【2023年最新】フリーランスマネジメントシステムおすすめ比較!機能や選び方

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フリーランスマネジメントシステムとは?
フリーランスマネジメントシステム(FMS)とは、フリーランスとの契約や案件の発注、支払業務などのやり取りを一元管理するためのシステムです。
近年は副業従事者やフリーランスと業務委託契約を結ぶ企業が増加しています。そのため、総務・経理部門の工数を削減する目的で、フリーランスへのアウトソーシングを効率化するサービスがリリースされています。
フリーランスマネジメントシステムはなぜ必要?
フリーランスマネジメントシステムの導入が進んでいる背景としては、働き方改革の推進による副業従事者やフリーランスの増加、テレワーク・リモートワークの増加などが挙げられます。
社内の細々とした業務やオウンドメディアの記事作成などを、社内の人員ではなくフリーランスに委託する企業が増えています。また、システム開発の一端を外部のエンジニアに依頼する企業も目立ちます。
そのように、フリーランスの需要が増加するにつれて契約や案件の依頼、報酬の支払いなどを一元管理できるシステムが求められるようになりました。
フリーランスマネジメントシステムの機能
フリーランスマネジメントシステムには、次のような機能が実装されています。
機能名 | 機能詳細 |
---|---|
フリーランス管理機能 | 業務委託契約を結んだフリーランスの基本情報や所持スキル、これまでの実績などの情報を登録・共有できる機能 |
案件管理機能 | フリーランスに委託した業務案件をまとめて管理できる |
請求管理機能 | フリーランスに発行してもらう請求書の作成や承認、請求金額の管理などに関する機能 |
進捗管理機能 | 委託している案件の納品日の確認や、期限切れの際にアラートを出す機能など |
外部サービスとの連携機能 | ビジネスチャットや会計システムなどと、シームレスに連携できるサービスも |
導入する製品・サービスによって、実装されている機能や使いやすさは異なりますが、フリーランスとの契約と案件の管理、請求まわりの作業を効率化できる機能は、基本的にどのシステムでも利用可能です。
フリーランスマネジメントシステムの選び方
フリーランスマネジメントシステムを導入する際に、注目すべきポイントを解説します。導入・運用にかかる費用や実装されている機能に加えて、次の点に注意しましょう。
システムの種類・特性
フリーランスマネジメントシステムには、人材管理に特化したシステムや、採用を効率化できるシステム、業務効率化に特化したシステムなどがあるので、ニーズにしたがって適切な種類を選択することが大事です。
たとえば、フリーランスとの契約から案件・報酬の管理まで一貫してシステム化したい場合は、契約を効率化できるサービスの選択がおすすめです。一方、すでに人材管理や報酬管理のシステムが導入されており、採用管理にかかる業務のみ新たにシステムを導入したいといった場合には、特化型のシステムを個別に導入するとよいでしょう。
フリーランスマネジメントシステムの製品タイプ
フリーランスマネジメントシステムは、おおよそ次のように製品タイプを分類できます。
- 契約効率化型:フリーランスとの契約から案件管理、報酬の管理まで幅広く対応できるタイプ
- 採用・人材管理型:フリーランスの採用やタレントマネジメント、人材の最適なスキル活用に役立つ機能などが実装されているタイプ
- 進捗管理型:業務案件の進捗管理を効率化できるタイプ
それぞれの特徴を兼ね備えているサービスもありますが、一部の機能に強みを有しているサービスも多いので、必要な機能を明確にしたうえで導入する製品を選択する必要があります。
管理できるパートナー数と料金とのバランスは最適か
システム上で管理できるフリーランスの数は、導入するサービスや料金プランによって異なります。限られたパートナーと何度も契約を結ぶ場合は、それほど多くの人材を管理できるサービスでなくても問題ないでしょう。
契約できるパートナーの数が多いサービスは、それだけ導入・運用にかかる費用が高くなるので、契約形態と料金とのバランスを取ることが大事です。
対応している契約フォーマットは何か
フリーランスによって契約書や請求書などのフォーマットが異なる場合もあるので、さまざまなフォーマットに対応できるシステムが望ましいといえます。
企業側が契約書や請求書を作成・発行してフリーランスに承認してもらう場合は、決まったフォーマットで運用も可能です。しかし、将来的に多くのフリーランスとの契約を考えているならば、複数のフォーマットに柔軟に対応できる方が、契約を結びやすくなるでしょう。
