フィルタリングソフト比較おすすめ9選!フィルタリング方式やメリット・選び方を解説
Webサイトの閲覧をフィルタリングすることは、社員の生産性向上だけでなく、特定の標的型攻撃による情報漏えい対策の手法として認識されています。こうした中、近年、注目が高まっているのがフィルタリングソフトです。
「フィルタリングソフトとは何か?」といった疑問から、導入のメリット、Webフィルタリングを実現するおすすめのフィルタリングソフトを比較・紹介します。
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- フィルタリングソフトとは
- フィルタリングソフトの方式
- (1)ブラックリスト方式
- (2)ホワイトリスト方式
- (3)カテゴリフィルタリング方式
- フィルタリングソフトの選び方
- フィルタリングソフトの導入目的を確認する
- フィルタリングソフトの機能を確認する
- フィルタリングソフトを導入する際の注意点を確認する
- フィルタリングソフトの料金・価格相場を確認する
- おすすめのフィルタリングソフト9選比較
- Jamf Protect
- i-FILTER ブラウザー&クラウド
- USEN GATE02
- セキュリティソフトLOOOC
- InterSafe WebFilter
- GUARDIANWALL WebFilte
- 情報セキュリティSDK CYREN
- Menlo Security
- InterSafe CATS
- フィルタリングソフト導入のメリット
- 社員の生産性向上とコンプライアンス
- 情報漏えい・マルウェア感染防止
- フィルタリングソフト導入で情報漏えいを防止
- BOXILとは
フィルタリングソフトとは
フィルタリングソフトとは、職務または教育上、閲覧することが不適切なWebサイトをフィルタリングし、ユーザーにアクセスできなくするソフトウェアのことです。
少し前まで、フィルタリングソフトは業務に不要なWebサイトの閲覧を制限して業務効率化を促進する機能でと認識されてきました。しかし、近年のサイバー攻撃・標的型攻撃の増加によって、フィルタリングソフトはセキュリティ面で注目を集めています。
フィルタリングソフトの方式
フィルタリングソフトには、3つの方式があります。
(1)ブラックリスト方式
ブラックリスト方式は、あらかじめブロックするサイトを登録しておき、登録されたWebサイトにはアクセスできなくする方式です。
この方式は、日々増加する有害サイトを管理者が登録し続けなければならないデメリットがあります。
(2)ホワイトリスト方式
ホワイトリスト方式は、あらかじめ閲覧可能なサイトを登録しておき、登録されたWebサイト以外の閲覧をブロックする方式です。
管理者が有害サイトを更新する必要はありませんし、有害サイト閲覧のリスクはゼロに近いです。ですが、インターネット利用の幅が非常に狭く、業務に支障が出る可能性は無視できません。
(3)カテゴリフィルタリング方式
カテゴリフィルタリング方式とは、Webサイトをカテゴリごとに分類し、不適切なカテゴリのみをブロックする方式です。
この方式を利用するには、カテゴリやページの中身をチェックするデータベースの導入が必要で、多くの企業や学校ではこの方式が採用されています。
フィルタリングソフトの選び方
フィルタリングソフトを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- フィルタリングソフトの導入目的を確認する
- フィルタリングソフトの機能を確認する
- フィルタリングソフトを導入する際の注意点を確認する
- フィルタリングソフトの料金・価格相場を確認する
フィルタリングソフトの導入目的を確認する
フィルタリングソフトの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
特定のコンテンツへのアクセスを制限したい | ウェブフィルタリング機能やコンテンツフィルタリング機能があるフィルタリングソフトがおすすめ |
特定の時間帯にのみアクセスを許可したり、制限したい | スケジュール制御機能があるフィルタリングソフトがおすすめ |
複数の場所やデバイスから一元的にフィルタリングを行いたい | リモートフィルタリング機能があるフィルタリングソフトがおすすめ |
フィルタリングソフトの機能を確認する
フィルタリングソフトでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
