日米5000万DLのスマートニュース 大型資金調達が成功した理由とは?/前編【BOXIL EXPO】
本記事は、2021年9月15〜17日に開催したオンライン展示会「BOXIL EXPO 第2回財務・経理・総務・法務展」の基調講演「大型調達を実現してきた財務責任者が語る、日米5000万DLのユニコーン企業スマートニュースが見据える未来」をまとめたものです。
>次回「BOXIL EXPO 第3回 営業・マーケティング展」 10月開催決定!
【登壇者プロフィール】
松本哲哉 氏 スマートニュース株式会社執行役員 経営企画担当 兼 ファイナンス担当
慶應義塾大学理工学部情報工学科を経て、同大商学部卒。大学を卒業後は、欧州系投資銀行UBSの投資銀行部門に5年半在籍し、東京とロンドンにてM&Aアドバイザリーに従事。日本・韓国・シンガポールに拠点をおくバイアウトファンドであるユニゾン・キャピタルに8年間在籍し、投資先発掘、投資実務、バリューアップ活動、ファンドレイジングなどPEファンドの活動全般に関与した。これらの経験を買われ、2019年スマートニュースに執行役員 経営企画担当兼ファイナンス担当として参画している。東京大学Executive Management Program修了。
金坂直哉氏 株式会社マネーフォワード 取締役執行役員 CFO
2007年に東京大学経済学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券株式会社の東京オフィスとサンフランシスコオフィスで、テクノロジー・金融業界を中心にクロスボーダーM&Aや資金調達のアドバイザリー業務、投資先企業の価値向上業務に従事。2014年に株式会社マネーフォワード入社。2017年に取締役に就任した。2019年9月には、同社グループのマネーフォワードシンカ株式会社代表取締役に就任。2020年5月に設立したマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社「HIRAC FUND」の代表パートナーも務める。
251億の大型資金調達を成功させた「スマートニュース」
日本屈指のニュースアプリに成長したスマートニュース。9月16日には国内スタートアップの1ラウンドあたりのエクイティ資金調達額として過去最大規模となる251億円を第三者割当増資で調達し、スタートアップ史に残る大型資金調達を成功させました。
そんな中、松本氏は財務責任者として取り組んできた資金調達の実務や今後のチャレンジをどう見ているのでしょうか。モデレーターを務めたマネーフォワードの金坂氏との対談の中で、その考えを語りました。
金坂:まずスマートニュースの概要をお話しください。
松本:スマートニュースは9年前の2012年に設立されました。創業者は、アカデミックなバックグラウンドを持っている鈴木健と、エンジニアリング的なバックグラウンドを持っている浜本階生です。2人は、現在もそれぞれCEOとCOOという立場から経営を見ています。
スマートニュースは米国市場に焦点を当てており、鈴木は現在米国にいます。当社全体で、いかに米国でスマートニュースのアプリを伸ばしていくかについて考えています。
現在、SmartNewsはグローバルに普及し、それに伴って会社も成長しています。 ヘッドクォーター(本社)は日本にありますが、米中にも5拠点があります。
国内スタートアップでは最大級の資金調達
金坂:まず9月16日の大型資金調達についてお伺いします。今回は時価総額が2100億円以上になる形で、251億円の資金調達を実施されましたね。
松本:そうですね。今回の資金調達はシリーズFで、6回目の大型資金調達となります。
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