CFOが抱える経費精算の課題とは?解決策で検討したいクラウド経費精算システム5選

経費精算の現状と課題
2014年1月、コンカーと日本CFOは、「経費精算の現状と課題意識」と題して共同調査結果を発表しました。
全国の993サンプルを対象とした、企業の経費精算の現状を調査したものでしたが、意外な実態が明らかとなりました。
企業が抱えている課題を明らかにするとともに、あらためて経費精算システムのメリットをお伝えします。
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ICカードの活用が進んでいない?
昨今、SuicaやPASMOなどの交通ICカードの利用が当たり前となっています。
しかし、ICカードから自動的にデータを読み取っている企業はわずか4%に留まっていました。
約8割の企業がいまだにマニュアルでの入力、そして紙ベースでの作業で処理をしていることが明らかとなりました。
スマートフォンの経費精算への活用も進まず
携帯電話は一人一台を上回るほど爆発的に普及しています。
そしてスマホについても急速に普及しており、今回の調査でも約7割が業務利用していると回答がありました。
ところが、経費精算分野においてはスマホの利用がほとんど進んでいません。
実際に社外からスマホを通じて経費精算を実現していた企業は、わずか6%に留まりました。
経費規定違反のチェックが疎かに
企業としてガバナンス、コンプライアンス強化が求められる時代ですが、経費管理の課題も浮き彫りとなりました。
調査結果では、約4割の企業で管理職による承認が規定違反のチェックとして機能していないと回答されました。
約7割の企業で、不正チェックに十分な時間も割けていないと判明したこともあって、改善が求められています。
CFOの役割と経費精算
経費精算という行為はお金に関係するところであり、最終的な責任は企業のCFOに集約されます。
まずはCFOの主な役割について整理してみます。
CFOの役割
CFOとは、Chief Financial Officerの略で、最高財務責任者のことを指します。
具体的には、企業における財務戦略の立案、執行を行う責任者といえます。
日本では経理部長や財務部長があたりますが、本来の意味としてはもう少し高レベルな職務を任されます。
特に欧米諸国ではCFOは経営的にも肝ともいえる存在として、企業の成長に向けた提案を求められています。
CEO/COO/CFOの違いについて
CFOと同様にアルファベット3文字を使った役職は多くあります。CFOと混同されがちなCEO、COOの説明をしておきます。
CEOは、Chief Executive Officerの略で、最高経営責任者を指します。
経営方針の決定を行う業務執行役員のトップであり、最終責任者です。日本においては、社長や代表取締役がCEOを名乗ることが多いようです。
COOは、Chief Operating Officerの略で、最高執行責任者を指します。
実質的に企業のナンバー2であることが多く、CEOが下した経営方針を執行する責任者にあたります。
しかし、企業の健在経営を支えるという意味では、CFOの役割は大きく変わってきており、COOと並ぶほどの地位を確立しつつあります。
CFOに必要な知識・スキル
重要度を増しているCFOには、大前提として高度な財務・会計知識が必要になります。
CFOになっている人に、公認会計士やMBA取得者が多いのは当然といえば当然です。
しかし、上記で例を挙げたように、経営的視点も求められます。
財務責任者の立場から経営戦略に対して提言するには、判断力やリーダーシップなどを持ち合わせなければいけません。
CFOと経費精算の効率化
ここで、冒頭に記載した「経費精算の現状と課題意識」に話を戻します。
IT環境が充実し、さまざまなツールが登場しているにも関わらず、経費精算については旧態依然とした処理が続いていることが明らかとなりました。
CFOの立場からすれば、一向に進まない経費精算の効率化に向けてメスを入れる時期が到来しています。
先行きの見えない不況、そして大競争化時代だからこそ、間接的な管理費削減に向けて本気で取り組まなければなりません。