法制度への対応
電子帳簿保存法やインボイス制度など、フリーランスとの契約にかかる法制度は、これまで何度か改正が重ねられてきました。今後も改正される可能性があるので、最新の法令に準拠しているのはもちろん、法改正にもスムーズに対応できるシステムを選びましょう。
クラウド型のシステムであれば、原則としてユーザー側は特に対応しなくても問題ありませんが、対応のスピードはベンダーによって異なります。機能のアップデートやセキュリティ体制に加えて、法制度に柔軟に対応してくれるベンダーからどうかも、事前に確認しておきましょう。
【契約効率化型】フリーランスマネジメントシステム
それでは、おすすめのフリーランスマネジメントシステムを紹介していきます。まずはフリーランスとの契約や請求業務を簡略化・効率化できるサービスからです。ただし、タレントマネジメントや進捗管理に関する機能も、基本的に実装されている製品が多くあります。
pasture
- フリーランスとの契約や発注、請求、支払いまで一元管理
- 取引のデジタル化とガバナンスを強化
- 法改正にもスムーズに対応
pastureは、フリーランスとの契約および受発注に関する情報を、すべてデジタル化できるサービスです。パートナーと契約する際に必要となる法改正に素早く対応でき、定期的に機能もアップデートされています。
SlackやChatworkといったビジネスチャットだけでなく、会計ソフトやCRMなどとも連携が可能で、pastureを軸にデータのやり取りを効率化できるのが特徴です。タレントマネジメントツールとしての機能を有しており、社員からのフリーランスに対する評価や取引の実績を見える化できます。
Meeepa
- IT企業の購買や契約業務などをまとめて管理
- 初期費用なしで無料トライアルも利用できる
- タイムスタンプ機能で電子帳簿保存法に対応
Meeepaは、購買やフリーランスへの業務委託など、さまざまな契約・受発注・請求業務などを効率化できるクラウドサービスです。見積りの依頼から精算業務までの流れをペーパーレスで効率化し、人件費や紙の郵送コストなどをまとめて削減できます。
また、タイムスタンプ機能により文書の改ざんを防ぐだけでなく、電子帳簿保存法に準拠した文書管理を実現でき、法改正にもベンダーが素早く対応してくれます。フレンド機能により、ビジネスパートナーとスムーズに取引を実現できるのも魅力です。
フリーランスフォース
- 業務委託人材の個人情報や契約情報を一元管理
- 契約にかかる重要なアラートをSlackで通知
- 無料トライアルも利用可能
フリーランスフォースは、副業従事者やフリーランスなど、業務委託契約を結んだ人材の個人情報や契約にかかる情報を、まとめて管理できるサービスです。フリーランスの個人情報を専用フォームで収集したうえで、契約情報とともにクラウド上で運用できます。
契約にかかる重要な情報はSlackで通知されるので、Slackを日常使いしている企業にとっては、連携しやすいシステムといえるでしょう。また、納品管理や稼働記録に関する機能も実装されています。2023年5月現在では無料トライアル版も利用できるので、まずはベンダーに問い合わせをしてみましょう。
Lansmart
- 副業・フリーランスとの契約から請求までを自動化
- 契約書から発注書など、すべての書類をクラウドで運用
- 契約の状態(ステータス)をシステム上で一目で確認
Lansmartは業務委託の契約と請求に関する書類を、クラウド上でまとめて管理できるサービスです。さまざまな書類のフォーマットやファイル形式に対応しており、契約書や発注書、業務報告書などの書類の作成から送信、承認まで一貫して対応できます。
また、フリーランスとの契約状態を一覧表示でき、更新が必要な場合はリマインドを自動で送信してくれるのに加えて請求書の提出状況も確認できます。担当者の手続きのし忘れを防ぎ、源泉徴収税や消費税の自動計算機能により、経理業務の効率化も可能です。
【採用・人材管理型】フリーランスマネジメントシステム
次に、採用や人材管理に役立つ機能を有する、フリーランスマネジメントシステムを紹介します。
Workship ENTERPRISE
- 45,000人以上のフリーランス・データベースを利用可能
- 機械学習によるスコアリング
- ハイスキル人材を低コストで採用できる
