情報資産とは | IT資産管理ツールでリスク回避する方法とその分類

目次
情報資産とは
一般的に企業の経営資産は、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」と言われます。
企業の活動は、その中の情報によって企画・管理されます。顧客、市場や仕入先などの情報を的確に取り扱うことで正しい経営ができます。
そのように企業経営の根幹をなす重要な経営資源である情報そのものと情報の収集や処理、保管のための装置を情報資産といいます。
この記事では、情報資産とそれを取り巻くリスク、またそのリスクを回避するためのIT資産管理ツールについて説明していきます。
情報資産が重要な理由とは
では、なぜ企業にとって情報資産が重要となりえるのでしょうか。その理由は主として次の3点にまとめられます。
競争力の強化
企業経営者は、「情報」に基づいて経営判断を行っていきます。
つまり、情報は企業経営の根幹を成す重要な経営資源といえます。情報は上手く活用することで企業を活性化させるので、競争力の源泉となります。
企業パフォーマンスの向上
顧客情報、市場や仕入先の情報などの企業経営に必要な情報は、一部の従業員や経営幹部だけが持っていても有効活用にはつながりません。
適切な範囲で情報共有を行うことによって、企業の業績・パフォーマンスは向上していきます。
セキュリティ意識の向上
情報の共有が重要な一方で、取引先や顧客から預かっている情報については適切な管理が求められます。
情報漏えいは、企業の信用失墜や機会損失、賠償責任などといった重い負担にもつながる可能性があります。
しかし、情報という形のないものを安全に守りつつ活用するには、そのための知識と取り組みの姿勢が必要です。
情報資産と脅威・ぜい弱性
情報資産に損害を与える脅威としては、情報の消去や改ざん、漏えいなどがあります。
そのような脅威の原因となるぜい弱性とは、「存在する脅威に対してつけ込める弱点」のことです。
ここからは、脅威の種類について下記の各ポイントを説明していきます。
以下の記事ではぜい弱性について詳しく解説していますのでよかったらご覧ください。
情報の漏えい
情報の漏えいには、機密情報の売買目的での持ち出しなど悪意のある行動によるものと、機器の操作ミスによって誤って漏えいしてしまうものがあります。
このように原因がいくつかある情報漏えいは対策を複合的な視点から取り組む必要があります。
情報の暴露
情報の暴露とは、ネットワーク上の通信内容を第三者が取得し、意図しないところで公開されてしまうものです。このような状況を防ぐためには、ネットワークの通信設定を見直す必要があります。
情報の改ざん
情報の暴露とは、ネットワークでの通信内容が傍受され、通信内容が別の内容に書き換えられてしまうことです。こちらもネットワークの通信設定を見直して、情報の改ざんを防いでいくことが求められます。
情報の破壊
情報の破壊とは、データを保存したファイルを物理的に破壊してしまうなどして、データが正しく使えなくなることを言います。
情報資産の脅威とは
それでは情報資産の脅威となりうるものには具体的にどのようなものがあるでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
不正アクセス
不正アクセスとは、本来アクセス権限を持たない者がサーバーや情報システムの内部へ侵入する行為です。
その結果、サーバーや情報システムが停止してしまったり、重要な情報が漏えいしてしまったりと、企業や組織の業務やブランド・イメージなどに大きな影響を及ぼします。
現代は、インターネットで世界中とつながっているため、不正アクセスはどこからでも行われる可能性があります。
ネットワークの盗聴
ネットワークの盗聴とは、ネットワーク通信上やコンピュータ上のデータを不正に盗み取ることです。
盗聴の際には、特殊な装置も必要なくネットワーク盗聴を可能にするツールを使用することにより、 攻撃者は手軽にデータ内容を盗み見ることができます。
本来そのようなツールは、ネットワーク上のデータを監視したり、情報を追跡したりするためのもので、ネットワークの管理用のものですが、 攻撃者には盗聴目的で悪用されることがあります。
スパイウェア・アドウェアなどのマルウェア
マルウェアとは、不正かつ有害に動作させる意図で作成された悪意のあるソフトウェアや悪質なコードの総称です。これにはコンピュータウイルスやスパイウェアなどがあります。
マルウェアについては以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
内部からの情報漏えい
内部スタッフによる情報漏えいも少なからず発生しています。
たとえば、2014年に発生した大手通信教育企業での大規模な個人情報漏えい事件では、派遣社員の技術者が社内規定をかいくぐって個人情報を抜き取り名簿業者に販売していました。
このような内部犯による情報漏えいは企業経営に与える影響も大きく、情報資産管理においてはもっとも大きな脅威となりつつあります。
情報資産のリスク回避
情報資産に関するリスクの回避とは、「リスクの要因そのものを排除することでリスクを除去する方策」となります。そのためのポイントについて説明していきます。
リスクが高いサービスの見極め
情報資産のセキュリティ対策を検討する際には、まずリスクの内容について検討を行います。
このリスク評価において、発生頻度の高いものや事件発生時の費用負担の大きいものは、リスクの高いサービスということになります。
このようにリスクの大きいサービスを見極め、場合によっては撤退することも検討します。
データの安易な作成停止と不要なデータの消去
不要なデータの作成をしないことと不要となったデータを消去することも重要です。
2015年の日本年金機構の個人情報漏えい事件では、内部規定に反して個人情報が記載されたファイルがネットワーク上に配置され、そのファイルから情報漏えいが発生していました。
安易にファイルを作成しないことは、無駄なリスクを排除し情報資産を守ることにつながります。
適切な資産管理ツールの活用
情報セキュリティに関する事件や事故の発生から、IT資産管理ツールが広まってきました。
自社に最適なIT資産管理ツールを活用することによって、情報資産に関するリスクを回避できるようになります。
