Windows10「自動メンテナンス」のせいでバッテリーの減りが速い - トラブルの原因

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記事の情報は2020-03-18時点のものです。

Windows 10で、「バッテリーの減りが異常に早い」「電池が持たない」「勝手にスリープ状態が解除される」「朝起きたら、電池が0になっていた」というトラブルの原因は、自動メンテナンス機能かもしれません。自動メンテナンスについて解説します。
Windows10「自動メンテナンス」のせいでバッテリーの減りが速い - トラブルの原因

トラブルの原因が自動メンテナンス機能なのか確認する方法

まずは次の手順にしたがって、自動メンテナンス機能の設定を確認してみましょう。

手順1.「コントロールパネル」を開いて「システムとセキュリティ」をクリック

手順2.「セキュリティとメンテナンス」→「メンテナンス」の項目を開く

手順3.「自動メンテナンス」項目にある最終実行日を確認します。

自動メンテナンスが実行された時間帯に「故障かも」と感じた異常なパソコンの動作の重さ、あるいは電池の消費などが確認された場合、自動メンテナンスが原因の可能性があります。

自動メンテナンス機能は、あらゆる部分のメンテナンスを行うので、CPU利用率は70%~100%になってしまいます。これではPC操作が重かったり、バッテリーの減りが速いのは当たり前といえます。特に故障というわけではないのです。

また、Windows10の自動メンテナンス機能は、スリープ状態になっていても強制的に解除して行われます。「夜中に勝手にスリープ状態にしていたPCが起動している」というトラブルの原因も、自動メンテナンス機能が原因の可能性が高いです。


スリープ設定の解除については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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Windows 10の自動メンテナンス機能とは

Windows 8以降追加されている自動メンテナンス機能。ソフトウェアの更新やセキュリティチェック、システム診断など小さいものから大きなものまでPCの状態をチェックするためのタスクが実行されます。

基本的には毎日実行されるように設定されており、通常は10分ほどで終わるのでPCにはあまり影響ありません。しかし、たまに「バッテリーをかなり消費する」「PCの動作が異常に重くなる」レベルの自動メンテナンスが行われます。特に、アップグレード直後の初回の自動メンテナンスは重く、2~3時間はかかると言われています。

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その後も、定期的にボリュームの大きい自動メンテナンスが行われることもあり、スリープ状態のPCが深夜2時などに起動するのが気になる人も多いはずです。

自動メンテナンスの内容

自動メンテナンスの具体的な内容は以下のとおりです。

Windows Update

Windowsではお馴染みのシステムアップデートが行われます。基本的に月に1度、自動メンテナンスの一環として行われるので、従来のOSのように設定によって作業中に実行されてしまうようなことはありません。

Windows 10のWindows Updateに関しては、次の記事で詳しく解説しています。参考にしてください。

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ソフトウェア・プログラム更新

PCにインストールされているアプリやプログラムの更新作業が行われます。これもWindowsではお馴染みのアップデートです。

セキュリティスキャン

自動メンテナンスではシステムやプログラムのアップデートだけでなく、セキュリティスキャンも行われます。定期的にセキュリティソフトなどでスキャンしている人は多いと思いますが、自動メンテナンスでもセキュリティの状態を確認できます。

システム診断

Windowsのシステムが正常に稼働しているか、動作に問題がないかもチェックしてくれます。

自動メンテナンスのせいでPCが重くなることも

自動メンテナンスでは上述の内容が実行されるため、すべての項目が一斉に実施されると相応の時間がかかってしまいます。さらにCPUもかなり使われるので、メンテナンス中はPC自体も重くなります。

長時間使用しないときに行われるのであれば問題ありませんが、PCがアイドル状態の際に実行されるため、一定時間席を外していたときに勝手に実行されて業務に支障をきたすケースも考えられるのです。

