リファラル採用ツールおすすめ比較6選!選び方や導入成功のためのポイントも
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リファラル採用ツールとは?
リファラル採用ツールとは、リファラル採用を促進するために、必要な機能が盛り込まれたシステムのことです。導入することで採用コスト削減やミスマッチ防止といったメリットがあります。
一括採用するのではなく、企業理念や必要スキルにマッチした、少人数の人材を採用する際に向いている採用手法です。
そもそもリファラル採用とは?
リファラル採用とは、社員から友人・知人を候補者として紹介してもらい、採用活動をする手法のことです。日本ではあまりなじみのない手法ですが、アメリカでは主流の採用方法として定着しています。アメリカの採用コンサルティング会社である、CareerXroadsの調査※によれば、採用経路の約30%がリファラルであるとされています。
リファラル採用は企業文化や制度をよく理解した社員からの紹介であるため、候補者と企業の間で働き方に関する認識の違いが発生しにくく、社員同士の関係も強固になるのが特徴です。そのため離職率低下に有効な採用手法とされています。
紹介者に対して報酬が発生するのか、候補者に特別選考を行うのかなどの細かい制度設計に関しては、企業によって異なります。
※出典:リクルートワークス研究所「米国の社員リファラル採用のしくみ」(2024年7月29日閲覧)
リファラル採用ツールのタイプ
リファラル採用ツールは提供形態によって主に次の3つに分類できるため、目的に応じて使いわけると効果的です。
- リファラル採用に特化したツール
- 採用管理システムにリファラルのための機能が搭載されているツール
- リファラル採用のためのSNS
リファラル採用に特化したツール
リファラル採用を社内へ浸透させることに特化しており、リファラル採用をするための機能に絞って提供されているツールです。
- 求人情報を社員が友人に簡単に紹介するための機能
- リファラル採用を行うためのインセンティブ、モチベーションアップといった機能
- リファラル採用の進捗状況に関するアナリティクス機能
採用管理システムにリファラルのための機能が搭載されているツール
リファラル採用に限らず、応募者や採用状況の管理まで行いたい場合は、採用管理システム搭載型のリファラル採用ツールを導入すべきです。
リファラル採用に加えて、各求人媒体での応募状況や面接、選考の管理まで一気通貫で採用活動を効率化できます。
リファラル採用に特化しているツールと比べ、採用管理の媒体の一環としてリファラル採用も対応しているといったイメージです。
リファラル採用のためのSNS
社員と友人のつながりを可視化して、必要に応じてダイレクトメッセージを送信し、採用活動ができるツールも存在します。
リファラル採用のSNSツールでは、社員の交友関係の中から、ピンポイントで必要な人材を発掘しアプローチできます。
リファラル採用ツールの選び方
リファラル採用ツールを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- リファラル採用ツールの導入目的を確認する
- リファラル採用ツールの機能を確認する
- リファラル採用ツールを導入する際の注意点を確認する
- リファラル採用ツールの料金・価格相場を確認する
リファラル採用ツールの導入目的を確認する
リファラル採用ツールの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
優秀な人材を採用したい | リファラル採用ツールを導入することで、社内外の関係者が簡単に求人情報を共有し、多くの質の高い応募を獲得できます。 |
採用の効率化をしたい | リファラル採用ツールを利用することで、求人広告の掲載費用や採用プロセスの時間を削減し、採用効率を向上できます。 |
高い採用品質とカルチャーフィット | リファラル採用では既存の社員が自身の信頼できる人材を推薦するため、採用品質や文化フィットの面で優れた成果を上げることがあります。リファラル採用ツールを利用することで、候補者の情報やフィードバックを効果的に管理し、採用の品質向上に貢献できます。 |
リファラル採用ツールの機能を確認する
