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BANT(BANT条件)とは?BtoB営業・マーケティングの基礎用語

最終更新日:(記事の情報は現在から1311日前のものです)
BANT(BANT条件)とは、商談相手の見込み度合いを判断する、4つの情報を表すBtoB営業の基本用語となります。その概要を解説するとともに、組織全体の営業パフォーマンス向上につながるBANT活用メリットを紹介します。

営業を効率的に行うには、それぞれの案件がどれぐらい有望であるかを認識したうえでセグメント化し、確実に受注に結びつけていくことが重要です。

この考え方をBANTといいますが、たとえ営業職に就いていても、日本ではこの用語が知られていないケースも多いのではないでしょうか。

このBANTについて、用語の詳しい説明から活用方法まで解説します。

BANTとは

BANTとは、主に法人営業で用いられるヒアリングのフレームワークのことです。具体的には、各々の営業案件を一定の基準をもってチェックすることで、その有望さ(見込み度)を測定しセグメント化していきます。

海外では積極的に活用されており、日本でも外資系企業では、一般的な考え方として定着しているといっても過言ではないでしょう。それだけ営業職にとって重要な考え方なのです。

BANTの条件

BANTは、ヒアリングで用いられる4つの条件の頭文字をとってBANTと呼ばれています。これらの項目についてヒアリングし、案件の見込み度を測定していくわけです。

  • Budget:予算(予算の有無)
  • Authority:決裁権(決定権の有無)
  • Needs:必要性(企業として必要としているかどうか)
  • Timeframe:導入時期(購入・導入時期が決まっているかどうか)

それでは、それぞれの項目について簡単に説明しましょう。

B(Budget:予算)

まず製品を実際に購入するための予算があるかを確認します。

具体的には、こちらの提示する見積金額を相手方がしっかりと確保できるか、またその時期はいつかが把握できればよいのです。予算がすでに確保されていればベストですが、見積りによって予算額が上下する、いつまでも確認がとれないなどの状況は望ましくありません。

A(Authority:決裁権)

営業では実際の決定権をもつ相手にアプローチすることが重要であるといわれます。

だれが決定権・決裁権を握っているかを把握し、その相手にピンポイントでアプローチをかけた方が成功率が上がります。目の前の相手がこちらの営業案件について決定権をもっているかどうかを把握し、意思決定者に直接提案するのがベストです。

N(Need:必要性)

相手方の要望やニーズが組織全体のものであるかを判断します。

相手の個人的な考えではなく、企業全体のニーズとこちらの提案が合致しているかを確認する必要があります。
相手方の要望とこちらの提案にズレがある、こちらの製品に関心を持ってもらえないなどの場合、アプローチをかけても徒労に終わる可能性が高まります。

T(Timeframe:導入時期)

具体的な製品の導入時期が決まっているかを確認します。

こちらの提案に対して必要性を感じてもらえても、相手方が別の案件にかかりきりの状態では、いつ導入してもらえるのかわかりません。具体的な導入時期が決まっていれば進捗が把握しやすくなり、案件の管理も楽になります。

BANTのメリット

それぞれの案件の契約成立見込み目安は、BANTについて正しく把握できたかで変わってきます。つまり顧客へのヒアリングの際に意識するだけで、効率的な案件管理が可能となります。

具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。

成約の基準の明確化

BANTを用いることで、どんな営業マンでも成約基準の明確化ができるようになります。

成約に至るためにどういうハードルがあるのかを具体的に把握
できるようになり、案件ごとにどういったアクションをとればいいかが明らかになります。

共通認識下での情報疎通円滑化

営業マン同士が確固とした基準を元に情報の共有ができるため、組織全体で成約率の底上げを図れます。

営業マン一人ひとりの経験や直感といった感覚的な要素ではなく、BANTのような明確なフレームワークを用いて案件を分析することで、営業活動を管理しやすくなるのです。

営業戦略・戦術の立案

明確な基準の下に案件が管理されるため、全体の営業戦略の立案もしやすくなります。

BANTをもとにそれぞれの案件に対して最適なアプローチを組織的に行え、それらを整備することによって、だれでも一定の成果を出せるようになります。

また、どこがボトルネックになのかを見抜けるようになるため、営業部全体のレベル向上につなげられるようになります。

BANTが揃わないと起きる問題

実際にBtoBの営業を行った経験があればおわかりでしょうが、BANTがひとつでも揃わないと商談は成立しません。冷静に考えれば当然のことですが、具体的に例を挙げてみましょう。

Budgetが揃わないケース

商談相手が決定権を持っていて、サービスへの関心も非常に高いにもかかわらず、導入予算がないのであれば成約できません。

それが年間予算の関係であれば、次年度には再検討してもらえるかもしれませんが、少なくともそれまでは成約は不可能です。

Autorityが揃わないケース

商談相手のサービスへの関心が高く、予算も潤沢に確保されているが、決定権がないのであれば、最終決定者が判断するまで成約できません。

もちろん、決裁を待っていれば成約できる場合もありますが、最終的に競合に逆転されることも考えられます。

Needが揃わないケース

商談相手が決定権を持っており、予算も潤沢に確保されているが、サービスへ必要性を感じてもらえなければ成約できません。

Timeframeが揃わないケース

商談相手が決定権を持っており、予算も潤沢でサービスへの関心も高いにもかかわらず、別プロジェクトなどで時間的な余裕がない場合は、それが落ち着くまでは成約できません。

サービスの必要性を感じてもらえない「Needが揃わないケース」を除けば、見込みがゼロになったわけではありませんが、少なくとも「どれが欠けても、その場での成約は望めない」のです。

BANTを定着させるためのポイント

運用ルールを決める

BANT情報は、チームで蓄積し、共有できるようにしておきましょう。そのためには記入方法やフォーマットを統一し、チームのルールとして定着化させましょう。

情報が多くなり管理が難しくなってきたら、SFAの導入もおすすめです。

更新された情報をチェックする仕組みを作る

BANT情報は、営業活動の状況や社内の運用によって随時変わる可能性があります。ヒアリングによって情報更新が行われたら必ずチェックし、共有する仕組みを作りましょう。

営業戦略・戦術に役立つツールの紹介

BANTを用いることで、効率的な営業が可能なことはご理解いただけたかと思います。
しかし、営業戦略に役立つものはこれだけではありません。営業の効率を上げるためにさまざまなツールが用意されています。

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BANTを活用しよう!

ここまで法人営業において、効率的で無駄のない営業アプローチをするために有用なBANTについて解説してきました。

BANTが揃っている案件は成約率が高くなり、逆にBANTの条件が一つでも揃っていなかった場合は、いくら積極的に営業を行っても実際の成約に結びつけるのは難しくなってしまいます。

事前に明確な判断基準を決めておき、それに基づいてそれぞれの案件がBANTに合致しているかどうかを見極めるようにしましょう。

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