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テレワーク率9割、バーチャル株主総会 アステリアのコロナ対策DXが生産性を落とさなかった理由

最終更新日:(記事の情報は現在から1014日前のものです)
経済産業省と東京証券取引所は6月、デジタル技術を活用し、新型コロナウイルス感染症に優れた対応策を講じた上場企業11社を、デジタル×コロナ対策企業として選定しました。 DXによりコロナ禍を乗り越えたと評価された企業では、どのような取り組みが行われたのでしょうか。

デジタル×コロナ対策企業は計4部門

デジタル×コロナ対策企業の4つの部門/デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2021の資料より

デジタル×コロナ対策企業は、デジタル活用に秀でた企業を顕彰する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」制度の一環で、本年度初めて実施されました。新型コロナ禍が続くなか、DX施策とコロナ対応の両面に秀でた上場企業をPRすることが狙いです。

製造・物流戦略や業務効率化、レジリエンスなど4部門で、各業界を代表する企業が選出されました。選定企業、選定方法などは、経産省と東証が実施する「DX調査2021」をもとにしており、同調査に呼応した上場企業464社を選定対象としました。

分類された4部門は以下です。

1.サプライチェーンの可視化、調達先の支援、変更ができているかを評価する製造・物流戦略部門 2.製品・サービス提供後の顧客との接点を適切に構築できているかを評価するカスタマーケア部門 3.リモート下での業務持続性を評価するレジリエンス部門 4.コロナ禍を契機に業務効率化を推進できたかを評価する業務効率化部門

どんな取り組みが評価されたのか

4部門はそれぞれで評価指標が異なりますが、選定企業はどのように新型コロナ対応に取り組み、何が評価されたのでしょうか。

テレワーク率90%、レジリエンス部門に選出されたアステリア

ブロックチェーンやAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)など先進技術を有するソフトウェアの開発を手がけるアステリア(東京都品川区)は、全社員の9割に及ぶテレワークの普及推進や、バーチャル株主総会の開催などが高く評価され、レジリエンス部門に選ばれました。

複数の取り組みの中でも、同部門の際立った成果に挙げられるのが、テレワークの推進です。

同社は10年ほど前から、猛暑や豪雪、交通混雑時など非常時や一部社員を対象にテレワークを行っていました。2020年4月、政府が1回目の緊急事態宣言を発令したのを機に、対象者を全社員に拡大。コロナ禍前は2〜3割に留まっていたテレワーク率を、宣言が解除される翌月5月までに90%以上に引き上げました。

テレワークによって生産性を落とす企業が少なくないなか、同社では約5割の社員が生産性向上を実感したといい、現在も9割近い社員がテレワークを継続しています。

自社のDXを対外的にPRする事業開発部の松浦真弓・エバンジェリストは、「テレワークの生産性が高ければ、元の状態に戻す必要はありません」と成果を強調します。

どうやって生産性を向上させたか

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