そのため、次に解説するように、自動メンテナンスの時間設定を自分の都合のいいように変更することが重要です。

自動メンテナンス機能の設定方法

PCを最新の状態に保ってくれるのはありがたい話ですが、予想していない時に大ボリュームの自動メンテナンスが行われると、困りますよね。

そこで、不意の自動メンテナンスで作業が止まったり、バッテリー消費が行われないように、自動実行される時間をPCを操作しない時間帯や、電源に接続しておける時間帯に設定するようにしましょう。

設定の方法は次のとおりです。

自動メンテナンスのスケジュール設定

「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「セキュリティとメンテナンス」→「メンテナンス」→「メンテナンス設定の変更」をクリックします。

これで自動メンテナンスの設定ができます。

デフォルトでは、夜中の2時に実施されるようになっていると思います。この「スケジュールされたメンテナンスによるコンピューターのスリープ解除を許可する」のチェックボックスを外すか、時間設定を変更することで、好きなタイミングで自動メンテナンスを実行させられます。

電源プランでスリープ復帰を拒否する設定

また、スリープ状態にしていたにも関わらず自動メンテナンスで強制解除され、復帰してしまうというトラブルへの対処としては、電源プランの設定もあります。

手順1. まず「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「電源オプション」と進む

手順2. 「プラン設定の変更」→「詳細な電源設定の変更」をクリック

手順3. 詳細プロパティの中にある「スリープ」→「スリープ解除タイマーの許可を"無効"」に設定する

タイマーによってスリープが復帰してしまうという状態を避けたい場合は、これを無効にしてみてください。

自動メンテナンスを手動で実行する方法

自動メンテナンスはコントロールパネルから手動での実行も可能です。自動で実行してほしくない場合は、都合のよいタイミングでメンテナンスを行いましょう。次の手順で手動実行しましょう。

手順1. 「コントロールパネル」から「システムとセキュリティ」→「セキュリティとメンテナンス」と進む

手順2. 「メンテナンス」のタブをクリック

手順3. 自動メンテナンスの項目にある「メンテナンスの開始」をクリック

この手順で、任意のタイミングで自動メンテナンスを実行できます。

実行中の自動メンテナンスを停止する方法

重要な場面で自動メンテナンスが実行してしまい、動作が重くなっている場合には、実行中のメンテナンスを停止(中断)可能です。

自動メンテナンスの実行中には、次のように「メンテナンスは進行中です」と表記されています。

「メンテナンスの停止」をクリックすれば、自動メンテナンスを手動で停止させられます。

ただし、PCがアイドル状態になると自動的に再開されてしまうので、都合のよいタイミングで再び「メンテナンスの開始」をクリックしてメンテナンスを再開してください。

自動メンテナンスの無効/有効切り替え方法

自動メンテナンスを無効化する方法もあります。次の手順で切り替えを行ってください。

手順1. 「Windowsキー+Rキー」で「ファイル名を指定して実行」を開いて「regedit」と入力してOKをクリック

手順2. レジストリエディターが起動するので、次の順にフォルダを展開する

HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>WindowsNT>CurrentVersion>Schedule>Maintenance

手順3. 「Maintenance」フォルダを右クリックして「新規」→「DWORD(32ビット)値(D)」をクリック

手順4. 「新しい値#1」を「MaintenanceDisabled」に書き換える

手順5. 書き換えた「MaintenanceDisabled」を右クリックして「修正」を選択し、値のデータを「1」に設定してOKをクリック

これで自動メンテナンスが無効化されます。無効化した自動メンテンナンスを有効化するには、この値を「0」に設定し直せばOKです。

自動メンテナンス無効時の注意点も知っておこう

自動メンテナンスは上記の手順で完全無効化もできます。しかし、レジストリエディタを使って無効化させると、手動でも自動メンテナンスが実行できず、セキュリティチェックもできなくなるので注意しましょう。

また、レジストリに間違った値を入力してしまったり、書き換える場所を間違えてしまうとシステムに重大な問題が発生する可能性もあります。どうしても自動メンテナンスを無効化したい場合は、そういったリスクもあることを考慮したうえで慎重に行ってください。

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