リファラル採用ツールでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
リファラルプログラムの管理 | 求人情報の作成や掲載、報酬の設定などを行い、リファラルプログラムを円滑に運営できるようにする機能。 |
求人情報の共有と紹介 | 社員や関係者が求人情報を簡単に共有し、候補者を紹介できる機能。リファラルリンクやシェアボタンを提供し、ソーシャルメディアやメールなどを通じて、求人情報を広めるための手助けをします。 |
候補者の追跡と評価 | リファラルから応募があった候補者の情報を追跡し、評価する機能。候補者の進捗状況や応募結果を管理し、採用プロセスを効果的に進められます。 |
選考状況管理機能 | リファラル候補者の採用状況を管理する機能 |
内定者フォロー機能 | 候補者と連絡、内定受諾率を高めるための機能 |
報酬の管理 | 報酬の設定や支払いの履歴、報酬支払いのプロセスを管理できる機能。リファラルに対する適切な報酬の提供を実現します。 |
データ分析とレポート | リファラルの数や採用率、コスト効果などの指標を把握し、改善策や戦略の立案に役立てられる機能。 |
この他にも、各リファラル採用ツールのコンセプトによって多様な機能が搭載されています。
リファラル採用ツールを導入する際の注意点を確認する
リファラル採用ツールを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
必要な機能に優先順位をつける | リファラル採用を導入する際には、目的に応じて機能に優先順位をつけましょう。すでに採用管理ツールが社内に浸透している場合、採用管理システム搭載型を導入すると採用情報をわけて管理するので手間がかかるかもしれません。 |
制度設計支援があるか | リファラル採用ツールを導入する前提として、リファラル採用をきちんと制度化する必要があります。一口にリファラル採用といってもインセンティブの設計や、リファラル採用用のフロー設計、選考管理、紹介状況管理といったさまざまな業務が発生します。こうしたリファラル採用特有の制度設計に不安がある場合は、制度設計や運用に関して、コンサルタントのサポートが手厚いツールを検討すべきです。 |
セキュリティとデータ保護 | リファラル採用ツールは、個人情報や求人情報を取り扱うため、セキュリティ対策やデータ保護の面で信頼性が求められます。ツールのセキュリティ機能やデータ管理方針を確認し、適切な情報管理ができるツールを選びましょう。 |
統合性と柔軟性 | 既存の採用システムや人事管理ツールとの統合性を考慮しましょう。また、将来的な成長や変化に対応できる柔軟性も重要です。ツールが拡張やカスタマイズが可能か確認し、長期的な視点で導入を検討しましょう。 |
リファラル採用ツールの料金・価格相場を確認する
リファラル採用ツールの料金相場は、提供会社や機能によって異なります。一般的に、月額または年額のサブスクリプションモデルで提供されており、企業の規模や利用する機能の範囲によって料金が変動します。
小規模な企業やスタートアップ向けのリファラル採用ツールは、月額数万円から数十万円程度です。また中規模から大規模な企業向けのツールは、月額数十万円から数百万以上の価格帯が一般的です。
リファラル採用に特化したツール3選
- SNSやメールによりワンクリックで求人紹介
- アルムナイ専用ページで退職社員の再雇用も促進
- リクルーターの活動状況をリアルタイムでトラッキング
MyReferは、株式会社TalentXが提供しているリファラル採用ツールです。既存の求人票を一括で取り組み、対象社員へ簡単に求人情報を共有でき、社員もワンクリックで知人に求人情報を送信できます。
また、ランキング機能を搭載しており、ゲーム感覚で楽しみながら、自発的にリファラル紹介へ取り組めるよう工夫されています。さらにアルムナイ(退職者やOB、OG)向けのマイページ機能もあるので、退職したメンバーと接点を保ち続け、機会や必要に応じて再雇用も促進できるでしょう。
- リファラル採用の活動量と定着度を見える化
- 紹介フローがわかりやすく気軽に紹介できる
- 紹介が発生しない理由を分析できる
