はSaaS業界レポートや事業企画・営業、新規事業立ち上げを推進。
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