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サイボウズ「kintone」  ユーザーを増やした本質的なカスタマーサクセス戦略とは

最終更新日:(記事の情報は現在から990日前のものです)
導入企業が2.3万社に上るサイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」。同サービスのビジネスプロダクトマネージャーである相馬理人氏へのインタビュー後編です。今回は、サービスの強みやユーザー数を急速伸ばしたCS戦略について聞きました。

業務改善プラットフォーム「kintone」のビジネスプロダクトマネージャーである相馬理人氏は、DX推進が成功できない要因や解決への糸口を独自の視点から発信しています。

インタビューの後半では、ここまでユーザー数を伸ばしてきた戦略と、DXの本質について感じることを語っていただきました。

【インタビュー】
相馬理人氏
サイボウズ株式会社 「kintone」ビジネスプロダクトマネージャー

東京大学を卒業後、2015年に新卒としてサイボウズのシステムコンサルティング本部に入社し、SE としてパートナー企業への技術支援や社内教育に従事。SIer への出向や海外拠点支援を経験した後、帰国後はDevRel活動にも携わる。2020年4月より kintone のビジネスプロダクトマネージャーに就任し、プロダクトマーケティングやセールスプロセスの改善、カスタマーサクセス立ち上げ等を行っている。

ユーザーの9割超はIT人材以外

―「kintone」はどんなサービスなのでしょうか

市場としてはノーコード/ローコード開発ツールに分類されます。実はノーコード/ローコード開発ツールには2種類があります。一つは、ITがわかる人が使うことで工数を削減できる、ITプロ向けのツールです。もう一つはシチズンプロ、市民開発者向けのツール。言い換えれば、現場が自分たちでシステムを作っていけるものです。「kintone」は後者ですね。

僕らは、現場の人が主体的に業務改善を行い、業務の継続的な変革に挑戦してもらうことを目指しています。実際に導入企業のうちIT部門での導入は7%に過ぎません。93%は現場の人、言い換えればIT人材以外です。

イメージは「LEGO」

基本的なイメージはLEGO(プラスチック製の組み立てブロック玩具ブランド)を思い浮かべていただくと分かりやすいです。部品は揃っていて、それをドラッグ・アンド・ドロップ(対象の移動や複製などを指示する操作)して、好きなアプリや業務システムを作ることができます。非常に分かりやすく、シンプルです。おそらく実際の画面を3分間ほど見ていただけたら、自分でも「できそうだ」とすぐに思ってもらえるはずです。

また、ローコードの部分もあるので、プラグインという形でベンダーが提供している機能を使ったり、コードを記載することで様々なところと連携できます。

基本的には部品の組み合わせなので、「何に使えますか」という質問をされると困ってしまいます。「組み合わせてできることは何でもできる」ので、店舗管理で使っている方もいれば、CRMやSFA(営業支援システム)として使っている方もいるなど、多種多彩です。

自由度の高いサービス画面

変化に対応できるか

DXでは変化することがすごく大事です。もし、一か所だけの変化に終わってしまうとそこからの広がりはありません。継続して変化する必要がある中で、大きなメリットがあると思っています。

もちろん万能ではないので、できないこともあります。その場合には会計システムや基幹システムなど他のシステムとつなぐことが可能です。どんどんつなぎ、継続的に、便利に使っていけるところは、高く評価いただけている点でしょう。

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