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野村不動産、コロナ禍でマンション成約率を上げた営業DXとは?リクルート「コレカラ会議」

記事の情報は2021-10-22時点のものです。
「世界デジタル競争力ランキング2020」によると日本は世界27位。国を挙げてDXを推進するものの、まだまだ時間が掛かりそうです。より良い未来を考えるリクルート主催「コレカラ会議」で9月、デジタル格差についての議論が行われました。コロナ禍で対面営業ができなくなった野村不動産の事例を元に、DXを阻むものの正体を考えました。

9月にデジタル庁が発足し、あらゆる産業でDXが推進されています。しかし、まだまだアナログな手法を採用している企業やDXツールを活用できていない消費者は多く、社会全体としてDXは発展途上という現状があります。スイスの国際経営開発研究所(IMD)が2020年9月26日に発表した「世界デジタル競争力ランキング2020」によると、日本は27位でした。

日本のDXを阻んでいるものは一体なんなのでしょうか。株式会社リクルートは、同社の事業(就職、結婚、進学、住宅、自動車、旅行、飲食、美容、業務・経営支援など)を俯瞰し、社会の変化をつかみ、問題提起や提言を通じてより良い未来へ貢献する目的で「コレカラ会議」を不定期で開催しています。

今回は、「デジタル格差」について議論された同会議(2021年9月)より、同社ジョブズリサーチセンターの宇佐川邦子さんや、業界慣習を破り、接客動画の導入で営業DXを進めた野村不動産の発表をレポートします。

【スピーカー】
宇佐川邦子氏 株式会社リクルート ジョブズリサーチセンター センター長

リクルートグループ入社後、求人領域において、営業、商品企画、審査、人事など幅広く担当し、 『タウンワーク』創刊などを経て、2014年4月より現職。全国求人情報協会常任委員、厚生労働省、経済産業省、文部科学省、東京商工会議所においても検討会委員等を務める。

デジタルを安易に考えすぎ

リクルートグループでは10年前から「トレンド予測発表会」という場を設け、企業や個人ユーザーの動向から見える社会変化をとらえ、流行や消費トレンドに関する良い兆しを、毎年年末に発信してきました。しかし今は、"世界中がコロナの真っ只中"にいます。「コレカラ会議」は、「トレンド予測発表会」における「社会における良い兆し」の発信から一段進化して、“より良い未来につなげる兆し”の発信へとシフトする、リクルートグループの新しい情報発信の形です。

そんなリクルートで宇佐川氏は長年、中小企業の人材採用・確保・活躍という分野に携わってきました。中小企業の中でも地方・サービス業の人材不足は、さまざまな境遇を持つ多様な人材を受け入れられないことが背景にあると語る。そうした課題を解決する一つの手法がDX化だといいます。

宇佐川:経営と情報に関するさまざまな研究を行う一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の2020年5月発表の調査では、「デジタル化の進展は既存ビジネスの優位性、永続性に影響を与えているか?」の質問に、2017年度~2019年度の3か年全てにおいて、9割以上の企業が「影響が出ている」「影響する可能性がある」と回答しています。

しかし、2019年の日経BP総合研究所イノベーションICTラボの「デジタル化実態調査」では、日本企業におけるDXの推進状況は「全く推進していない」という回答が61.6%でした。また、2021年6月のホットペッパーグルメ外食総研「飲食店経営者のDXに対する興味・関心と導入状況の実態調査」では、導入状況の割合が最も高かったキャッシュレス決済でも、「既に導入済み」・「導入を検討している」を合わせて半数程度にとどまっています。

飲食店における各デジタルツールの導入状況を見ても、コロナ禍で最も業務転換や感染防止対策の影響を受けていると考えられる飲食店のDX化すらあまり進んでいません。

DXを全く推進していない企業が6割も存在する日本。「アナログ/リアルをデジタル化するのがDX」、「アナログ/リアルとデジタルに上下関係がある」とよく言われますが、宇佐川氏はこうした意見に疑問を呈します。「日本のDX推進を妨げているのは、デジタルを安易に考えすぎている現状があるからではないか」と持論を展開しました。

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