採用代行(RPO)専門の独立系アールナイン 候補者に選ばれる体験設計までサポート

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AIにより採用業務が効率化される一方、企業には候補者に選ばれるための「採用CX」の観点が求められています。1,500名の人事プロを抱え、戦略から実務まで一気通貫で採用支援する株式会社アールナイン。長年、採用代行を専門とする同社ならではの強みや支援体制、採用CXの重要性について、長井氏と柳田氏にお話をうかがいました。

アールナインとは
株式会社アールナインは、採用・育成・定着といった”人”に関する課題解決をトータルで支援する企業です。約1,500名の採用・人事のプロフェッショナルとともに新卒・中途問わず採用実務に携わり、大手企業・中小企業など800社を超える企業の支援実績を誇ります。伴走型のカスタマイズ支援が強みで、採用計画から内定者フォローまでの仕組み化もサポート。
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出典:「アールナイン公式サイト」(2026年2月24日閲覧)

写真右:長井 亮 氏
株式会社アールナイン  代表取締役

写真左:柳田 実花 氏
株式会社アールナイン  RPO部 マネージャー

AI時代の採用活動は高度化・複雑化し、やるべき業務はさらに増える

ーーー御社は2009年から採用代行(RPO)事業を展開されていますが、その当時の採用市場はどのようなものでしたか。

長井:当時は、リーマンショックの影響が色濃く残っており、多くの企業様で人事部門がコストと見なされ、人事担当者が営業部門などへ異動させられていました。その後、景気が底を打ち「さあ、これから人を採用しよう」となった際、社内に採用を回せる人事担当者がいないという現象が起きました。

だからといって、すぐに専任の人事を新たに採用するのは難しく、他部署から呼び戻すのも容易ではありません。そこで、我々のような採用代行サービスが即戦力のパートナーとして非常に重宝され始めたのです。

このあたりから採用代行サービスを活用して、採用繁閑期のコストを変動費に変え、うまく分散させるという考え方が企業側に定着していきました。

ーーー採用代行が広がるきっかけは、リーマンショックだったんですね。近年は、AIの進化が採用市場に影響を与えていると思いますが、その点について実感はいかがですか。

長井:変化は確実に起きていますね。たとえば、生成AIによるスカウト文面の作成です。これまで人の手で書いていた文章が、生成AIを使えば一瞬で作成できるようになりました。極端な話、外部のプロに任せなくても、安価なAIツールを使えば自社内でそれなりのクオリティのものが作れてしまいます。

ほかには、AI面接の普及です。たとえば、アルバイト採用などでは人間が一人ひとり対応するよりも、AIによるスクリーニングを行ったほうが効率的です。

こうした領域では、AIへの置き換えが急速に進んでいます。

ーーーAIによって人の作業が効率化されると、代行の需要も減少するのではないかと思ったのですが、矢野経済研究所のデータによると、人事領域のアウトソーシング市場は2024年度(予測)までむしろ伸びています。採用代行市場に絞って考えると、この要因は何だと思いますか。

長井:要因のひとつとしては、AIで効率化できた業務がある一方で、やるべき業務も増えたことが挙げられます。

たとえば、候補者へのフォローの仕方も年々高度化・複雑化しています。以前であれば、ベテランの名物人事のような方が、職人芸的な感覚で学生や求職者の意欲を上げ下げして口説いていました。しかし今は、AIやデータを活用することで「なぜその人がその行動をとったのか」「どのタイミングでどうアプローチすべきか」が科学的に分析できるようになり、その後の対応の選択肢が増えています。

他社もそうしたデータを活用して優秀な人材の確保に力を入れているため、他社に採用で負けないためにはさらに細やかな対応が必要になります。結果として、採用業務の総量は減るどころか増えているのだと思います。

※出典:矢野経済研究所「人事・総務関連業務アウトソーシング市場に関する調査を実施(2025年)」(2026年2月24日閲覧)

対応不可は最終ジャッジと法的手続きだけ。採用代行に特化したプロ集団

ーーー採用代行業界についてお聞かせください。採用代行のプレイヤーにはどのような企業がいますか。

長井:大きく4つのタイプに分けられると思います。まずは、知名度もある大手の総合人材会社です。採用代行事業の歴史も古く、主に中途採用の領域で強みを持っています。

2つ目は、事務代行やコールセンター代行などを得意とするBPO会社です。そのノウハウを活かして採用代行を行っています。最近ではAIベンダーや、SNS運用代行会社も参入してプレイヤーが急増していますね。

もう一つ増えているのが、採用代行/コンサル専門の事業者です。採用代行はPC一台あれば一人でも始められるため、総合人材会社出身者などが独立して請け負うケースも多いですね。ピーク時は、半年で200社ほど増えたという話も聞くほどです。

最後は、採用管理システムやダイレクトリクルーティングツールを開発する採用システムのベンダーが、採用ツールの提供だけでなく、運用代行まで手がけているケースです。

ーーーその中で御社はどの立ち位置でしょうか。

長井:我々は「採用代行/コンサル専門の事業者」に近い立ち位置ですが、それを個人ではなく組織として提供している点が特徴です。実務も回せますし、戦略立案もできます。個人のコンサルタントができる柔軟さと、組織としての安定供給力を兼ね備えているのが弊社の強みですね。

