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SaaSによってもたらされた「集合知」という革新 | BOXIL SaaS AWARD 2019特集 Vol.3

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BOXIL SaaS AWARD 2019プラチナスポンサーの株式会社FORCASは、「未来のマーケティングを創造し、世界の進化を加速する」をビジョンとして掲げ、ABM(Account Based Marketing)の実践を強力に推進するBtoBマーケティングプラットフォーム「FORCAS(フォーカス)」を提供しています。今回はFORCASやSaaSが提供する価値、そして「Analysis to Change the World」賞に込めた思いについてインタビューしました。

株式会社FORCAS 代表取締役
佐久間 衡 氏
UBS証券投資銀行本部にて、テクノロジーセクター及び金融法人セクターを担当し、企業の財務戦略アドバイザリー業務に6年間従事。2011年3 月から 2012年4月にかけては、ロンドン本社にて日本企業の欧州企業買収案件を担当。国内の大型統合案件、海外企業買収案件、エクイティ・ファイナンス、デット・ファイナンス等、幅広い案件執行実績を有する。2013年、株式会社ユーザベースに参画。2017年より株式会社ジャパンベンチャーリサーチ、株式会社FORCASの代表取締役に就任。
スマートキャンプ株式会社 取締役COO
阿部 慎平
新卒でデロイトトーマツコンサルティングに入社後、大手企業の戦略プロジェクトに従事。2017年3月にスマートキャンプに入社。事業戦略・人事戦略策定、SaaS業界レポート執筆、インサイドセールスコンサルティング・アウトソーシングサービス「ベイルズ」の立ち上げなどを担当。2018年4月より取締役COO。

無駄のない営業・マーケティングをテクノロジーの力で実現する

阿部:最近ではABM(Account Based Marketing)も当たり前になってきて、多くの企業に「FORCAS」が導入されています。「FORCAS」はどのような世界を実現するサービスでしょうか?

佐久間:「マーケティングの目的は、販売を不要にすること」とピーター・ドラッカーが話していますが、「FORCAS」はまさにその世界を実現するサービスです。いきなり販売をゼロにするというのは難しいのですが、無駄な営業、無駄なマーケティングを無くしていくために肝になるのがターゲティングで、こういう顧客に対してこういう価値を届けるというストーリーを明確に定義することで顧客にとっても営業・マーケティングする企業にとっても無駄を無くせます。このような無駄のない状態をテクノロジーの力で実現していくためのサービスです。

阿部:ユーザベースグループでは「SPEEDA」もSaaSとして提供していますが、「SPEEDA」と「FORCAS」はそれぞれどのような位置づけなんでしょうか?

佐久間:「SPEEDA」は経営の意思決定をエンパワーしていくためのサービスで、経営戦略、M&Aなどがテーマとなります。一方で「FORCAS」はマーケティングの領域で、リアルなオペレーションにつなげていきます。イメージとしては「SPEEDA」の方が上段にあって大きな経営戦略を描き、それを実行に移していく時に肝にターゲティングを担うのが「FORCAS」という位置づけです。

「集合知」による最適化というSaaSならではの価値

阿部:「FORCAS」は戦略の実行の要となる営業・マーケティングの無駄を無くすためのサービスなんですね。「FORCAS」も含めて、SaaS全般としてはどういった価値を提供していると思われますか?

佐久間:日本は人口自体減少していますが、それよりも先に労働人口がどんどん減っていくので、労働生産性の向上が喫緊の課題になっています。また、今は飽きの時代で、自分らしい豊かな生活を志向していく時代です。SaaSはこの2つの側面で価値を提供していると思っていて、SaaSによって労働生産性は向上しますし、生産性が向上することでより豊かな人生を実現します。営業・マーケティングの無駄を無くす「FORCAS」が提供している価値はまさにこういったSaaSの価値のど真ん中だと思います。

阿部:やはり「生産性向上」はSaaSの大きな価値ですよね。これまでにもオンプレミスの形態でITによる生産性向上の価値はもたらされてきたように思いますが、SaaSならではの価値についてはいかがでしょうか。