Refcomeは、株式会社リフカムが提供しているリファラル採用サービスです。人事経験者・人材業界出身のアドバイザーが伴走して、リファラル採用を成功に導きます。従業員の心理把握に役立つ機能を搭載しており、リファラル採用が思ったよりも活性化しなかった場合は原因を分析可能です。
また制度の周知状況や、部門・社員ごとの活動量も可視化されるので、心理把握機能と組み合わせて、リファラル採用を成功させるためのPDCAサイクルを円滑に回せます。
リファ楽 - オンサイト株式会社
- LINEを活用したリファラル採用ができる
- 月額5万5,000円からと安価な導入が可能
- 専門のコンサルティング担当者が運用をサポート
リファ楽は、オンサイト株式会社が提供するリファラル採用ツールです。自社のLINE公式アカウントと友だちになった社員が、応募フォームを友人にLINEで転送し、応募してもらう方式をとっています。社員だけではなくパート・アルバイトの採用にも活用可能です。申し込みから最短2日程度で使用できて、担当コンサルタントがリファラル採用をサポートします。
採用管理システムにリファラルのための機能が搭載されているツール2選
- 幅広い媒体から応募情報を自動で取り込み一元管理
- KPIやROI管理、面接官ごとにデータをカスタマイズできる
- リファラル採用に加えてタレントプール管理にも対応
HERP Hireは、株式会社HERPが提供しているリファラル採用ツールです。採用管理システムに、リファラル採用に必要な機能が搭載されているツールで、求人票の作成や応募情報の自動連携などもできるため、採用管理システムとしても優秀です。リファラル採用だけではなくタレントプール管理にも対応しているので、転職潜在層に対してアプローチをするのにも適しています。
ビズプラ採用管理リファラル採用 - 株式会社フューチャート
- リファラル採用の応募者も他応募者と一元管理
- 社員、アルバイトどちらの紹介にも対応
- 簡単に求人票が作成できる
ビズプラ採用管理リファラル採用は、株式会社フューチャートが提供しているリファラル採用サービスです。採用管理システムも兼ねているので、他の採用チャネルと一括でリファラル採用も管理できます。リファラル採用のための求人票が簡単に作成でき、メールやSNSで簡単に知人へ情報共有できるため、簡単にリファラル採用が始められます。
また採用管理システムとしても機能が充実しており、面接予約依頼メール送信やWeb面接、indeed対応といったさまざまな機能が搭載されているのも特徴です。
リファラル採用のためのSNS
- 従業員の友人関係を可視化、オファーを送れる
- 転職・副業意欲を事前にチェックできる
- 副業希望者にも対応して幅広い職種をカバー
YOUTRUSTは、株式会社YOUTRUSTが提供しているリファラル採用ツールです。「キャリアSNSツール」を掲げており、SNSをとおして従業員の友人関係を可視化し、気になった候補者にオファーを送信できます。
副業希望者を含めて幅広い職種をカバーしているのはもちろん、「転職意欲・副業意欲」が4段階で可視化されているので、転職に興味がありそうなユーザーをピンポイントで把握できます。iOS・Andoroidアプリもリリースされており、従業員が気軽にリファラル採用へ取り組めるのも魅力の1つです。
リファラル採用のメリット
リファラル採用を導入するメリットは大きくわけて、次の3つです。そしてリファラル採用ツールはこれからメリットを強化し、業務を効率化する効果が期待できます。それぞれのメリットについて説明します。
- 採用コストを削減できる
- 採用のミスマッチを防ぐ
- 転職市場で活動しない潜在層にアプローチできる
採用コストを削減できる
リファラル採用には、採用コストを削減できるメリットがあります。
求人媒体や転職エージェントを活用する場合、正社員1人あたりの採用に数十万円から数百万円のコストが発生します。そして、これらコストの多くは母集団形成の費用です。
一方でリファラル採用の場合は、母集団形成を社員紹介で行うため、紹介者にインセンティブを設定しても、基本的には一般的な採用よりもコスト削減ができます。
また、正社員採用だけではなく、パート・アルバイトのような採用単価が低い募集でも、コスト削減効果が期待できるでしょう。
採用のミスマッチを防ぐ
採用のミスマッチ防止もリファラル採用のメリットです。