IT資産管理ツールとは
上述の情報資産リスク回避のために、IT資産を適切に使えるように管理する「IT資産管理ツール」の利用が有効です。
IT資産管理ツールを利用することによって、「IT資産の一元管理」「ライセンス状況を把握」「ネットワークに接続した機器の使用状況を可視化」などが可能となります
IT資産管理ツールのメリット
IT資産管理ツールを導入するメリットについては、以下のような点が挙げられます。
ネットワーク内端末一元管理
IT資産管理ツールを利用することで、一台の端末から社内ネットワークを介して、接続されている端末や機器について、一元管理できます。
また各端末のOS情報や、インストールされているソフトウェアの情報なども管理端末から見ることができます。
これにより、稼働していない端末をひと目で確認できるだけでなく、端末のセキュリティ不備も確認できます。
多くの端末を一台の端末からネットワークを介して監視できることが、IT資産管理ツールの大きな強みの1つになっています。
ソフトウェアなどのツール導入効率化
IT資産管理ツールを使って、社内ネットワークを介して各端末へOSのアップデートやソフトウェアのインストールを一度に行えます。
これにより、わざわざ一台ずつソフトウェアをインストールするなどの手間を省くことができ、各端末のOS環境を常に最適な状態に保てます。
セキュリティ強化
IT資産管理ツールでは、端末へのアクセスなど通信を介するとき、アクセスログを残せます。
端末を一元管理できる強みを生かして、不正を検知した端末をネットワークから遮断して、アクセス不可にすることも可能です。
また、セキュリティホールへの対応をするために、緊急修正プログラムをリモートで配布した後、一斉に実行させることもできるので、緊急性の高いものでも即座に対応が可能となります。
IT資産棚卸の簡略化
IT資産を運用していくうえで、IT資産の棚卸を定期的に実施する必要があります。
しかし、IT資産管理ツールに接続されている資産ならば、稼働状況や使用状況などをシステム内の管理ファイルを台帳として代用することもできます。
このため、自社の資産か、端末の使用者はだれかなどを細かく管理し、IT資産の適切な運用に役立てられます。
IT資産管理ツール4選
今回紹介するIT資産管理ツールや、今回紹介しきれなかったIT資産管理ツールについては以下から詳細をご覧になれます。
e-Survey+
- 非常駐型で社内のIT資産情報を自動収集
- 低い価格設定に加え専用サーバー不要かつエージェントレス
- 無駄な機能を省き基盤となるIT資産管理に特化
e-Survey+(イーサーベイプラス)は、各クライアントPCにエージェント(常駐)ソフトをインストールすることなく、スペック情報やインストールソフトウェアなどのインベントリ情報を収集することで、導入・運用が簡単に行えます。
また、他のシステムに影響を与える心配もないので、安心して導入することができます。
1ライセンスあたり参考価格 |
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32万円 |
IT機器の現物管理 Assetment Neo
- 多様な業務対応「クラウド型社内資産管理ソフト」
- リース契約管理の業務負担軽減
- サーバーに関する情報の多彩なサポート機能
IT機器の現物管理 Assetment Neo)は、さまざまな業務に対応した専門的な機能が集まった「クラウド型社内資産管理ソフト」です。
「固定資産の実査」や「デモ機の貸出管理」「リース品の費用管理」など、その業務に特化した管理機能が充実しています。
社内資産の「台帳管理」機能が各機能のベースとなり、資産マスタを一元管理します。Assetment Neoで複数の管理業務を行うと、ベースが同じであるため二重管理の必要がなくなり、より大きな導入効果を発揮します。
もちろん、各業務に特化した専用機能があるので、1つの業務でのご利用でも十分効果を実感いただけます
1ライセンスあたり参考価格 |
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6万円~ |
MCore
- オールインワンシステム&グローバル対応
- 大規模運用設計
- 1社平均3,000台、10,000台以上の大規模環境への導入実績が豊富
MCoreはIT資産・セキュリティ統合管理システムです。
IT統制に必要なIT資産管理から情報漏えい対策、検疫の機能がすべて自社開発で搭載されています。
また、大規模運用設計がなされており、1社あたり平均3,000台かつ10,000台以上の大規模環境への導入実績が豊富なことから従業員数が多い企業や、PC・ソフトウェア・ライセンスなどのIT資産が潤沢な企業での利用に適しています。
IT資産運用最適化サービス
- 40年以上にわたる豊富な実績
- 配送手段の最適化で物流コスト削減
- ライフサイクルにかかわる情報の一元管理
Windows10・パソコン入替に最適!-IT資産運用最適化サービス-は、ライフサイクルマネジメントにおける4つの各フェーズを顧客の状況や要望に応じてトータルで提供するアウトソーシングサービスです。
40年以上にわたる各種アウトソーシングサービスの運用実績とノウハウから、業務構築~定例運用の実施、さらには日々の運用から見えてくる課題の解決まで、一体となって対応いたします。
1ライセンスあたり参考価格 |
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個別見積り |
IT資産管理ツールで、自社の情報資産を確実に守る
情報資産は、企業経営にとって重要な資産のひとつです。
しかし、情報セキュリティ上の問題から情報資産を守るための対策が必要となっています。
特にこの数年で情報資産に対する攻撃は高度化しており、IT資産管理ツールなどを活用した対策が必要となってきています。
IT資産管理ツールを活用すれば、情報セキュリティ上の脅威から情報資産を守れます。
比較的低価格から利用できるサービスも出てきているため、ぜひ活用を検討していきましょう。
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