エステティックサロン「たかの友梨ビューティクリニック」を展開する、株式会社不二ビューティ。同社では、本部に集中している人事管理体制や、全国各地にあるサロンと本部とのつながりの強化面で、課題を感じていたといいます。タレントパレットを活用して、どのように課題の解決に取り組んできたのかを伺います。
全社員が使うことを見据えて、タレントパレットを導入
― 貴社の事業概要について教えてください。
エステティックサロンの「たかの友梨ビューティクリニック」を展開しています。現在は全国80店舗以上を運営していて、社員数は約900名います。オールハンド中心のエステ施術のほかに、ヘッドスパやネイル、メンズ、温浴施設など真の健やかさを実現するトータルビューティをご提供しています。さらにオリジナルコスメや健康サポート食品などの開発、通販事業や宝石、アパレル事業など、幅広い事業展開に取り組んでいます。
― タレントパレットを導入するに至った経緯について、教えてください。
当社では約900名の社員データを、ずっとExcelデータのみで管理していました。それまで人事管理に関する特定のシステムなどは使っていなかったので、効率化のために何かシステムを導入しようと考えたのが始まりです。
それも、人事部やマネージャークラスの決められた人だけが閲覧できるものではなく、全社員が見られるフラットなシステムがいいなと思っていました。いくつかのシステムを検討しましたが、やはりフラットなシステムという点が決め手となり、タレントパレットに決めました。タレントパレットには管理機能だけでなく、社員へのアンケート機能や「サンクスポイント」という社員同士が感謝を伝えあえるような機能もあって、現場も含めた全社員が使うことを見据えた設計になっていたのも大きなポイントでしたね。
タレントパレットを活用し、採用活動の効率化にも成功
― 2018年頃にタレントパレットを導入されて3年ほど経ちますが、実際に使ってみていかがでしたか。
現状は人事部がメインとなってタレントパレットを使っていて、採用や人材管理に活用しているフェーズです。
当社では採用面接で使用したメモやシートを紙で保管していたのですが、場所もとりますし、何より探すのが大変なんですよね。たとえば人事担当者やサロンのマネージャーが「見たい」と思っても、その資料は離れた保管場所にしかないので、なかなかすぐには見られないというケースもありました。今はシートをスキャンしてデータ化し、タレントパレット上で管理しているので、エントリーシートや面談記録などの情報を探す手間も省けて効率化ができています。
こうしたデータがそれぞれの社員のアカウントと紐づいていて、社員の顔と一緒に見られることで、文字情報だけではなく「どんな人か」が感覚的にわかるのもいいですね。特に遠方のサロンのスタッフなどで、なかなか顔を合わせる機会が作れない社員とは、心理的な距離も遠くなりがちでした。タレントパレットを導入してからは、少し近くに感じられるようになったと思います。

