日本メクトロンが「年間2,500時間」の業務改善で選択した販売管理の仕組みとは?

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電子部品製造・販売を手がける日本メクトロン。カスタム品を受注販売するビジネスモデルゆえ、それぞれの品種の販売に関する予実管理が煩雑で、業務効率化に課題を抱えていた。同社はいかにしてExcelでの手作業に依存した予実管理業務の標準化とシステム化を進めたのか。同社 経営管理本部の加藤 貴史氏が解説した。(提供:日本オラクル株式会社)
予算管理システム
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予実管理にまつわる3つの課題解決にOracle PBCSを導入

日本メクトロンは、フレキシブルプリント基板(FPC)や精密ゴム、樹脂部品などの電子部品製造・販売を手がけるグローバルカンパニーだ。電子部品は、スマートフォンやハードディスク、自動車の車載用など、多用途に展開されている。

加藤氏は、同社取扱製品の特徴として、すべてお客さまの要望に応じたカスタム品である点を挙げた。いわゆる既成のカタログ品を扱う在庫販売ではなく、完全受注販売型のビジネスモデルとなっている。

カスタム品ということは、同じ製品であっても、大きさや形が一つひとつバラバラであるという特性がある。つまり、製品ごとに管理しなければならない課題があった。

製品の販売に関する予実管理は、Excelをベースに手作業で行われていた。加藤氏は、Excelに関する課題として3つのポイントを挙げた。

1つめは、非効率な作業・コラボレーション不足だ。各社からの計画集計はすべて手作業で、実績や直近の見通し、前回計画値などをうまく活用できていない。「年度計画の立案・集計に膨大な労力をかけている」と加藤氏は説明する。

2つめは、分析に十分な時間を費やせないことだ。大量データの処理能力には限界があり、「レポート作成が手作業で、分析にまで手が回らない」と加藤氏は述べる。

そして、3つめは運用管理上の課題だ。入力ミスの軽減、また、計算式やマクロの管理が属人化しており、これを標準化することが求められていた。

こうした課題を解決するため、システム化が検討された。システム化にあたっての検討事項は大きく3つに分けられる。

「1つは、安価で短期間で効果を期待できる点。2つめは、スモールスタートでき、将来の拡張性に対応できる点。3つめは、操作が簡単で、従来の資料作成方法との親和性が高い点です」(加藤氏)

そこで候補に挙がったのが「Oracle Planning and Budgeting Cloud Service」(PBCS)だ。管理会計、予算管理に必要となるデータの収集から計算・分析までトータルにサポートする業務アプリケーションである。

Oracle Planning and Budgeting Cloud Service



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加藤氏は「多忙なIT部門に任せきるのではなく、業務部門のユーザーとして、やりたいときにやりたいことが、ノンプログラミングでできる点」を高く評価した。

「PBCSは、Excelのインターフェースでデータの表示やインポートなどの処理が行える『Smart View』という機能があり、これを活用し、さまざまな切り口による分析を使い慣れたExcelのインターフェースで行える点が魅力的で、導入を決定しました(加藤氏)

開発開始から2か月で予算管理のプロトタイプが完成

日本メクトロンはPBCS導入前、年間の販売計画を四半期ごとに見直し、月次では3か月先のローリング計画をたてていた。毎月、月次の計画と実績を突き合わせてチェック・見直しを行うほか、年間の着地ポイントを予測していた。

予実管理のもとになるデータ集計や資料作成は、各ビジネスユニットの企画部門が担当していた。加藤氏は「多数のファイルと部門間で重複した業務が課題だった」と述べる。

PBCSの導入により、データの一元管理と一括出力が可能になる。これにより、情報の共有がスムーズになり、高度な分析を容易に行えるほか、作業ミスの削減、業務改善、属人化の解消といった効果も期待された。

加藤氏は、高度な分析として実際に取り込んだ内容として「多軸分析」を挙げる。

PBCS導入で、製品ごと、品種、用途、機種、あるいは年ごと、四半期ごと、月ごとというように、粒度の細かいデータ収集と分析が可能になった。

「これまではExcelのピボットテーブルを駆使して行っていたのが、PBCSによりさまざまな切り口で容易に分析できる」と加藤氏はメリットを語る。

導入スケジュールは、2017年8月にPBCSのセミナーに参加し、同10月にはオラクルの紹介を得て開発パートナーと要件の打ち合わせを実施。同年11月からは、「ステップ1」の開発が開始された。

「ステップ1は、他部門が実際に早期に活用できるようにするため、出力系(分析)に重きを置いた。そのため、経営管理本部、国内営業、海外営業、各ビジネスユニットの、計画/実績データは経営管理本部による投入とした」(加藤氏)