Workship ENTERPRISEは、フリーランスとのマッチングを支援してくれるプラットフォームです。豊富な人材データベースからハイスキルな人材を広く検索でき、直接企業側からアプローチできます。登録されている人材はエンジニアやデザイナー、マーケター、人事担当者など、さまざまです。
AI(人工知能)による独自のスコアリング技術により、人材のスキルや過去に携わった仕事などの評価を総合し、フリーランスとしてのマッチング度を確認できます。必要な職種・ポジションの求人を回数無制限で掲載できるのも魅力です。
エクスチーム
- 副業・フリーランスに特化した管理システム
- 人材ごとの強み・評価を一元管理
- 発注から請求までの業務効率化も可能
エクスチームは、副業人材やフリーランスの管理に特化したプラットフォームで、委託先の人材をまとめて管理し、強みや評価を資産として簡単に比較・共有が可能です。人材管理に強みのあるサービスですが、発注から納品・請求までをまとめて管理する機能も有しています。
発注・納品の内容から請求まで、案件の履歴もすべて保存されるので安全に取引でき、誰に依頼しているのか、進捗の遅れているものはないかなど、ステータスも一目で確認できます。エージェントを通じて、フリーランスを紹介してもらうケースに対応しているのも特徴です。
TRAVEL WORKER
- 独自の人材評価システムを標準装備
- シンプルな管理画面と操作性
- スマートフォンから受発注管理が可能
TRAVEL WORKERは、簡単な操作で副業やフリーランスの業務委託契約と発注・請求、人材評価までできるサービスです。インボイス制度や電子帳簿保存法、フリーランス新法まで、フリーランスとの契約にかかる法制度に対応しており、パソコンはもちろん、スマートフォンからも手軽に受発注管理ができます。
独自の人材評価システムを装備しており、社内でフリーランスの実績やスキルを共有でき、最適な人材にオファーが可能です。公式サイト上でマッチング診断もできます。
Strategy Consultant Bank
- フリーコンサルタント向けの案件紹介プラットフォーム
- 戦略ファーム出身者がマッチングをサポート
- 契約締結後も継続的にフォローを受けられる
Strategy Consultant Bankは戦略ファームの出身者が仕入れた、高単価案件とのマッチングが可能なプラットフォームです。面談からクライアントの提案に至るまで、ベンダーの徹底サポートを受けられるので、コンサルタント側はもちろん、優秀なフリーランス人材と契約したい企業にとっても利用しやすいサービスです。
起業したフリーコンサルタントはもちろん、副業として登録している人材も多いので、企業側は多くの優秀なコンサルタントの中から、契約相手を選べます。
WorkMarket
- アメリカ発のタレントマネジメントツール
- フリーランスの経験やスキル、実績をまとめて確認
- スマートフォンアプリで運用可能
WorkMarketは、アメリカのADPが提供しているタレントマネジメントツールです。数多くのフリーランスの経験やスキル、これまでの実績をまとめて管理でき、公平な評価のもとで、契約を結ぶ人材を決められます。
契約から支払いまでの業務を一貫してシステム上で実行できるので、人材管理のみならず、業務管理の効率化・迅速化も可能です。国外からも広くフリーランス人材を集めたい企業は、導入を検討するとよいでしょう。
MBOpartners
- グローバルに活動する企業向けのマッチングサービス
- 70,000人以上の登録者数
- デジタルノマドワーカーの活用におすすめ
MBOpartnersは、アメリカを中心に70,000人以上の登録者数を誇るマッチングプラットフォームです。いわゆるデジタルノマドワーカーの活用におすすめで、さまざまな背景を持つ人材との出会いが可能です。
社内の人材管理にも役立つのが特徴で、国内のフリーランスとのマッチングサービスではありませんが、世界中から広く優秀なスキルを持つ人材を集めたい企業におすすめできます。
【進捗管理型】フリーランスマネジメントシステム
続いて、進捗管理やワークフロー機能に定評のある、フリーランスマネジメントシステムを紹介します。
PROBASE
- 業務検収・請求処理に加えてワークフロー機能も搭載
- 業務報告書・請求書の注意点をお知らせ
- 依頼した業務のステータスを一目で確認
PROBASEは副業やフリーランスに依頼した業務の検収・請求処理から人材評価まで、一括で管理できるサービスです。ワークフロー機能も搭載されているのが特徴で、業務の検収から請求処理までの流れを効率化できます。
契約更新が必要なタイミングでアラートが発信されるので、対応漏れを防止できます。稼働契約数3件まで無料のフリープランを無期限で利用可能です。