【基本的な機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
ウェブフィルタリング | 特定のウェブサイトやコンテンツへのアクセスを制限する機能 |
アプリケーション制御 | 特定のアプリケーションの利用を制限する機能 |
コンテンツフィルタリング | メールやファイル共有など、特定のコンテンツの送受信を制限する機能 |
【特定の課題・用途・業界に特化した機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
キーワードフィルタリング | 特定のキーワードを含むコンテンツへのアクセスを制限する機能 |
スケジュール制御 | 特定の時間帯にのみアクセスを許可したり、制限したりする機能 |
リモートフィルタリング | クラウドベースでフィルタリングを行う機能 |
有害なコンテンツやセキュリティリスクのあるページへのアクセスをブロックしたい場合はウェブフィルタリングやアプリケーション制御、複数の場所やデバイスから一元的にフィルタリングを行いたい、社内での業務時間中のウェブサイト閲覧を管理したい場合はリモートフィルタリングやスケジュール制御があるサービスがおすすめです。
フィルタリングソフトを導入する際の注意点を確認する
フィルタリングソフトを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
ルール設定の柔軟性 | フィルタリングソフトでは、ルールによってアクセスレベルを設定できます。高いセキュリティが求められるグループと、広範囲のWebアクセスが必要なグループとをルールによって適切に管理できれば、従業員体験が向上します。 |
マルウェア対策 | ランサムウェアなどのサイバー攻撃が世界的に増加している中、自社のセキュリティ要件が、フィルタリングソフトだけで満たされるのかもよく検討しましょう。場合によっては、フィルタリングソフトよりも、統合セキュリティサービスを導入した方がよいという結論に達するかもしれません。 |
パフォーマンス | フィルタリングソフトウェアはトラフィックを監視・制御するため、ネットワークパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。パフォーマンスについての評価やテストを行い、影響を最小限に抑えるようにします。 |
適切な設定と管理 | フィルタリングソフトの設定は、適切に行わないと誤検知や過度な制限が発生する可能性があります。適切な設定と運用管理の重要性を理解し、適切なトレーニングや教育を実施します。 |
法的規制とプライバシー保護 | フィルタリングソフトウェアの運用において、法的な規制やプライバシー保護に対する遵守を確認しましょう。特に個人情報の取り扱いについては慎重に取り組む必要があります。 |
サポートとアップデート | フィルタリングソフトウェアは常に最新の脅威に対応する必要があるため、サポート体制や定期的なアップデート提供などのサービスを確認し、安定した運用ができるようにします。 |
フィルタリングソフトの料金・価格相場を確認する
フィルタリングソフトの料金は、クラウドベースのサービスとオンプレミスのソフトウェアで異なります。必要な機能と要件が搭載されているサービスの料金を確認しましょう。
料金体系 | 詳細 |
---|---|
クラウドベースのサービス | クラウドベースのフィルタリングサービスは、月額または年間のサブスクリプション形式で提供されることが多く、小規模な組織から中規模の企業まで幅広い価格帯があります。数万円から数十万円/年程度が一般的です。 |
オンプレミスのソフトウェア | オンプレミス型のフィルタリングソフトウェアは、ライセンス形態や利用規模によって価格が異なります。数十万円から数百万円範囲があります。 |
エンタープライズ向けソリューション | 大規模企業や特定の要件を持つ組織向けの高度なフィルタリングソリューションは、カスタマイズや専用サポートを含むため、数百万円から数千万円に及ぶことがあります。 |
また、フィルタリングソフトの場合、追加の機能やサポートオプションを含めると価格が上昇することがあります。導入前に十分な機能比較と、予算に合った製品を選定することが重要です。
おすすめのフィルタリングソフト9選比較
それでは、おすすめのフィルタリングソフトを比較・紹介します。
Jamf Protect - Jamf Japan合同会社
