社会人2年目の25%が「辞めたい」 HRテックで退職兆候を掴む 離職率半減も
人事領域には限りませんが、直感による評価ばかりに頼るとマネジメント業務は進化しません。データを活用し、科学的な視点で現状を把握・分析する姿勢が重要です。モチベーション管理は、特にそうです。システムを活用することで現状を可視化していく必要があります。
社会人2年目の4人に1人「辞めたい」
まず、ご紹介したいデータがあります。ソニー生命保険株式会社では毎年、「社会人1年目と2年目の意識調査」を実施しています。今年でもう8回目となるそうです。
この中で私が注目したのは、社会人2年生が入社後に困ったことのランキング。第1位「先輩・上司との接し方」に続いて、第2位に「仕事のモチベーションの上げ方」が入っていることです。しかも男性よりも女性の方が、割合は高くなっています。
モチベーションが上がらないと、会社への帰属意識も低くなりがちです。こちらも同様に「社会人1年目と2年目の意識調査」の結果によると、社会人1年目でも1割くらいは「すでに辞めたい」と言い出しているのですが、社会人2年目になると「すでに辞めたい」が25.0%にもなっています。4人に1人が会社を辞めたいと考えていることになります。
ある日突然退職する若手
さらに、上司や人事担当者にとって厄介なのは、「ちょっと良いですか。転職の相談をしたいのですが」と部下や従業員から相談を受けた時には、本人はすでに転職を決意していることです。すでに転職先が決まっているケースも多々あります。上司や人事担当者からすると「おいおい、何で前もって相談してくれなかったんだ」となりますが、もうその時には遅しなのです。
ここで何よりも問題なのは、日頃の相談者の仕事ぶりや姿勢から、悩みや不満があるという兆候を掴めなかったことです。
こうした若手社員の早期離職は、今や多くの企業にとって大問題です。実際、人事担当者は「せっかく採用したスタッフが、会社の魅力をわからないまま辞めてしまうことが非常に残念」「事前に退職意向を把握し、対処できなかった」「退職するきっかけや理由を掴み切れていなかった」などと唇を噛んでいます。
モチベーション管理で退職兆候を知るには?
この記事は会員限定です。 登録して続きをお読みください。
- 会員限定記事が読み放題!
- 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
- 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!