ーーー採用代行のプロフェッショナルという印象を受けました。御社の採用代行サービスでは、どの範囲まで採用業務をお任せできるのでしょうか。

柳田:「最終面接での合否判断」と「雇用契約に関する法的な手続き」以外は、基本的にすべて代行可能です。本当に自社に必要な人材かどうかの最終ジャッジや、契約締結は企業様ご自身で行っていただく必要がありますが、それ以外の採用戦略の立案や母集団形成、説明会、面接・面談の実務、日程調整、そして内定者フォローまで一気通貫で対応いたします。

「1か月解約OK」から垣間見える、価値提供への覚悟

ーーーたとえば、総合人材会社の採用代行と御社を比較した場合はどのような違いがありますか?

長井:総合人材会社に依頼する場合、その会社の媒体やサービスのみを使うことが前提になりがちです。対して、我々は独立系ですので、特定の媒体や手法に縛られず、ユーザーにとって最適な手段をフラットに選べる顧客志向の提案ができます

ーーーそうした違いがあるんですね。他社からの乗り換えやコンペなどで御社が選ばれた際の決め手は、どの点だと聞いていますか。

長井:まずは、小回りが利くスピード感がありますね。大手だと社内規定や制約が多く、動き出しまでに時間がかかることがありますが、我々は中小企業ならではのフットワークで、最短2週間で稼働を開始できます。そうしたスピード感や柔軟性に魅力を感じて選んでいただけることが多いです。

柳田:加えて、大手企業様への支援実績も評価いただいています。弊社のホームページにはこれまでの支援先の企業様を掲載していますが、その実績を見て安心感を覚えてご連絡いただいたというケースも多いです。

また、弊社の月額制採用代行サービス「人事ライト」では、1か月単位での契約・解約が可能で、導入ハードルの低さも好評ですね。

ーーー採用代行では、数か月や年間など契約期間が設けられていることが一般的だと思います。1か月単位で解約可能というのは御社もリスクがありそうですね。

長井:はい。本来、採用代行会社としては初期の立ち上げに工数がかかるので、長く契約していただかないと事業的に厳しいです。しかし、今の時代、特に中小企業様は「まずはお試しでやってみたい」というニーズが強くあります。そこでお客様の心理を優先し、リスクを承知で「気に入らなければ翌月解約OK」という形に踏み切ったのが「人事ライト」です。

柳田:長期契約の月額制だと「契約期間中はダラダラされるのではないか」と不安に思われることもあると思いますが、我々は「ダメなら変えていただいて構いません」という覚悟を見せることで、毎月しっかりと価値を提供しなければならないという緊張感を持ち続けています。逆に言えば、そこで成果をしっかり出せれば長く続けていただけると考えています。

また、中小企業様の場合、採用人数が1〜2名で「3か月で採用したい」という短期間のニーズも多いので、そういった場合にも無駄なく活用いただける設計にしています。

人事・採用のプロ1,500人を適材適所でアサインできる審査・管理体制

ーーー御社の支援体制についても教えてください。

柳田:基本的には、弊社の社員であるプロジェクトマネージャーが1〜2名つき、窓口として戦略設計や進捗管理を行います。そこに、業務委託契約を結んでいるパートナーが実務担当としてチームに入る体制です。

弊社には約1,500名のパートナーが登録しており、その中からプロジェクトの内容や企業様のカルチャーにあわせて最適なパートナーをアサインしています。

ーーー1,500名のパートナーというのは、どのような方々ですか?

柳田:全員が人事や採用のプロフェッショナルです。一般企業の元人事部長や採用担当者、人材会社のキャリアアドバイザー経験者など、採用の実務経験が豊富な方のみと契約を結んでいます。

登録時には書類選考に加えて面談を行い、スキルや人柄をチェックしています。

ーーーパートナーは入念にチェックされているんですね。

柳田:はい。企業様のオーダーにもよりますが、たとえば、新卒採用の面接代行であれば、威圧感を与えず話しやすく柔らかい雰囲気のパートナーを。エグゼクティブ人材の面接であれば、重厚感やビジネス視点に強いパートナーを選定しています。

審査したスキルや人柄をもとに「この方は新卒向き。この方はエグゼクティブ向き」といったように、パートナーの特徴や強みをデータベース化しています。だからこそ、弊社では企業様の要望にあわせて「今回は新卒なので親しみやすい若手女性を」「今回は部長採用なので業界知見のあるベテランを」といった細やかな人選が可能になっています。

内定辞退や入社後のミスマッチを防ぐ「第三者リクルーター面談」

ーーーこれまでどういった企業に対して、どのような支援をすることが多かったですか。

柳田:弊社の歴史的に見ると、大手企業様の大量採用プロジェクトの代行実績が豊富です。大手企業様では業務が分業化されているため、「スカウト送信だけ」「面接代行だけ」といったスポットでのご依頼や、特定の一部門の採用を丸ごと巻き取る形が多かったです。