採用候補者のエントリーから選考フロー・面談結果管理、採用候補者のマイページ作成、全員無料の適性検査実施、エントリーシート分析など採用にかかわるデータ・フローの管理をワンプラットフォームで実現します。採用時のデータはタレントパレット内に持ち続けることができるため、属性やエントリーシートから入社者と内定辞退者の違いや傾向を分析・把握することで今後の採用強化につなげていくことも可能です。
― 採用でもタレントパレットを活用されているんですね。
現在、新卒の採用活動は全てタレントパレットで対応しています。選考過程で必要になる情報を事前にカスタマイズして応募者から集められるのも魅力的ですし、イベントや選考会の日程調整まで、タレントパレットで完結できます。昨年からはコロナ禍の影響でオンライン面接へシフトしていますが、その設定も全てタレントパレットを使って行いました。
新卒採用は実質一人で運用していますが、それでも対応できているのはタレントパレットを導入したことで、作業が大幅に減らせている点が大きいと思います。
選考プロセスで得た入社メンバーのデータは、人事部だけでなく社員の教育を担当する部署にも共有しています。そのデータをもとに講師が面談をするなど、役立っている場面も多いです。部署の垣根を超えた、横断的な情報共有がしやすくなりましたね。
社員の個々の状況を把握しやすい「アンケート機能」
― 全社員向けにタレントパレットを活用しているシーンはありますか?
アンケート機能はよく使っています。当社では産休・育休の取得率がとても高いのですが、復職は4月が多いので、そこに向けたヒアリングに役立っています。導入前は一人ひとりに電話で連絡をとり、保育園の申し込み状況や待機児童になる可能性などを尋ねていましたが、何十人もの社員に個別に連絡するのはどうしても大変で……。
聞きたい内容をアンケートにして各社員から回答をもらえるようにしたことで、復職後の配置などにも余裕をもって調整ができるようになりました。
業務に直接かかわること以外に、「会社の好きなところ」というアンケートを行ったりもしています。社員がたかの友梨ビューティクリニックのどんなところを魅力的だと感じてくれているのかを知れば、採用PRでも活かせる可能性があると考えています。
新卒を対象に、モチベーションの変化を測る「パルスサーベイ」も活用
― 人事管理の効率化という面で、タレントパレットがかなり役立っているようでうれしいです。社員のエンゲージメントやモチベーションの面ではいかがですか?
サロンでは定期的に上長とキャスト(社員)が個人面談を行っていますが、そこで記入された「人事報告書」をデータ化し、タレントパレットで管理するようにしています。これも元々は全て紙のまま保管されていたのですが、データやテキストにすると管理しやすいですし、最近新たに始めた「パルスサーベイ」にも関わりがあるんですよね。面談中に頻出した単語などの傾向からモチベーションの状態や離職傾向もわかると聞いて、活用していけたらと考えています。
― 「パルスサーベイ」ではアンケートなどから社員のモチベーションやエンゲージメントの変化を把握することができますが、全社員を対象として活用されているのでしょうか?
現在は、2021年に入社してきた新卒の社員を対象に実施しています。2021年卒の社員は、コロナ禍の影響でほとんどがオンライン選考になりましたし、そんな状況のなかで入社してもらったということもあって特に丁寧なフォローが必要だと考えています。対面で会えるチャンスが減った分、パルスサーベイで一人ひとりの心の状態や会社へのエンゲージメントを測り、離職防止にもアプローチしていきたいです。ゆくゆくは全社員にも広げていけたらと考えています。

パルスサーベイにより社員のモチベーションやエンゲージメントを可視化することができます。週次や月次など定期的にサーベイを実施することで感情の変化を時系列で把握、早期のフォローアップを実現します。また、社員が記入した文章をテキストマイニング(自然言語処理技術)することで、どのような話題が多いのか可視化し傾向を把握することが可能です。
社内コミュニケーションのさらなる活性化にもタレントパレットを活用したい
― 今後、タレントパレットを使って取り組みたいことはありますか?
先ほどお話しした「パルスサーベイ」の実施もですが、「サンクスポイント」も気になっています。
― タレントパレット上で社員同士がポイントを贈り合える機能ですね。コミュニケーションの活性化にも役立つと思います。
今は社内で、店舗があるエリアごとにLINEのグループがあって、そこでも「今日はありがとう」「売上が上がったね!」といったやりとりは活発に行われているんです。こうしたやりとりがタレントパレット上でできたらいいなと思っています。

社員間でポイントやメッセージを送りあうことで、コミュニケーションの活性化を支援。ポイントは送って終わりではなく、分析に活用することで組織・社員間のコミュニケーションを可視化することができます。また、ポイント上位獲得者をランキング形式で表示し、社員のモチベーション向上に活用することが可能です。
サポートデスクの担当の方からいろいろとお話を聞いていて、単に感謝の気持ちを伝えるだけでなく、誰かをフォローするなど思いやりのある行動を見かけたときにポイントを送ったり、チャレンジ精神を応援するためにポイントを送るなどといった使い方もあるんだなと興味が高まりました。それに、ポイント付与時のコメント文も分析できるので、そうした点からも社員のモチベーションアップやエンゲージメントにもつなげていけたら良いですよね。
既に根づいている当社の社員コミュニティを、より目に見える形で運用していけたらいいなと思います。
引用元: タレントパレット「採用管理から入社後の情報共有・エンゲージメント把握まで ワンプラットフォームで実現」