- Appleの最新ソフトウェアやハードウェアの即日サポートに対応
- デバイスの種類に応じてフルカスタマイズ可能な管理機能
- 疑わしいアクティビティをリアルタイムに検出
Jamf Protectは、エンドポイントセキュリティを強化できる、macOSに特化したセキュリティサービスです。コンテンツフィルタリングやウェブフィルタリング機能を搭載し、危険なサイトやコンテンツへのアクセスを阻止できます。
クラウドベースの制御機能により、ユーザーのプライバシーを保護しながら、セキュリティを強化可能です。
i-FILTER ブラウザー&クラウド - デジタルアーツ株式会社
- 官公庁、学校、教育機関での導入実績多数
- iOS、Android、Windows対応
- 「ISO/IEC 27017:2015」認証取得
i-FILTER ブラウザー&クラウドは、モバイル端末やPCのWebアクセス制御と、エンドポイントセキュリティ対策を実現するクラウドセキュリティサービスです。デジタルアーツ株式会社が提供し、多くの企業・官公庁、学校・教育機関の導入実績があります。
ホワイトリスト方式のデータベース運用により、安全が確認されたサイトのみアクセスでき、Webアクセスデータを自動で削除してプライバシーを保護します。できたばかりの未知の脅威サイトへのアクセスにも対応可能で、標的型攻撃対策を行えます。「ISO/IEC 27017:2015」認証取得といった、ISMSをはじめとする情報セキュリティにも積極的に取り組んでいます。
>>i-FILTER ブラウザー&クラウドの料金・口コミ・評判はこちら
USEN GATE02
- 入口対策&出口対策
- フィルタリングソフト「i-FILTER」を採用
- 国際的ソフトウェア「カスペルスキー」を採用
USEN GATE02 セキュアWEBゲートウェイサービスは、株式会社USEN ICT Solutionsが提供する統合型Webセキュリティサービスです。Webフィルタリング、アンチウィルス、ログ保管・ダウンロード機能、サンドボックスといった、Webセキュリティに必要なあらゆる機能を揃えています。
フィルタリングソフトには実績の高い「i-FILTER」を採用、アンチウイルス・マルウェア対策には国際的ソフトウェア「カスペルスキー」を採用しています。Trellix NX シリーズとの連携やクラウド型サンドボックスといったオプションも利用可能です。
セキュリティソフトLOOOC - コムソル株式会社
- キーログ・画面キャプチャによる証跡記録
- IT資産管理機能
- 先輩社員の作業フローを記録し引継ぎに利用
LOOOC(ルック)は、企業の内部不正抑止・防御に焦点を当てた社内パソコン画面監視ソフトです。テキストログの改ざんは容易とされますが、画像の改ざんは比較的困難です。画像ログを残すことで、従業員には「見られている」という意識を与え、就業中の行動規範を改善します。コンプライアンス体制も強化可能です。
InterSafe WebFilter
- フィルタリングソフト18年連続マーケットシェアNo.1
- 高精度データベースに基づく最適なフィルタリング
- 無料トライアルあり
InterSafe WebFilterは、アルプス システム インテグレーション株式会社が提供する、オンプレミス高機能Webフィルタリングソフトです。18年連続No.1のマーケットシェア※1を誇り、企業、官公庁、教育機関などで1,500万端末※2以上の導入実績があります。
国内大手携帯キャリア3社採用の高精度データベースに基づくフィルタリングで、過剰な規制や規制漏れのない最適なフィルタリングが可能です。不正サイトへのアクセスや書き込みを防止し、情報漏えいやウイルス・スパイウェアの侵入を予防します。また、私的利用防止による業務効率向上、アクセスログの保管・活用による内部統制も実現します。
※1,2 出典:「InterSafe WebFilter」(2023年8月17日閲覧)
GUARDIANWALL WebFilte
- カテゴリヒット率99.9%のURLデータベース
- 未知の脅威も脅威情報と連携してブロック
- 独自技術の個人情報検査
GUARDIANWALL WebFilterは、キヤノンITソリューションズ株式会社が提供する、オンプレミスWebフィルタリングソフトです。Microsoft 365、Google WorkspaceなどのクラウドサービスやSNSへ送信されるデータの内容も検査します。脅威情報はカテゴリヒット率99.9%のURLデータベースへ即時更新し、未知の脅威は脅威情報と連携して自動ブロックします。個人情報検査ではマイナンバーや個人情報を、独自技術で解析・検知して情報漏えいを防ぎます。
