「非常時こそ変革のチャンス」企業再生のプロ冨山氏が語る、AfterコロナのCX経営 - BOXIL EXPO特別講演
本記事は、2020年9月に開催したオンライン展示会「BOXIL EXPO 2020 IT・SaaS・テレワーク展」のスペシャルプログラム「アフターコロナのコーポレートトランスフォーメーション(CX)経営」をまとめたものです。
【登壇者プロフィール】
冨山和彦 氏 株式会社経営共創基盤(IGPI)代表取締役 CEO
ボストンコンサルティンググループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て2003年、産業再生機構へ参画。JAL再建など多くの企業再生案件に関わり実績を積む。解散後IGPIを設立。政府の審議会委員、特別委員を兼任し、地方再生やイノベーション推進の検討会へ有識者として関わる。主著に、『なぜローカル経済から日本は甦るのかGとLの経済成長戦略』『決定版 これがガバナンス経営だ!』『コロナショック・サバイバル』他。
日本企業は「非常事態」と「破壊的イノベーション」両方に対峙しなければならない
新型コロナウイルスの問題で多くの企業が苦しんでいる。振り返ると日本企業は、90年代の金融危機から始まり、アジア通貨危機やリーマンショックなど数々の危機に直面してきた。いまや十数年に一度のペースで予測できない大きな問題が起こる時代といえる。
経営者は、目の前の危機をいかに生き延びるか真剣に考えなければならないが、冨山氏はまず、「破壊的イノベーション」に対応する必要があると話した。
冨山氏:大企業だろうが中小企業だろうが、今は、「危機からのサバイバル」と「進行し続ける破壊的イノベーション」の両方に対して、いかに自分自身を変容(トランスフォーメーション)させるかを考えなくてはならない状況です。
2008年、リーマンショックの影響からJAL(日本航空)が経営危機に陥った。冨山氏はタスクフォースの一員として企業再生に取り組んだ経験から、今の日本企業と当時の日本航空が抱える問題の本質は同じだと語る。
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