個人コンサルでは対応しきれない規模の面接数でも、我々は1,500人以上のパートナーとのチーム体制で対応できるため、数百人規模の採用でも安定して対応できることも強みです。

一方で、最近は中小企業様向けの支援にも注力しています。こちらは専任の人事がおらず、経営者や総務の方が兼務されているケースが多いため、我々が人事部そのものとして入り、戦略から実務まで包括的に支援しています。

「人事ライト」では、大手で培ったノウハウを活かしつつ、中小企業様が導入しやすい月額制パッケージで伴走支援を行っており、この領域の支援実績も急速に伸びています。

ーーーそれぞれに適した形態で支援を行っているんですね。

長井:他にも特徴的な支援に、新卒採用向けの第三者リクルーター面談があります。企業様の採用選考の中で、あえて我々のような外部のキャリアコンサルタントが登場し、学生と面談を行うんです。

ここでは学生の合否を判断するのではなく、「客観的に見て、この会社があなたに合っているか」を一緒に考える壁打ち相手になります。学生からすると、応募先の人事には言えない本音も、第三者になら話しやすくなるんですね。

また、企業側がわざわざお金を払って外部のプロを用意したことに対し、学生は「自分のキャリアを真剣に考えてくれている」と感動しますし、我々が客観的な視点でアドバイスをすることで学生自身の納得感も深まります。

ーーー選考中に学生のキャリアカウンセリングを行うんですね。それは御社からの提案だったのですか。

長井:はい。内定辞退が多い課題をもつ企業様に対して、我々から提案しました。内定辞退の原因の多くは、本当にこの会社でいいのかという不安です。これを企業様の人事で解消しようとすると、「どうせ自社のいいことしか言わないだろう」と思われてしまいます。

そこで我々のような第三者が介在し、時には「あなたは今の話を聞く限り、この会社には向いていないかもしれない」と正直にフィードバックします。

そうすることで、合わない人は早期に辞退し、逆に合う人は強烈な納得感をもって選考に進んでくれます。結果として、選考通過者の質が上がり、内定辞退や入社後のミスマッチも防げるようになりました。

企業が「選ばれる」時代で、採用を成功させるための採用CXとは

ーーー採用市場で注目しているトピックはありますか。

長井:最近、私が『採用CX 「選ぶ」から「選ばれる」へ。活躍する人材を逃さない採用思考』という書籍を出版したのと関連しますが、今後は特に採用CX(候補者体験)の設計が重要です。

ビジネスではカスタマージャーニー(顧客が認知から購入に至るまでの体験設計)の概念が当たり前にあるのに、採用においてはその考え方が抜け落ちていることが多いです。

学生や求職者が会社を認知・応募し、面接を受け、入社あるいは辞退するまでの全てのプロセスにおいて、どのような体験を提供できるか。会社が選ぶのではなく、候補者に選ばれる時代だからこそ、この体験設計を戦略的に作り込む必要があると考えています。

ーーー先ほどの「第三者リクルーター面談」の事例にも通じていますね。採用CXを高めるための方法はありますか。

長井:わかりやすい例で言えば不採用者への対応です。不採用と判断した瞬間にその人を「もう関係ない人」として扱ってしまう会社も少なくありません。

しかし、不採用にした彼らは将来の顧客かもしれないし、SNSで評判を広めるインフルエンサーになるかもしれません。合否に関わらず、丁寧なフィードバックを返したり、「今回はご縁がなかったけれど、あなたのここが素晴らしかった」と伝えたりするだけで、その人は「自分のために時間を割いてくれたいい会社だ」と感じてくれるはずです。

そうした積み重ねが会社のブランドを作り、巡り巡って優秀な人材を引き寄せることにつながります。

ーーーご著書は特にどのような方に読んでいただきたいですか。

長井:ぜひ、経営者の方に読んでいただきたいですね。採用CXを良くすることは、結果として既存社員のエンゲージメント向上や定着率改善にもつながります。

採用CXは人事だけの問題ではなく、会社全体のブランドと未来を作る活動ですので、経営視点でこの概念を取り入れてほしいと願っています。

長井氏著書『採用CX 「選ぶ」から「選ばれる」へ。活躍する人材を逃さない採用思考』をAmazonで見る

ーーー最後に、採用にお困りの企業や採用代行の導入を検討されている企業に向けてメッセージをお願いします。

長井:世の中ではどうしても「どのツールを使うか」や「どうやって母集団を集めるか」という話にフォーカスしがちです。しかし、それは本質ではありません。「とにかく応募者を集めよう」ではなく、応募者を集めてどのように採用成功につなげるかを設計することが重要です。私たちは単なる実務代行ではなく、企業様の採用を成功させるための戦略的な支援をしたいと強く思っています。

そして、採用活動を通して、候補者にとって良い体験をどう作っていくかも大切です。その仕組みづくりを、ぜひ私たちと一緒に構築していきましょう。

人事ライト

採用代行・採用アウトソーシング(RPO)選び方ガイド

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