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2017-10-04

インターバル制度とは | 長時間労働を是正するその効果と必要性

インターバル制度とは、勤務終業から次の始業まで一定の休息時間を設けるもので、これにより長時間労働を是正して労働時間を短縮する効果が期待できます。その導入に際してのポイントともに、概要や必要性も解説します。
人事勤怠管理システム
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長時間労働による過労死や健康被害が社会問題となり、さまざまな対応策が論じられていますが、根本的な解決策は見いだせていないのが現状です。

そんな中、政府主導の働き方改革において国民全体が健康的な労働を行って活躍するためには、長時間労働を是正しなければならないというテーマが打ち出されており、その一環としてインターバル制度が奨励されるようになりました。

そのインターバル制度とは、長時間労働を是正する具体策となるのか。
概要解説から必要性、導入に向けてのポイントまでを紹介します。


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インターバル制度とは

インターバル制度とは、勤務終業から翌勤務始業までの間隔を一定時間以上開けることによって、労働者の休息と健康を確保する制度であり、勤務間インターバル制度とも呼ばれます。

同様の制度はEU諸国でも導入されており、1993年にEU労働時間指令で「24時間につき最低でも連続した11時間の休息」を定めています。

具体的には、9時〜17時が就業時間となっている企業でも、時間外労働などで終業時間が23時となった場合、翌朝10時までは労働させられません。

結果的に、長時間労働問題の是正が期待でき、厚生労働省ではこのインターバル制度を積極的に奨励しています。

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労働基準法

このようなインターバル制度が奨励されるようになった背景には、「健康被害や過労死などの要因となる長時間労働を是正する」というテーマを持つ、政府主導の「働き方改革」があります。

それでは、なぜこれまで長時間労働は是正されなかったのでしょうか。
日本では労働基準法により、労働時間は「1日8時間」「週40時間」までが限度と決められています。
しかし、勤務中の休憩時間は労働基準法で明確に定められていますが、勤務間の休息には言及されていません。

さらに労働基準法第36条に沿って、労使間が合意する「36協定」を届け出ることにより、労働時間の限度を超えた延長や、休日労働などが認めれているのです。

このように、労働基準法で定められた労働時間の限度は、合法的に解除する方法があり、長時間労働の遠因となっているばかりでなく、その是正が難しい状況となっています。

36協定などを含めた労働時間の規定などについてはこちらをご覧ください。

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インターバル制度の必要性

長時間労働の是正が難しいのは、数字からも読み取れます。

日本の年間労働時間は、80年代に比べれば大きく減少していますが、それでも欧州諸国よりは多く、週に20時間以上の残業を行う人が2割におよんでいます。

さらにその半数の人は、健康に影響をおよぼす可能性のある、6時間未満の睡眠となっており、なんらかの対策が急務であることがわかります。

インターバル制度の効果

勤務間インターバル制度は、残業が集中しやすい繁忙期などで実質労働時間の短縮につながることが期待されており、労働者を健康被害や過労死から守るだけでなく、身体的・精神的な健康の向上という効果が見込まれています。

これは企業にとっても、人的被害のリスク回避という効果がありますが、労働時間短縮には効率化と生産性向上が必須となるため、経営のスリム化を通じた基盤強化という効果も期待できます。

インターバル制度導入に向けてのポイント

すでに解説したとおり、インターバル制度は厚生労働省が企業に奨励している制度であり、労働法などの法律ではありません。

つまり、インターバル制度を導入する際には、各企業ごとに運用ルールを決めておく必要があります。

以下で、運用ルールを策定するポイントを解説していきます。

休息となるインターバル時間を決定する

インターバル制度は法律とは違い、「最低何時間の休息を確保する」という決まりがないため、企業がこの時間を決定しておく必要があります。

また、インターバル制度によって翌日の始業時間が遅くなった場合、終業時間をどのように扱うかも決めておく必要があるでしょう。

この場合、「終業時間を変更せずに就業時間を短縮」または「就業時間を変更せずに終業時間を遅くする」の2つの方法が考えられます。

賃金控除の扱いをどのようにするか決定する

「終業時間を変更せずに就業時間を短縮」に決定した場合、就業時間が短縮された分の賃金控除を、どのように扱うか決定しておく必要があります。

企業が就業時間短縮分の賃金控除を行うと決定しても、従業員側にはインターバル制度による時間外賃金が発生するため、大きな問題にはならないと思われますが、労使間での合意をもとに慎重に決定する必要があるでしょう。

インターバル制度の適用範囲を決定する

管理者を除外したり、事業所を限定したりなど、インターバル制度の対象者を決定しておく必要があります。

これらのポイントは、インターバル制度導入時点で、就業規則に明記しておく必要もあるでしょう。

インターバル制度導入には、従業員の就業時間が不規則になったり、給与計算が複雑になったりといったリスクも考えられます。
導入の際は、さまざまなケースを想定した慎重なルール策定を行うことをおすすめします。

インターバル制度導入例

ユニ・チャーム

ユニ・チャームでは、全社員を対象に最低8時間以上、10時間を目標としたインターバル時間を設定し、就業規則に盛り込んだうえでインターバル制度を実施しています。

これは従業員が健康に働ける環境を構築し、生産性を向上させることによって、優秀な人材を確保することにつながる、という狙いから導入されました。

具体的には、各従業員のPCに警告メッセージがポップアップで表示される、というアラーム機能付きの勤務表を新規導入して、インターバル時間の管理を行っており、時間を意識した働き方を促しています。

KDDI

以前から、インターバル制度の前身ともいえる「勤務終了から次の勤務開始まで7時間以上開ける」ルールを制度化していたKDDIは、現在、8時間以上のインターバルを就業規則で規定し、11時間以上のインターバルを健康管理上の目標として設定しています。

これは長時間労働を前提とした働き方の変革、休息時間確保の重要性を自覚するという、個々の意識改革を行うために導入されており、緊急性のある業務などを対象に、5%の適用除外ルールを定めて実施されています。

助成金制度

厚生労働省はインターバル制度を奨励するため、2017年度に中小企業を対象とした職場意識改善助成金を新設しました。

これは、対象となる事業主がインターバル制度導入に際して必要となる研修、システム構築、労務管理機材費用などの一部に対して助成されるもので、「9〜11時間」「11時間以上」という設定目標に対する達成状況によって支払われます。

インターバル制度導入に向けたポイント(1)では、インターバル時間について解説していますが、9時間以上を設定することによって、助成金の対象となります。

時間外労働前提という意識を変革する

インターバル制度は、繁忙期の長時間労働是正に効果を発揮する、と期待されていますが、不規則な就業時間が常態化してしまい、結果、深夜労働が多くなるというようなリスクも否定できません。

インターバル制度を本来の目的に沿って実施し、労働者の休息と健康を確保するためには、36協定に代表される「仕事が終わらなければ残業すればいい」という、時間外労働前提の意識を変革する必要がありそうです。

個々の生産性向上と効率化により、就業時間内で業務が完了すれば、充分なインターバル時間が確保できるのですから。

時間外労働については以下の記事もご覧ください。

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