開発に際して、加藤氏は「コーチング手法を採用した。せっかく導入するのでさまざまな部門で使えるようにしていきたい。そのためには毎回構築をお願いするのではなく、自分たちでできた方が時間的、費用的にもよいと考えたからである」と説明する。

ステップ1の開発開始から2か月後、2017年12月末にはプロトタイプが完成し、検証ができる状態となっていた。

以降の2か月は、加藤氏をはじめとする経営管理本部のメンバーがPBCSに対する理解を深めるため、開発パートナーによるコーチングに費やせた。

現在は、「ステップ2」の導入が進行中だ。年度計画や月次計画など、販売拠点からの入力作業含む手間のかかる作業の効率化をすすめることで、さらなる業務改善を狙っている。

導入後は任意の組み合わせで「日別販売進捗」の可視化に成功

加藤氏は、PBCSの特徴的な活用方法として日別販売進捗の可視化をあげている。

PBCS導入後は、組織、品種、機種、得意先ごとに、日別、累計の販売金額、あるいは目標に対する進捗率というように、自由な組み合わせで分析可能になったのだ。

講演において、加藤氏は実際にデモンストレーションを交えながら、「販売部門のメンバーには好評で、分析結果はダッシュボードで可視化され、販売の数字が悪いときなど、品種・得意先・販売拠点など掘り下げてみることで、その要因を簡単に確認できるようになっている」と説明する。

さらに、イレギュラーな形式で入手されるデータの投入方法も工夫した点の一つだ。

「たとえば、品質管理の分析においては、各拠点から、縦軸に品質項目(投入量、生産量など)、横軸が製品といったデータを入手して集計する。各拠点からは、その月に作った製品のみの情報が届くため 毎回製品の並びが変わり、最初はPBCSへのデータの投入も悩ましかった。ただ、SmartViewの機能をうまく活用していくことで、届いた製品の並びがそろっていなくとも、そのままの順番、形式で簡単に投入することを実現できた」(加藤氏)

ユーザー部門への事前教育については、まずはユーザが見たいデータを自身で分析できるように、Smart Viewを用いたアドホック分析に絞り実施しており、2時間程度の教育でアドホック分析ができるようになった。

販売管理で「年間2,500時間」の業務改善を実現する

PBCSの導入から約10か月が経過。加藤氏は導入効果として報告資料の集計の省力化を挙げる。

「これまで、報告資料の作成には、四半期ごとの計画や月次計画、実績など、バラバラに集計されたExcelファイルを50個ほど回収し、1つのファイルに集約、差異確認とグラフ作成を行うのに2日ほどかかっていました。これが、PBCS導入後はわずか2時間ほどに短縮されており、この作業だけでも毎月約1.5日以上の業務削減につながった」(加藤氏)

集計の自動化により、集計ミスの防止、分析精度アップといった効果も得られた。さらに、予実分析も高度化され、ビジネスユニットごとの実績を、得意先ごと、さらに製品別というように、ドリルダウンで容易に、視覚的に把握できるようになった。

今後の展望として、加藤氏は、販売管理で年間2,500時間相当の業務改善を挙げる。

すでに、PBCS導入により2,000時間相当の削減効果が出ており、こうした点が評価され、販売管理以外にも煩雑な計画・実績データを扱う人事部門や品質管理、生産管理、原価といった間接部門へさらなるシステムの横展開を進め、業務改善を進めていく。

品質管理に関しては、前述のとおりPBCSで集約したデータをもとに効率的な要因分析をスタートさせている。

加藤氏は「品種や製品別に『どの数値が高いのか』、『高いのはなぜか』、『時系列でみるとどうなるのか』といった多面的分析を実現して、情報の一元管理による経営指標の可視化、経営管理の高度化に貢献していきたい」と今後の抱負を述べ、セッションを締めくくった。

記事中で紹介したサービス

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  • 世界で1万社、国内で1,000社以上の導入実績*1
  • 低コストおよび短期で手軽に導入できるクラウド版
  • モバイルやタブレット表示にも対応

Oracle Planning and Budgeting Cloud Service(Oracle PBCS)は、世界中で使われているSaaS型の管理会計・予算管理システムです。データの収集から計算処理、予算対実績管理、分析・レポート機能を備え、ERPや自社のシステムとのデータ連携も可能です。請負型導入プランとコーチング型導入プランと、2つの短期導入プランが提供されています。また将来の業務拡張やユーザー・拠点増加にも対応可能です。
*1 オラクル管理会計ソリューション導入実績

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