情報セキュリティSDK CYREN
- グローバルなCYRENの脅威インテリジェンス
- 有害サイト予測探知機能
- デバイスの99%のクエリをリアルタイム処理
情報セキュリティSDK CYRENは、世界190か国、6億人以上のセキュリティを守るCYRENの脅威インテリジェンスSDKです。CYREN URLフィルタリングをSDKとして自社製品やデバイスに組み込めます。
CYREN URLフィルタリングでは、毎日250億件以上のトランザクションを処理しているグローバルデータベースに基づきフィルタリングを実行します。ローカルデバイスの99%のクエリをリアルタイム処理でき、ローカルストレージを持たないものも含め、あらゆるプラットフォームに適用可能です。有害サイト予測探知機能もあり、セキュリティパートナーと連携した高い正確性を実現しています。
Menlo Security - エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
- JavaScriptや動画などを仮想コンテナで無害化
- Windows・Macintosh両対応
- スマートデバイス含むマルチブラウザ対応
Menlo Security(メンローセキュリティ)は、マルチプラットフォームに対応している、Web分離・無害化ソリューションです。クライアント端末はSaaSプラットフォームを介してWebアクセスを行います。
隔離された「サンドボックス」となる仮想コンテナを生成し、その内部でコードやスクリプトを実行するため、万一ウイルスやマルウェアに感染したとしても、社内システムには影響を及ぼしません。
InterSafe CATS
- 初期費用・保守費用不要
- 持ち出し端末にも対応
- ブラウザから簡単に設定
InterSafe CATSは、アルプス システム インテグレーション株式会社が運営する、サーバー不要のクラウド型Webフィルタリングソフトです。網羅率98%、148カテゴリのURLデータベースで安全なWebアクセス管理を実現します。書き込みに加え、不要なアプリケーションの利用の規制も可能です。
社内PCはもちろん、社外で利用するノートPC、スマートフォンやタブレットなどの持ち出し端末にも対応し、テレワークを安全に実行できます。ポリシー設定からアクセス規制、ログ管理にいたるまでブラウザで簡単に行えます。
フィルタリングソフトとセキュリティソフト比較については、ぜひ次の記事もご覧ください。
フィルタリングソフト導入のメリット
企業がフィルタリングソフトを導入するメリットには、次のものが挙げられます。
- 社員の生産性向上とコンプライアンス
- 情報漏えい・マルウェア感染防止
社員の生産性向上とコンプライアンス
企業はWebフィルタリングにより、社員が就業時間中に不適切なWebサイトや動画サイト、SNSを閲覧することを防止できます。これにより社員が業務に集中することを支援して、働き方の生産性を高めることにつながります。
また、企業やブランドを毀損しかねない内容、機密情報や顧客情報をSNSに書き込むことをフィルタリングで防いで、リモートワークにおいてもコンプライアンスを実現できます。
情報漏えい・マルウェア感染防止
フィルタリングソフトはセキュリティの面でも力を発揮します。たとえば、社内のPCが遠隔操作型のマルウェアに感染した場合、遠隔操作により機密文書が流出する危険性があります。しかし、フィルタリングソフトを利用していれば、信頼されていない送信先はブロックされ、情報漏えいを防げます。
このようなメリットからフィルタリングソフトはセキュリティのツールとして使われているのです。
マルウェア対策についてもっとよく知りたい方は次の記事をご覧ください。
ウイルス対策・セキュリティソフトをお探しの方は次の記事をご覧ください。
情報漏えい対策について知りたい方は次の記事をご覧ください。
フィルタリングソフト導入で情報漏えいを防止
情報漏えいは今や他人事ではなく、どこにでも起きうるものです。フィルタリングソフトを導入すれば、情報漏えいのリスクを減らせます。
ぜひフィルタリングソフトの導入を検討してみてください!
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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