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2018-01-25

【ChatWork×ACALL対談】「オフィス受付業務」の改革で生産性をグッと高めよう

2017年に大きく注目された「働き方改革」というキーワード。ACALLとChatWorkでは事業領域は異なるものの、両社とも働き方改革を支援するサービスを事業として展開している。ビジネスチャットを提供するChatWork、来客対応RPAサービスを提供するACALLの両社長に、2018年の企業が目指すべき業務変革の方向性についてお話を伺った。
受付システム
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「働き方改革」で業務効率への意識が高まった2017年

──労働人口が減少する中で、多くの企業は人手不足の課題に直面しています。この課題について伺う前に、まずはChatWorkの事業内容を教えてください。

山本氏:弊社はビジネスチャット「チャットワーク」を展開しています。チャットワークのリリースは2011年3月ですが、2018年12月末時点で16万社以上の企業さまにご利用いただいています。

チャットワークを提供する以前から、弊社では中小企業を中心にさまざまな業種・規模の企業の業務効率化支援を行ってきました。それが近年、働き方改革を実現しようとする動きが官民で生まれたことで、IT企業以外の企業でもITツール導入を考える企業が増えています。

ChatWork CEO山本 敏行 氏

──働き方改革によって、具体的に日本の中小企業はどのように変わったのでしょうか?

山本氏:「売上」よりも、「業務効率」に目を向ける企業が増えてきました。働き方改革が叫ばれる以前は、世間に向けて「ITツールを活用して業務効率を上げましょう」と言ってもなかなか納得してもらえませんでした。それは、業務効率よりも「残業を増やしてでもとにかく売上を上げることが重要だ」と考える企業が多かったからです。

しかし、日本の労働人口が減少していく中で、多くの企業でも「売上が上がったとしても、人件費が高くなってコストが増えたり、一人あたりの労働時間が長くなり健康を損ねてしまったりしては意味がない」という考え方が浸透してきました。今後は、中小企業でかつ、IT企業以外の会社でもチャットワークを使っていただくことが非常に重要だと考えています。IT企業がITを活用して業務効率化を図るのは当たり前のことだからです。

──ありがとうございます。続いて、ACALLの事業内容を教えてください。

長沼氏:アポイントから受付、入館手続き、会議、フォローアップまでの一連の来客プロセスを自動化することで、企業の生産性向上と収益の向上を実現する来客対応RPAサービス 「ACALL(アコール)」を展開しています。

一般的に、来訪者がオフィスに訪問する際は、商材の提案のためにアポイントを取られた方が当日訪問して担当者を呼び出し、会議室に通されて商品やサービスを説明します。良い商談であれば、後日、具体的な商談に進む、というのが通常のプロセスです。

お客さまへのおもてなしをしっかりとしたうえで、このプロセスを自動化したい、というのがACALLの出発点になっています。まずは受付のスリム化を実現するシステムとして2016年7月に正式リリースしましたが、想像以上のスピードでご契約企業数が伸びており、この反響も働き方改革の追い風があったからだと思っています。

ACALL 代表取締役 長沼 斉寿 氏

せっかくビジネスチャットというインフラがあるのだから、受付でのコミュニケーションも効率化すべき。インターネットが普及してデジタル化された業務が増えていますが、「受付業務だけがアナログというのは不便だ」と感じていた企業が多かったのだと考えています。

チャットワークと連携可能な受付システム「ACALL」の導入効果

──ありがとうございます。オフィスに電話を置かないことで有名なChatWorkでは、まさに「受付だけがアナログ」という課題を抱えており、解決策として2017年にACALLを導入されました。どのような経緯で導入が決まったのでしょうか。

山本氏: これまでChatWorkのオフィス内に来訪者がいらっしゃったときの対応は、訪問者には入口のインターフォンを押してもらって、チャイムを聞いたスタッフが対応する、という流れでした。これが、非常に不便で非効率だったのです。

そんなとき、ニュースでACALLさんのサービスの存在を知りました。チャットワークとも連携しているし、これはもう「導入するしかないだろう!」という話になり、進んでACALLの導入を決めました。

──ACALLがシステム連携している、いわば連携元のChatWorkから問い合わせが来た当時の心境はいかがでしたか?

長沼氏:驚きました(笑)。正直うれしかったです。まず、私としては今後ACALLがどのようなことを考えているか、山本社長にお伝えしなければいけないと思いました。当時、山本社長はシリコンバレーにいらっしゃったので、Web会議を通じて、ACALLがどのような課題を解決することができるのか、将来はどうしていきたいのか、といった点をしっかりとお話しさせていただきました。

──ChatWorkでACALLを導入してみて、よかった点はどこでしょう?