採用のミスマッチは求職者が社風や制度を理解しないことや、企業がきちんと説明できていないことで発生します。しかしリファラル採用の場合、すでに働いている社員から会社に関する生の情報を直接聞けます。また友人・知人が働いていることで、一定の団結感が生まれる効果も期待できるでしょう。
そのため、会社の働き方や制度に対してゼロから情報収集を行う求職者よりも、リファラル経由の求職者の方が、採用のミスマッチが少なく定着しやすいと考えられます。
転職市場で活動しない潜在層にアプローチできる
転職市場で活動しない潜在層にアプローチできることも、リファラル採用のメリットです。
転職に興味はあるものの具体的な行動をしない潜在層は厚く、とくに優秀な人材は転職市場に現れると、早期に大企業・優良企業が採用する可能性もあるでしょう。
しかし、友人・知人のネットワークを活用すれば、こういった潜在層が行動を起こす前にアプローチが可能です。潜在層の段階からアプローチすることで、優秀人材の早期獲得、囲い込み効果が期待できます。
リファラル採用のデメリット
リファラル採用のデメリットは、人材に偏りが出やすいことです。リファラル採用では人脈を頼るため、企業と親和性の高い人材が集まりやすく、スキルやもっている知識も似たものになりがちです。
しかし企業として人材の多様性に欠けると、意思決定も単調になりやすく、新しいアイディアやサービスが生まれにくくなる危険性もあります。また元々の知人同士が同じ企業に所属するため、グループ化や派閥対立といった問題も起きやすく、人材配置や人間関係に注意が必要です。
リファラル採用を成功させるポイント
リファラル採用は、漠然と社員に人材紹介を募っているだけでは成功しません。リファラル採用を成功させるためには次の3点が必要です。それぞれのポイントについて詳しく説明します。
採用条件を明確にする
従業員に紹介を募るためには、前提として採用条件を明確にする必要があります。採用条件とは欲しい人物像、待遇、人数などのことを指します。
人物像の設定が甘いと、従業員がどのような知人を紹介すべきか判断できず、具体的な行動ができませんし、待遇の設定が甘いと知人にも求人のことを説明しにくいでしょう。また、採用条件を明確にすることは、採用のミスマッチを防ぎ、選考の手間を削減する効果も期待できます。
丁寧に制度設計を行う
リファラル採用は、単に社員から知人・友人を紹介してもらう採用制度と捉えていると、成功しません。リファラル採用は紹介する社員、選考に参加する求職者の両者に気遣いをしなければならないからです。そのためには、丁寧な制度設計が必要です。
「紹介した社員にどのようなインセンティブを設計するのか」や、「求職者にどのような優遇措置をするのか、あるいはしないのか」といったことを検討します。また声かけ状況や人材の質などさまざまな要素を分析したうえで、PDCAを回してよりよいリファラル採用制度を構築しましょう。
制度内容と成果を従業員に周知する
採用条件・制度が明確であっても最終的に従業員へ制度が浸透しなければ、リファラル採用は成功しません。そのため、制度内容や成果を従業員に周知する仕組みづくりが必要です。
リファラル採用ツールによっては、従業員のリファラル採用活動を可視化するツールもあります。また朝礼や会議などで優秀紹介者を表彰したり、リファラル採用の成果を共有したりすることも検討しましょう。
従業員に制度と成果を共有することにより、「取り組んでいるメンバーがいるなら、自分も友だちに声をかけてみようかな」といった、ちょっとした行動を促進できます。
リファラル採用ツールで強い組織をつくろう
リファラル採用ツールは、採用コスト削減やミスマッチの防止といったメリットがあり、リファラル採用により強い組織をつくりたい方におすすめのサービスです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。
- リファラル採用ツールの導入目的を確認する
- リファラル採用ツールの機能を確認する
- リファラル採用ツールを導入する際の注意点を確認する
- リファラル採用ツールの料金・価格相場を確認する
リファラル採用ツールについてより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。
BOXILとは
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