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2017-11-02

パワーカップルとは | 背景・問題 - 高い購買力を持つ実態と広がる世帯間格差

DINKSを含む、お互いが年収700万円以上という高収入で、高い購買意欲を持つ共働き夫婦をパワーカップルといいます。都心のマンションなどの不動産市場にも影響を与える彼らの存在は、世帯間格差の拡大にもつながっています。
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パワーカップルが世帯に占める割合は近年じわりと増加しつつあり、その高い購買力から消費市場に大きな影響を与えているといわれています。

この背景にはどのような状況があるのか、消費市場に与えている影響とは何か、パワーカップルの実態とともに解説します。

パワーカップルとは

パワーカップルとは、高い購買力を持つ共働き夫婦のことを指し、世帯年収2,000万円前後の高学歴・高収入共働き夫婦など、さまざまな定義がありますが「夫婦ともに年収700万円以上の共働き世帯」を意味する場合が多くなっています。

夫婦格差社会

パワーカップルという言葉が広く認識されたのは、橘木 俊詔氏/迫田 さやか氏共著となる書籍「夫婦格差社会 - 二極化する結婚のかたち」で取り上げられたことがきっかけでした。

この書籍では、パワーカップルには子供のいる世帯の他、DINKS(Double Income No KidS)も含まれるとされ、妻が離職したことで世帯年収が半減する「ウィークカップル」との世帯間格差が大きくなってきている現実を紹介しています。

橘木 俊詔/迫田 さやか共著 夫婦格差社会 - 二極化する結婚のかたち

「ダグラス・有沢の法則」の崩壊

パワーカップルがじわりと増加傾向にあるのは、書籍でも紹介されている「夫の収入と妻の就業率の関係について」を表したグラフからも読み取ることができます。

出典:総務省統計局 夫の収入と妻の就業率の関係について

これをみると、1987年までは夫の収入が高くなるにつれて、妻の就業率が右肩下がりになっているのがわかりますが、1992年以降は下がり方が緩やかな山形に近くなっています。

これは、夫の収入が高くなると妻が働く就業率は低くなるという「ダグラス・有沢の法則」が崩壊しつつあり、夫婦ともに高収入のパワーカップルが増加していることを意味します。

パワーカップル増加の背景

パワーカップル世帯が全世帯に占める割合は、わずか1.8%に過ぎないともいわれていますが、この割合が増加傾向にあるのは、夫の収入に関係なくキャリア継続を望む女性が、出産・子育て後にフルタイムで仕事に復帰する場合が多くなったことが要因として考えられます。

これは女性活躍推進法に代表される、女性の労働環境改善が背景にあり、夫の収入伸び悩みも要因の一つでしょう。

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パワーカップルの納税

夫婦共働きで収入を得るパワーカップルの場合、世帯年収が同額であっても、共働きではない世帯と納税額に違いが出てきます。

これは累進課税制度により、収入の増加に伴って税率があがるのが要因です。

その納税額は1人で年収1400万円の世帯より、年収700万円が2人となる「パワーカップルの方が安く」なり、経済的な余裕が生まれる要因ともなっています。

それでも、年収700万円、世帯年収1,400万円のパワーカップルは、年間約140万円を納税していることになります。

パワーカップルの購買力とは

高収入で経済的な余裕を持つパワーカップルは、夫婦ともにフルタイム勤務ということから一般的な世帯とライフスタイルの違いがあり、必然的に購買に関する動機付けにも違いがでてきます。

ライフスタイル変化の影響

このようなライフスタイルの変化が消費市場に与える影響は小さくありません。

たとえば、夫婦ともにフルタイム勤務という形態は、日常的な家事を週末にまとめて行うということを意味し、白物家電市場では、大型の洗濯機や冷蔵庫などが急速に販売を伸ばしています。

また、インターネット通販の利用が急速に伸びているのもライフスタイルの変化が背景にあり、料理の時間を短縮するための調理済食品購入増加が、エンゲル係数を押し上げているという調査結果もあります。

