600超校エントリーの写真甲子園、AI-OCRで受付業務を効率化 -「サスケWorks」導入事例

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事例概要
サスケWorks
株式会社インターパーク(以下、インターパーク)が提供するノーコードアプリケーション作成SaaS「サスケWorks」の活用事例です。
「サスケWorks」は、プログラミング知識がなくても業務効率化アプリを作成できるツールです。直感的なドラッグ&ドロップ操作で、顧客管理、売上分析、予約管理など多彩なアプリを迅速に制作。データ連携も可能で、少しずつ機能を足して社内システムを構築することもできます。
サービス導入団体
- 写真甲子園実行委員会
受賞部門
この事例が評価され、「サスケWorks」は下記を受賞しています。
「BOXIL SaaS AWARD 2025」導入事例セクション行政DX部門1位
※対象
省庁や自治体など行政のDXに貢献した事例を対象とする
導入前の課題
1. 応募数増加によるエントリー業務負担の増大
写真の町・北海道東川町で本戦大会が開催される全国高等学校写真選手権大会「写真甲子園」は、2024年で第31回を迎えました。歴代最多の604校から応募があり、これに比例してエントリー受付業務の負担も増大。Excelに手入力して応募情報を管理していましたが、1日で処理できる件数は100件程度が限界でした。特に締切間近には1日に150件の応募が集中し、職員にとって時間的、精神的に大きな負担をもたらしていました。
2. データ化業務の非効率さが課題
手作業によるデータ入力は、単調かつ時間のかかる作業です。正確なデータ入力が求められる中で、圧倒的な時間プレッシャーがかかっていたため、ミスのリスクも高く、事務局にとって大きな課題でした。このような状況下では、応募者の熱意や参加者の創造性を最大限に引き出すという大会の目的から離れる恐れもあり、業務の効率化が急務でした。
導入による効果
実行委員会が「サスケWorks」を導入したのは2024年1月でした。導入により次のような効果を得ています。
導入効果(画像提供:インターパーク)
データ化自動化による効率化
「サスケWorks」でアプリを作成し、特にAI-OCR機能を活用することで、応募用紙のデータ化が大幅に効率化されました。これまで1日で100件が限界だった応募データの処理が、4〜5時間で完結するように。具体的には、紙の応募用紙をスキャンすればAIが自動的に文字を認識しデータ化するため、手入力の手間が省かれました。これにより、スタッフは他業務にリソースを振り向けられるようになりました。
精神的負担の軽減と業務効率の向上
データ入力のプロセスを自動化することで、スタッフの精神的負担は大幅に軽減されました。特に、応募作品の確認といった集中力を必要とする業務への注力が可能になり、業務全体の効率が向上しました。
アナログの良さも生かす運営を模索
今回は、応募方法は変えず事務局側のフローのみを変更し、デジタル化を進めました。今後は「WEBフォーム」と「紙の応募用紙」のハイブリッド形式への転換も計画しています。ただし、応募用紙に手書きで記された応募者の気持ちやメッセージ性を尊重する観点も重視しており、アナログの良さを生かした運営方法を模索しているとのこと。
※本記事は、インターパーク「AI‐OCR機能で募集用紙を自動でデータ化。作業時間と精神的負担を軽減させ円滑な大会運営に貢献。」(2025/2/7確認)をもとに作成しています
BOXIL SaaS AWARDとは
「BOXIL SaaS AWARD(ボクシル サース アワード)」は、SaaS比較サイト「BOXIL(ボクシル)」を運営するスマートキャンプが、優れたSaaSを審査、選考、表彰するイベントです。年1回、SaaSの日(※)を記念して発表するほか、Spring、Summer、Autumn、Winterの四半期ごとにも、直近の口コミ評価をもとに優れたSaaSを表彰しています。
「BOXIL SaaS AWARD 2025」は、エントリー式で審査する「導入事例セクション」と、「BOXIL」上の口コミデータをもとに定量評価する「BOXILセクション」を設けています。各セクションの選考基準にのっとり部門ごとに部門1位を選出し、その中から総合1位を「Best SaaS in Japan」として表彰します。
「BOXIL SaaS AWARD 2025」公式サイトはこちら
※スマートキャンプが独自に定めた記念日で、毎年3月4日です