経費精算に関する課題
現状の経費精算に関する課題について、以下3点にまとめてみました。
計算ミスのリスクや手作業による時間の浪費
まず、マニュアル対応ではミスを避けられません。
忙しい営業マンは、経費精算をまとめて処理していることが多いでしょう。
膨大な交通費の検索、入力でミスを完全になくすことは難しいため、経理担当者によるチェックが欠かせません。
しかし、時間がかかるため月末や決算期などに集中し、ワークライフバランスの悪化にもつながります。
領収証の保管やチェックに関する問題
領収書などの国税書類の管理についても、多くのリソースを割かなくてはなりません。
こうした帳簿書類は原則7年の保存が義務付けられています。
大企業にもなれば、この数は膨大なものとなり、保管スペースの問題、そして多くの人的リソースが必要です。多くの拠点を持っている会社にとっては、本社に一元管理するための郵送費もけっしてバカになりません。
生産性の低下
マニュアルでの経費精算作業は、多くの負担を伴い生産性を低下させます。
先にふれたように、営業マンがまとめて精算作業する際も、一度帰社して行う必要があるため面倒です。
さらに申請段階でミスが発覚して差し戻しする場合、距離が離れていればさらに時間を要します。
結果的に、口座入金するまでに多くの時間がかかるという悪循環を招いていしまいます。
経費精算システム導入のメリット
経費精算システムを導入すれば、こうした課題を一気に解決できる可能性があります。
もちろんコストがかかりますが、導入することで得られる利便性、各種処理の時間短縮、大幅にミスを減らせることなどを考慮すれば、コスト回収にはそれほど時間がかからないでしょう。
以下3点に絞って、メリットをまとめてみました。
経理業務の軽減と人的コストの抑制
クラウド型システムであれば、営業マンはいつでもどこでも経費精算申請が可能となります。
処理は簡易的となるため、大きな負担ではなくなります。
さらに、システム化することでミスが減るばかりか、経理担当者の二重入力も減るため、人的コストを大幅に減らせます。
月末に処理が集中することも避けられるため、おのずと残業代も減ることが予想されます。
領収証のデータ保存による手間の削減
システム導入の追い風となっているのが、電子帳簿保存法の改正です。
2017年1月より、スマホで撮影した領収書などの電子保存が可能となり、より導入しやすい環境となりました。
要件を満たせば、原本廃棄も可能となるため、領収書の保管にかかっていた人的リソースやスペースの問題も解消されます。
電子帳簿保存法の改正については以下の記事でも解説しているので合わせてご覧ください。
データの一元化による生産性の向上
特に拠点が多い場合においては、さらに威力を発揮します。
複数拠点の精算業務を一元管理することで、全体の数字をリアルタイムに把握することができます。
各拠点に、システム担当者をおく必要もなくなります。
こうした会社全体の数字を瞬時に把握することで、本来のCFOとしての仕事に集中できます。
経費精算システム5選
それでは、CFOの課題を解決するための経費精算システムについて以下で紹介していきます。
今回紹介した経費精算システムや、今回紹介しきれなかった経費精算システムのさらなる詳細は以下から無料でダウンロード可能です。ぜひご覧ください。
マネーフォワード クラウド経費 - 株式会社マネーフォワード
- スマホアプリで経費申請・承認が完結
- 領収書情報の手入力手間を徹底的に削減
- 電帳法スキャナ保存要件認証国内第1号
MFクラウド経費は、マネーフォワードが提供する経費精算システムです。レシートを撮影するとOCR機能で自動読取し、手書きの領収書はオペレーターによる代行入力で迅速なデータ化を実現します。SuicaなどのICカードとの連携により交通費情報の取り込みも可能で、面倒な経費精算の作業を効率化します。電子帳簿保存法の法的要件に国内最初に対応しました。
MFクラウド経費の使い方や導入事例については以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
ジョブカン経費精算 - 株式会社Donuts
- シンプルで使いやすいインターフェース