フリーランスマネジメントシステムの導入メリット
フリーランスマネジメントシステムを導入する代表的なメリットは、次の4つです。
- 契約に関する手続きを一元化・効率化できる
- 必要な人材を選定しやすくなる
- 実績から人材を正しく評価できる
- プロジェクト管理を効率化できる
契約に関する手続きを一元化・効率化できる
人材のマッチングに特化したサービスもありますが、フリーランスマネジメントシステムのほとんどは、契約に関する手続きの一元化・効率化を実現できます。
契約書や請求書、発注書などをクラウド上でまとめて管理が可能で、フリーランスごとに異なるフォーマットの書類にも対応できる製品が多くあります。さまざまなフリーランスと業務委託契約を結ぶ企業は、対応が煩雑になりがちなので、管理を効率化できることは大きなメリットとなるでしょう。
必要な人材を選定しやすくなる
フリーランスマネジメントシステムの導入により、フリーランスの実績やスキル、強みなどの情報を比較できるようになり、その時点で必要な人材を選びやすいのもメリットです。
特にタレントプール機能を備えているものは、過去に契約した人材の情報も蓄積できます。十分なタレントの情報を有していれば、優秀でニーズにマッチしたフリーランスを、ベストなタイミングで投入できる可能性が高いでしょう。
実績から人材を正しく評価できる
フリーランスの情報をまとめて管理できるので、上記のように必要なタイミングで必要な人材と契約できる可能性が高く、過去の実績(ポートフォリオの内容)や取引実績から、人材を公正に評価しやすくなります。
情報をシステム上にまとめられるため、人材同士の比較がしやすく、社内の各部署で情報の共有も可能です。
プロジェクト管理を効率化できる
フリーランスを絡めてプロジェクトを進める場合、専用のマネジメントシステムを導入することで、適材適所の人材配置が可能になるのに加えて、プロジェクト自体も効率的かつスムーズに進められるようになるでしょう。複数のチームにフリーランスを参加させる場合にも、他チームとオファーがバッティングしてしまう事態を避けられます。
フリーランスマネジメントシステムのデメリット・注意点
フリーランスマネジメントシステムを導入する際には、次の点に注意を払いましょう。情報管理がずさんだと、企業としての信用に関わってくるおそれもあります。
情報漏えいのリスクがある
外部のフリーランスとの契約では、どういった管理システムを導入しても、情報漏えいのリスクからは逃れられません。社内の情報管理やセキュリティを万全にしても、契約するフリーランスの管理が甘いと、結果的に情報漏えいが起こってしまう可能性があります。
フリーランスに提示する情報管理を徹底するのに加えて、システムにアクセスできる従業員を制限するといった工夫も必要です。できる限りセキュリティの強固なサービスを選びましょう。
契約形態によっては対応できない可能性も
フリーランスとの契約形態によっては、システム上でうまく対応できないケースもあります。特にエンジニアやデザイナーなどのように、契約期間や関わる業務、報酬などが一人ひとり異なる場合など、契約が複雑になるとシステム上にうまく反映できない場合もあるでしょう。
単純な契約しか対応できないシステムを導入していると、逆に管理が煩雑になる可能性があります。フリーランスとどういった契約を結ぶ機会が多いかを考慮しつつ、業務環境に合った製品・サービスを選択しましょう。
フリーランスとの契約は専用システムの導入がおすすめ
フリーランスマネジメントシステムは、ペーパーレス化によるバックオフィス業務の簡略化を実現できるというメリットがあります。
汎用的に利用できるシステムが多い一方で、タレントマネジメントシステムや業務管理に強みのあるサービスもあるので、ニーズや環境に応じてベストなものを慎重に選択することが大事です。無料トライアル版が利用できるならば、事前に使い勝手もしっかりとチェックしましょう。
フリーランスとの業務委託契約を考えている企業は、この機会に特徴やメリット、選び方のポイントを押さえておきましょう。
最後に、フリーランスマネジメントシステムを導入する際の、選び方についておさらいしておきます。
- システムの種類・特性
- パートナー数と料金とのバランス
- 対応している契約フォーマット
- 法制度への対応
それぞれのシステムの仕様や機能性について詳しく確認したいならば、サービス資料を請求して比較してみましょう。
BOXILとは
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