山本氏:ACALLさんはシステムの開発スピードも然ることながら開発力もあるなと感じました。また、来訪者の入退館のログ出力や来訪者情報閲覧ポリシー機能、入館証印刷機能と、来訪管理に必要な機能が揃っており、かつさまざまな受付のシチュエーションを想定された使い方ができるようになっていたので安心感がありました。

導入後は、とにかく来訪者対応が簡単で楽になりました。インターフォンが鳴るとだれかが対応して、「〇〇さん、お客さんです」と伝えるという面倒なコミュニケーションしていたのが、今では訪問者が受付手続きをするとチャットワークに担当者宛てに通知メッセージが届く。担当者は「今から行きます」とチャットワークで返信するだけで応対ができます。

ACALLのようなオフィス受付業務システムは、あらゆる業種・規模の企業にとって導入ハードルが低いのも魅力ですね。たとえば「営業管理システムを導入すれば営業の生産性は上がります」と言われても、少ない社員の会社ではスケジュールはシステムに入力するよりホワイトボードに書いた方が効率的かもしれません。

ITは導入するだけでなく正しく運用することが重要です。しかし、人手が少なくITに詳しい人が少ない企業では、CRMやSFAのようなシステムはハードルが高すぎることもあるのです。その意味ではIT化の第一歩として、どのような企業にも必要なオフィスの受付を効率化してくれるACALLのようなITツールから導入してみるのは一つの手だと思います。

──今後、人手が必要な業務が効率化されていくことで、ビジネスパーソンの仕事はどう変わっていくと思われますか?

山本氏:今後、チャットワークが目指しているのは、プラットフォーム事業と呼んでいますが、さまざまなビジネスとつながり、提携していくことです。社内でやらなくともよい業務は外部にどんどん出していくべき。チャットワークがさまざまなサービスと連携する世界観を描いています。

たとえば、「ChatWork 電話代行」というサービスをリリースしました。会社にかかってきた電話は電話代行会社に転送され、オペレーターが用件を聞く。その受けた用件はチャットで担当者に流れてくる、というサービスです。さまざまなサービスをチャットワークを通じて依頼することができるようにします。

ACALLのように、受付からの連絡がチャットで受けられるだけでなく、さまざまなサービスと連携していくことで、チャットワークのようなコミュニケーションツールが、その会社におけるビジネスの起点になると考えています。

──長沼社長はいかがでしょうか?

長沼氏:今後は直接会わなくても仕事ができる方向にもっと進んでいくでしょう。会わなくても商談ができるようになると、逆に会う機会が大切になり、リアルで会うことの価値は逆説的に高まっていくと思います。そのため、今よりも来客接点が大事になってくると感じております。わざわざ足を運んでお越いただくのですから、一回の出会いや、一回のリアルな訪問が大切になってくるのではないでしょうか。

もう一つ、受付に電話機が一台だけポツンと置いてある会社を拝見しますが、来訪者をお出迎えする入り口としては、寂しいように感じます。「受付は電話機で」という常識に違和感を感じます。常識を疑うべき時に来ていると思います。業務の効率化も重要ですが、私は、もっと新しい価値を見出すべきだと考えています。

たとえば、会社のブランド戦略の一つとしてACALLを設置することで「会社の顔としての役割をもたせる」ことは非常に効果的だと思います。受付のIT化によって、むしろその会社の「体温」を感じさせるような役割を担うことができると考えています。

ACALLはディスプレイにiPadを採用。「オフィスのゲスト来訪者を気持ちよくおもてなしできる」のも特徴だ

──最後に、2018年における両社の展望について教えてください。

山本氏:ChatWorkとしては、2018年は先ほどお話ししたプラットフォーム事業は推進していきたいと思っています。もちろん、プロダクトの改善も継続的に行っていくほか、生産性を上げるための新たな構想も練っています。

このほか、ChatWorkという組織ではなく私自身の取り組みとして、神戸市で街づくりをしているところです。現在私は、「世の中を変えたい」と考えている起業家たちが全国から集まる場所を作る「谷上プロジェクト構想」を進めています。

その取り組みの一環として、ChatWorkの本店を兵庫県神戸市北区の谷上というところに移しました。最寄り駅の谷上駅は、新神戸から北神急行電鉄でひと駅。神戸からも空港からもとてもアクセスのいい場所です。

「谷上に移転する」というと神戸の人は笑いました。「なんで、あんな山の上の田舎に?」と。でも、環境が変わると発想も変わります。私は山の上から日本を変えるようなプロジェクトをたくさん起こす。東京とも大阪とも隔離された場所でイノベーター集団を作ろうとしています。

谷上に全国から選りすぐりの変わっている人たちが集まることで、新しい論理が生まれ、化学反応が起こる。チャットワークでつながったメンバーによって、さまざまな新たな動きが生まれると思っています。

長沼氏:ACALLは、今まで他の事業も行いながら、自己資本だけで会社を運営してきましたが、急成長する市場において、多くのお客さまのご要望にタイムリーにしっかりとお応えしていくには、その体制では難しくなります。そのため、他の事業を整理し、2017年12月に社名をACALLにしました。2018年からは、資金調達も行ったうえで、全資源をACALLに集中して取り組んでまいります。

また、もっと面白いことをやっていきたいという気持ちでいます。今後、働き方は進化していくはず。もっと先のことを私達自ら実践していかなければプロダクトが陳腐化していきますので、自らが実験台となって矢継ぎ早にさまざまな機能をリリースする予定です。

ICTやロボット、AIなどのテクノロジーの進化は今後、避けては通れません。ACALLとしては、来客対応プロセスを制御するOMOTENASHIエンジンを開発し、さまざまなサービスと連携して実現してまいります。自分たちですべてを作るのではなく、個々に得意な会社と手をつないで一緒に新しい働き方をつくっていくことができればと考えております。

日本では人手不足解消の立役者としてRPAやAIを導入する企業が増加しています。プレミアムフライデーや長時間労働の是正といったキーワードにスポットがあたりがちですが、業務の自動化により「真の働き方改革」を実現し、人は付加価値の高い業務に集中することが大切ではないでしょうか。

──本日は、貴重なお話ありがとうございました。

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