独自仮想通貨「S-Coin」をソウル行政が活用 - 仮想通貨規制大国の韓国の今後

ソウルで独自仮想通貨「S-Coin」が発表されました。行政におけるブロックチェーン活用の世界的拡大の前例となることを目指してますが、韓国では仮想通貨に対する規制が厳しく、今後の動きに注目です。S-Coinの詳細、韓国の規制について解説します。

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韓国の首都ソウルが独自に発行する仮想通貨、S-Coinを検討していると表明しました。
S-Coinでは市が出資する社会福祉プログラムを主な用途と考えているようです。

ソウル市長のPark Won-soon氏(以下、Park氏)は次のように述べています。

  • ソウルは第4次産業革命を含む、情報通信の分野において、世界でも有数の都市であり、ブロックチェーンなどの新しい技術においても積極的に模索していくべきだと考えています。
  • ブロックチェーン技術は、ソウル市によって運営される公共交通機関や、若者手当の支給など、ソウル行政のあらゆる過程においても取り入れることができます。

仮想通貨に限らず、ブロックチェーンという技術に注目した発言です。

そんなS-Coinの構想や使い方を解説します。仮想通貨に厳しい規制が出されている韓国で、首都ソウルがどのように運用していくのか、詳しく見ていきましょう。

※日本でもSBIホールディングスのSコインがありますが、全くの別ものです。

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S-coinはどのように活用される?

ソウル市は以下のようなS-Coinの活用方法を検討しています。

  • 電力・水・ガスを節約する市民に経済的な利点を提供するエコマイレージ
  • 就職活動中の若者たちをサポートするための青年手当
  • 市の資金提供を受けた福祉プログラムなどの支払い方法

ソウル市の社会インフラ、社会福祉と関連したS-Coinの使い方を模索しているようです。
先行して、行政プロセスにブロックチェーン技術を取り入れようとしているエストニアをかなり意識しているようです。

また、Park氏は自身が韓国のブロックチェーン企業と接するなかで、技術は他国の企業に引けを取らないが規制含む外部環境が悪い、という旨の発言をしています。もともと仮想通貨の取引が活発だった韓国は規制が強くなりました。

Park氏はブロックチェーンという革命的な技術を生活に取り入る環境整備を模索していると考えられます。

ソウルでブロックチェーン技術の発展に寄与できる集団を育て、世界に発信していきたいとも考えているようです。

企業との連携

Park氏の問題意識の中に、「韓国内のブロックチェーン企業の環境が良くない」とあります。
市だけではブロックチェーンを広めることは難しいという問題もあるでしょう。多くの企業との連携を積極的に行っています。

サムスングループ

2018年11月に、ソウルはサムスンSDSと契約をして行政でS-Coinを筆頭に、ブロックチェーンを活用する方向で動いています。サムスンSDSはサムスングループのシステム開発会社です。

ソウルが行政でブロックチェーン技術を活用した前例を作ることで、国内外に大きく広めていくことを目指しているようです。しかし、韓国では仮想通貨に対する規制が多く、解決すべき課題は多いことでしょう。

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スタートアップの支援

韓国内のブロックチェーン企業の技術は素晴らしいものがあります。
それらの多くはスタートアップ企業であります。ソウル市としてブロックチェーンスタートアップを支援して、S-Coinの実現を加速させる狙いもあるでしょう。

なお、S-Coinを通して全世界にブロックチェーン技術を拡大、発展させることを目指しています。非常に意欲的なチャレンジです。

規制の現状

S-Coinを通じてソウル市の目指す点を見てきました。
ところで、ソウル市を含む韓国での仮想通貨、ブロックチェーンはどのような規制があるのでしょうか。

昨年度からの規制の具体的な状況

韓国では、ビットコインイーサリアムを筆頭に仮想通貨取引がとても活発でした。

しかし、仮想通貨に対する法整備が整っておらず、以下の規制が立て続けに発表されました。

  • 2017年9月29日 仮想通貨を使った資金調達であるICOを禁止
  • 2017年12月13日 法務省規制検討
  • 2018年1月18日 国内の仮想通貨取引所閉鎖を検討と発表
  • 2018年1月23日 無記名口座の禁止発表

どれも仮想通貨の使用、普及には大変厳しい内容です。

Park氏も述べているように、韓国のこの規制が適切かは疑問の余地も残ります。
韓国の首都であるソウルがS-Coinを普及させることで、過剰な規制は緩和されることも期待されます。

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S-Coinの今後に注目

S-Coinは隣国である韓国の首都がけん引している点で日本においても注目に値します。
仮想通貨、ブロックチェーンの活用は今後の地域創生において外すことのできない技術とも言われております。

規制の強い韓国に対して、ソウルがどのような戦略で緩和させていくのかも注目です。

最も注目すべきは、投機の対象である仮想通貨が変わろうとしている点でしょう。仮想通貨が行政、社会福祉というリアルな人々の生活に活用されようとしています。

仮想通貨の歴史において、S-Coinは投機から脱却するキーポイントに当たるかもしれませんね。

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