都心部マンションの人気

ライフスタイルの変化は合理的な思考を生み出すことにもなり、パワーカップルが都心部マンションに注目する要因ともなっています。

経済的な余裕があるパワーカップルですが、その合理的な思考は住宅環境に求める条件にも現れており、生活拠点として無理に購入するというよりは「月々の住宅ローンと賃料の比較」「資産価値があるかどうか」が重視され、利便性と快適性が求められているのです。

住宅控除面での優遇も

さらにこうした高価格の都心部マンションがパワーカップルに注目されている理由に、住宅控除面での優遇が期待できることもあるでしょう。

夫婦がそれぞれ住宅ローンを組むという前提条件になりますが、借り入れ後10年間、年末残高の1%の所得税が控除されるため、夫婦2人での10年間の控除額は約500万円にもなる、という試算結果も出ています。

パワーカップルによる消費活性化期待

さまざまな要因によって経済的に余裕のあるパワーカップルの購買力は、利便性のためには投資を惜しまない傾向があり、国内の消費を活性化させたい政府も注目していますが、その現状には課題も存在します。

妻が〇〇代のパワーカップルは少ない

夫の収入が高くなっても妻の就業率がそれほど低くならない傾向になっていることは解説しましたが、反面、収入面でいうと30代、50代でのパワーカップル比率が多めなのに対し、40代ではパワーカップルの比率が多くないという傾向があります。

これは40代女性が、出産を経た子育て期と重なることを意味しており、女性の労働環境が大幅に改善した現在でも、この時期に女性がフルタイムで働くことの難しさを表しています。

女性のキャリア継続が課題

また、子育てを理由に女性が離職してしまった場合、キャリアアップを継続していくことが難しくなるという現状もあります。

これに対してさまざまな施策が実行されつつあるともいえますが、社会問題ともなっている保育所不足の解消とともに、キャリアを継続できるような時短勤務、在宅勤務など、柔軟な働き方をさらに押し進めていく環境整備が必須となってくるでしょう。

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パワーカップル夫婦間の金銭問題

ここまでパワーカップルが消費市場に与える影響を中心に解説してきましたが、そのライフスタイルや合理的な考え方から、パワーカップル自身が抱える問題も存在します。

主に、お互いが自立して生活できる収入を持つため計画性に欠ける、というパワーカップルの定義に起因する金銭問題ですが、どのような問題がありどのように解決していくべきなのか、見ていきましょう。

価値観の擦り合わせ

お互いが自立可能なパワーカップルでは、金銭に関する価値観が大幅に異なる場合があります。

育った環境の違う人間が違う価値観を持つのは当然ですが、お互いの金銭感覚の「違い」を認識することからはじめ、生活費をはじめとした「お金の使い方の夫婦間ルール」を作り上げていくことが重要になります。

消費と浪費を区別する

パワーカップルに限りませんが、人は収入が多いほど、お金を使う機会が増えてくるという捉え方もできます。

経済的な余裕があるパワーカップルの場合は、その用途に関して無頓着になる傾向があり、計画性を持たなかったために貯金がない、という場合もあります。

夫婦間ルールにも通じる部分がありますが、必要な「消費」と無駄な「浪費」を区別し、一定以上の買い物は相談するなど、ルール化しておく必要があります。

ライフイベントに備えた計画を立てる

計画性がないということは、いざという予測できる出来事に対しての備えがない、ということでもあります。

パワーカップルが陥りやすい状況に、貯金がなかったということがあることを上述しましたが、このような状況を回避するためにも、子供の出産や入学などのライフイベントを想定し、しっかりとした計画を立てていくことが必要になってくるでしょう。

パワーカップルは現代ライフスタイルの象徴か

従来の家庭の在り方は、結婚を機に女性は仕事を辞め、出産・子育てに専念し、男性が仕事に専念するというものでした。

女性はパートなどで収入を得ることはあっても、税金の問題から労働時間を短縮することも当たり前でした。

しかし、男性の給与伸び悩みが顕在化し、労働人口が減少傾向にある中で、女性が自立できる労働環境整備でキャリア形成が可能となり、ライフスタイルの変化を生み出してきたといえます。

パワーカップルの高い購買力が消費市場活性化の期待を担いつつ、そのライフスタイルは既成概念に捉われないものであり、現代を象徴しているものだといえるのかもしれません。

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