エンタメ特有の“波動”に強い倉庫管理を、コスト削減とスピード対応を両立 -「LOGILESS」導入事例

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事例概要
株式会社ロジレス(以下、ロジレス)が提供する「LOGILESS」の活用事例です。
「LOGILESS」は、ECカートやECモールと連携し、受注から出荷までを自動化できる物流管理サービスです。マクロ機能(RPA)により、新規顧客向けやラッピング対応など細かな出荷指示も自動化可能。さらに、複数倉庫から最適な配送拠点を選び、商品を出荷することで、配送の効率化や送料削減にも寄与します。
サービス導入企業
- 企業名:角川流通倉庫株式会社(以下、角川流通倉庫)
- 設立年:2007年
- 従業員数:400人
- 導入時期:2018年
受賞部門
この事例が評価され、「LOGILESS」は下記を受賞しています。
「BOXIL SaaS AWARD 2025」導入事例セクション物流業界部門1位(※)
「BOXIL SaaS AWARD 2025」総合1位
※対象
物流に関連する企業の生産性向上に貢献した事例を対象とする
導入前の課題
1. 生産性と収支の可視化不足
角川流通倉庫は、主にエンタメ商材を中心に物流代行を担っています。出荷数が増加する中、生産性や収支の可視化が疎かになっていました。特に、エンタメ商材の扱いは波動が激しく、繁忙期には大量の出荷が集中し、閑散期には稼働が少なくなるという不安定さに耐える必要があり、業務全体の採算が把握しづらい状況でした。
2. ピッキング業務効率化への課題
エンタメ商材は入荷後すぐに出荷が求められるケースが多く、膨大な数の商品を短期間で扱う必要がありながらも、従来の方法では工数の増加と共に効率が低下していました。特に、資材費や配送費などを含む一個いくらといった粗い見積もりに依存していたため、収支面での詳細な分析と効率的な業務実施が困難でした。
導入による効果
角川流通倉庫が「LOGILESS」を導入したのは2018年。その後、ロジレスとともにシステムの改善を進め、2024年には新機能を搭載した「LOGILESS Plus」の利用を始めました。
請求業務と収支の可視化改善
「LOGILESS Plus」の導入により、請求項目の細分化と簡単な作業を両立しつつ、収支を可視化することが可能になりました。紙ベースで煩雑だったデータの収集や確認作業が自動化され、これまで概算で行っていた出荷コストを精緻化。業務見通しを大きく改善しました。
ピッキング効率の大幅な向上
エンタメ商材の波動に対応するため、活用している機能の一つが「種まきピッキング」です。1分間にピッキングできる数が、従来の3ピースから12ピースへと約4倍に増加し、個別のピッキング費用も8円/個削減されました。これにより、重い出荷負担に対応しながらも、コスト削減とスピードの向上を実現しました。
品質向上と事業拡大へ貢献
生産性向上により対応キャパシティが増加し、大口案件の対応においても、過去の類似案件に基づいた工数計算をより正確に行えるようになりました。強力な物流基盤を構築できたことで、新規クライアントの獲得にも成功しています。
※本記事は、 ロジレス「LOGILESS Plus導入で請求データから項目ごとの収支の可視化を実現、ピッキングの生産性も大幅向上へ」(2025/2/7確認)をもとに作成しています
BOXIL SaaS AWARDとは
「BOXIL SaaS AWARD(ボクシル サース アワード)」は、SaaS比較サイト「BOXIL(ボクシル)」を運営するスマートキャンプが、優れたSaaSを審査、選考、表彰するイベントです。年1回、SaaSの日(※)を記念して発表するほか、Spring、Summer、Autumn、Winterの四半期ごとにも、直近の口コミ評価をもとに優れたSaaSを表彰しています。
「BOXIL SaaS AWARD 2025」は、エントリー式で審査する「導入事例セクション」と、「BOXIL」上の口コミデータをもとに定量評価する「BOXILセクション」を設けています。各セクションの選考基準にのっとり部門ごとに部門1位を選出し、その中から総合1位を「Best SaaS in Japan」として表彰します。
「BOXIL SaaS AWARD 2025」公式サイトはこちら
※スマートキャンプが独自に定めた記念日で、毎年3月4日です