- 1ユーザー400円という業界最安ライセンス
- 導入実績3,000社以上
ジョブカン経費精算は、Donutが提供・運営するクラウド型経費精算システムです。面倒な経費精算作業を、申請から、承認、経理業務まで一貫して実現します。高機能ながら低価格で提供されているため、企業規模に関わらず3,000社を超える導入実績を持っています。仕訳データを自動作成できるため、各種会計ソフトとの連携も容易に行えます。
ジョブカン経費精算の使い方や導入事例は、以下の記事でさらに詳しく紹介しています。
楽楽精算 - 株式会社ラクス
- 経費精算に関わるワークフローを全電子化
- ユーザーサポート満足度94%の万全体制
- 業務効率化により高いコスト削減効果
楽楽精算は、ラクスが提供するクラウド型の交通費・経費精算システムです。交通費、出張旅費、交際費など、あらゆる経費の処理を一元管理することができます。一般社員、管理者、経理担当者すべての手間を省き、精算業務の効率化を図っています。プライバシーマークもしている安心のセキュリティ、満足の高いサポート体制を兼ね備えています。
楽楽精算については以下の記事でも紹介しています。ぜひご覧ください。
駅すぱあと旅費交通費精算Web - 株式会社ヴァル研究所
- 業界トップシェアの駅すぱあと技術をフル活用
- ICカードと連携して交通費情報を取り込み
- 携帯電話からも経路検索、申請可能
駅すぱあと旅費交通費精算Webは、ヴァル研究所が提供している交通費の精算業務に特化したサービスです。乗換案内ソフトでシェアNo.1を誇る「駅すぱあと」をベースに、インターネット上で経路検索から、申請、承認まで行えます。ICカード連携により、簡単に交通費情報を取り込むことができ、定期代を差し引いた金額精算も容易です。携帯電話からのアクセスも可能で、作業時間の短縮を実現します。
らくらく旅費経費.net - 株式会社無限
- 駅すぱあとによる検索エンジンとのシステム連携
- 2016年度資料問い合わせランキング1位
- 日本語、中国語、英語にグローバル対応
らくらく旅費経費.netは、無限が提供しているクラウド型の経費資産管理システムです。「駅すぱあと」と連携した検索エンジンを利用でき、出張など日々発生する経費の仮払いから精算までをフォローしています。日本語、中国語、英語に対応しているためグローバル展開も可能であり、スマホにも完全対応しています。同社提供する「らくらくBOSS」と組み合わせて利用することで、さらなる利便性を追及可能です。
J'sNAVI NEO(ジェイズナビネオ) - 株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ
- 電子帳簿保存法に対応した経費精算システム
- 各種データ連携でガバナンスを強化
- 業務の効率化およびテレワーク化を促進
J'sNAVI NEO(ジェイズナビネオ)は、経費精算はもちろん、出張の申請から承認やチケットの手配、支払いまでワンストップで行う経費精算システムです。近隣交通費や接待交際費などを含む一般経費の精算も可能、企業全体の精算システムとして利用できます。法人一括契約となるため、出張者は立替の必要がなく、経理担当者は煩わしい領収書の確認がなくなり大幅に業務効率化を実現します。一連の情報を一元管理して可視化するため、より高度なマネジメントも実現できます。
その他経費精算システムについては以下の記事をご覧ください。
企業CFOは経費精算システムの導入を検討してみよう
経費精算の課題、システム導入におけるメリット、さらに業界で認知されているシステムの紹介をしてきました。
企業の財務状況を統括するCFOにとっては、各部門に負担をかけ、管理のために人的リソースの投入すら要している経費精算処理に頭を悩ませていることでしょう。
しかし、スマホや交通系ICカードの利用が当たり前となっている環境に加えて、法改正により、ついに導入への足かせはほぼ無くなったといえます。
マニュアルでの経費精算処理からの開放を、この機会に検討してみてはいかがでしょう。
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