佐久間:SaaSならではの価値として一つ明確なのは、データが一点に集積することだと思います。オンプレミスの時代だと一顧客の中にだけにデータが蓄積してしまいそれを活かしていくというのがすごく難しいのですが、SaaSだとクラウドを通じてデータがサービス提供者の方に集まってくるので、それに対して統計的な解析をして、さらなる改善につなげていけます。一点にデータが集まって「集合知」となり、それを解析して最適なサービスづくりに活かして顧客に届けていくというサイクルを回せるのがSaaSの良さかなと思います。

データ解析に先進的に取り組むサービスを表彰したい

阿部:今回「Analysis to Change the World」賞を設けていただいていますが、こういったSaaSの「集合知」の価値に注目しているのでしょうか?

佐久間:そうですね。各サービスやり方は異なると思いますが、クラウドを通じて豊富なデータが取れていて、それをどう解析して顧客に還元しているのかという点に注目しています。SaaSの競争がUIや営業・マーケティングの競争になってしまうと本質的ではないと思っていて、ユーザーが増えれば増えるほどさらにユーザー体験が豊かになっていくというサイクルにデータの側面から先進的に取り組んでいるサービスを表彰したいと思います。

阿部:SaaSだからこその価値に注目した賞なんですね。ちなみに「FORCAS」でもデータ解析を行っているのでしょうか?

佐久間:そうですね。データ解析には段階があって、最初の方はデータが集まらないのですが、「FORCAS」もリリースしてようやく1年半になったのでデータが集まり統計的な解析を、匿名性を担保したうえで一定程度できるようになってきました。その結果として、最近新しい分析モデルを出しました。顧客が自社の既存顧客にどのような特徴があるのかを星の数で表すモデルです。

たとえば「M&Aを積極的に行っている企業が多い」、「広告宣伝費を多く掛けている企業が多い」、「○○というサービスを使っている企業が多い」といった特徴を抽出します。ただ実際どれぐらいそういった企業がいれば明確な特徴と言えるかというのはデータがないと基準を設けられず難しいのですが、この1年半でデータが蓄積したことでどの程度の偏りがあれば特徴と言えるといった統計解析ができるようになりました。これは「FORCAS」というプラットフォームを使っているからこそ得られる価値になりますよね。

ユーザーとビジョンを共有する一体感をつくる

阿部:それはSaaS、その中でも「FORCAS」を利用する価値としてとてもインパクトがありますね。SaaS業界の今後の展望としては、やはりデータ解析が重要になっていくとお考えでしょうか?

佐久間:データ解析と、さらにユーザーとの共創の2つが肝だと思います。SaaSはみんなで利用するプロダクトをいかに磨いていくかが重要ですので、これをデータドリブンで行い、かつデータだけでは足りない部分があるのでそこをユーザーの定性的なフィードバックをもとに磨いていく。

これはすごくウェットな部分で、ユーザーとビジョンを共有する一体感をいかにつくれるかが大切です。フィードバックをただ求めるだけだと表面的なものしか集まりませんので、ユーザーと一緒に未来、つまり各サービスが掲げるビジョンを見て、ビジョンベースのフィードバックをもらうというのがとても重要だと思います。

阿部:ユーザーとしっかり対話することが求められますね。「FORCAS」ではどのようなビジョンを掲げ、どのような工夫をしているのでしょうか?

佐久間:「FORCAS」でいうと「未来のマーケティングを創造し、世界の進化を加速する」というジェネラルなビジョンもありますし、無駄な営業やマーケティングをデータ解析の力でどんどん無くしていくというのもあります。「FORCAS」ではこのビジョンをとにかく共有するようにしています。また、Slackでユーザーコミュニティを作っているのですが、このようにコミュニケーションの敷居を低くして心理的安全性を確保するというのも大切にしています。先ほどお話したデータ解析は硬質で定量的な世界も重要ですし、心理的安全性のようにウェットな世界も重要ですし、この振れ幅はSaaSの本当に面白いところだと思います。

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