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SaaS企業の96%がカスタマーサクセス投資を拡大 成果につながる数値目標は?

最終更新日:(記事の情報は現在から1116日前のものです)
SaaSのようなサブスクリプション型サービスの利用が広まり、「カスタマーサクセス」が重視されています。関連する求人も増え、企業の取り組みも強化されました。ただし、カスタマーサクセスで効果を得るには、大切なポイントがあります。

カスタマーサクセスに熱視線

何らかのサービスを使い続けてもらうには、顧客体験(CX)を常に改善し、顧客満足度(CS)を高める必要があります。この考え方自体は、目新しくありません。ただし、SaaSのようなサブスクリプション型サービスの利用がB2B市場で広まるとともに、CXだけでもCSだけでもない「カスタマーサクセス」という概念が重視されるようになりました。

カスタマーサクセスの目的は、顧客に寄り添って継続的かつ積極的にサポートすることで顧客を成功へと導き、顧客生涯価値(LTV)を最大化し、事業の収益を高めること。たとえば、カスタマーサポートの場合、顧客からの問い合わせに応える形で問題解決を図ります。一方のカスターサクセスでは、サービス提供側から顧客に働きかけ、課題解決や高い目標設定などを支援し、成功まで並走するイメージでしょうか。

売り切り型のソフトウェアと違い、サブスクリプション型サービスはCSの維持が重要です。サービスを導入しても効果に結びつかず、早い段階で解約されてしまうと、収益につながりません。

そのため、SaaS事業を手がける企業のあいだで、カスタマーサクセスに対する注目度が高まっています。

増えるカスタマーサクセス求人

カスタマーサクセスが注目されている事例の1つとして、営業人材の求人に関するデータをみてみましょう。

募集も応募も増加

転職サービス「doda」を手がけているパーソルキャリアの調査(※1)によると、dodaで「インサイドセールス」や「カスタマーサクセス」を目的とする営業職の募集が増加しているそうです。該当する求人の掲載数を2019年1月と2021年7月で比べたところ、約7.4倍に増えていました。

また、2021年7月時点でインサイドセールス/カスタマーサクセス営業職の1求人あたりの応募数は、営業職全体の1.3倍です。つまり、営業職を必要とする企業も目指す人材も、カスタマーサクセスというキーワードを意識するように変わって来ています。

出典:パーソルキャリア / 転職サービス「doda」「”新しい時代に求められる営業職”に関する調査」を実施

※1 パーソルキャリア『転職サービス「doda」「”新しい時代に求められる営業職”に関する調査」を実施

コロナ禍も影響

パーソルキャリアは変化の要因として、サブスクリプション型サービスへの転換が2019年ごろから加速し、SaaS系企業の成長が促進されたことで、インサイドセールスやカスタマーサクセスが重要視されるようになった、と考えています。

2020年からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによって、求人数は一時的に減りました。しかし、リモートワークで企業のSaaS導入が増え、非対面のオンライン商談も拡大しています。こうしたことから、カスタマーサクセスに対応可能な人材の求人が2020年9月ごろから急速に増えてた、としました。

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