【30秒でわかるこの記事のポイント】
・自社の業務に特化したAIシステムを構築し、スピーディーな実装とコア業務への集中を実現したい企業にはLLM受託開発会社の利用がおすすめ
・比較の際は開発したいシステムの実績やLLM周辺技術への理解度、開発後のサポート体制・セキュリティ対策を要チェック
・LLM受託開発会社には、たとえば「株式会社ELYZA」「株式会社ABEJA」「キャンバスエッジ株式会社」などがある
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LLM受託開発会社とは?
LLM(大規模言語モデル)とは、膨大な量のテキストデータを学習させた精度の高い自然言語処理技術です。業務に導入することで大幅な効率化はもちろん、業務プロセス自体の革新も期待できます。
しかしLLMを導入し、実際に業務で精度の高い回答や情報検索を可能にするには、ファインチューニングやRAGの構築などが必要になります。
ファインチューニングとは、学習済みのモデルに再トレーニングを行い、パラメーターを微調整することであり、モデルを最適化できます。RAG(検索拡張生成)は、LLMと外部データを連携させることで、検索精度を高める手法です。
このようにLLMをカスタマイズし、企業に合わせた独自モデルの構築を請け負うのがLLM受託開発会社です。
LLM受託開発会社のサービス内容
LLM開発企業では、主に次のようなサービスを提供しています。ただし、企業によって提供しているサービスの範囲は異なります。
| 主要なサービス内容 | 概要 |
|---|---|
| 要件定義 | ヒアリングした内容をもとに、どういったLLMを構築するか、何の技術を使うか、AIモデルの選定など開発の方向性について決定します。 |
| PoC(技術検証)・プロトタイプ開発 | 小規模で技術検証や試作(プロトタイプ)を行い、実際に導入した場合の効果を確認します。 |
| 学習データの作成 | LLMが学習するためのデータや連携するためのデータを作成します。必要なデータを収集し、適切な形に処理します。 |
| RAG構築 | LLMと外部のデータベース(社内ファイルなど)を連携させ、検索した結果をもとにLLMが回答を生成するシステム(RAG)を構築します。 |
| ファインチューニング | 汎用モデルに、自社独自のデータを追加学習させることで、自社独自のLLMモデルを構築します。 |
| AIシステムの設計・構築 | 開発したLLMを実際に業務で使えるようにするため、システムの設計と構築を行います。 |
| 導入支援 | 構築したシステムが現場に定着できるよう、操作方法のレクチャーといったサポートを行います。人材教育や内製化支援に対応しているケースもあります。 |
| 運用改善 | 導入後もLLMの精度を高めたり、データの更新を行ったりと、よりよい形で使えるよう継続的にサポートします。 |
LLM受託開発会社の費用相場
LLM開発にかかる費用は、開発の規模などによって異なります。PoC(技術検証)やプロトタイプ開発であれば、数十万円から対応していることもあります。RAG構築やファインチューニングを行う場合、数百万円以上かかることが一般的です。
独自のLLMモデルを構築する場合や、外部に一般公開をする規模のLLMを構築する場合は数千万円以上かかることも考えられます。
そのほか、インフラの構築や維持、汎用モデルの利用にかかる費用、導入後の運用改善にかかる費用なども必要です。
LLM受託開発会社の選び方・比較ポイント
LLM受託開発会社にもさまざまな企業が存在するため、依頼先を選定する際は、次のようなポイントをチェックしましょう。
- 開発したいシステムの実績がある
- LLMの周辺技術も理解している
- 開発後のサポート体制が整っている
- セキュリティとプライバシー対応が充実している
開発したいシステムの実績がある
LLM開発を依頼する企業は、開発したLLMをもとに業務を自動化・効率化するためのシステムの開発を目的としていることが多いです。そのため、最終的にどういったツールやシステムを開発したいのかを明確にし、同様の導入事例がある開発会社を探すことがおすすめです。
LLMを活用したシステムとしては次のようなものが挙げられます。
- AIチャットボット
- 資料や提案書といった書類の自動生成システム
- ナレッジやファイルの検索システム
- 長文資料の要約ツール
たとえば株式会社QubeBaseは既存の帳票フォーマットを踏襲した業務適合型のシステム開発を得意としており、株式会社ELYZAはWebメディアで記事の要約機能の開発実績があります。
実績を確認することで各企業の得意としている業界や分野なども把握しやすくなるため、事前にしっかりチェックしましょう。
LLMの周辺技術も理解している
LLMの開発を行う場合、LLM自体のチューニング以外にもRAGやAPI連携、クラウド基盤、実際に利用するWebアプリの技術など総合的な知識や技術が必要です。
そのため、こういった関連する技術に対してどの程度理解しているかをチェックしておきましょう。
たとえばキャンバスエッジ株式会社は、RAGやMLOpsをはじめとするAI技術の専門チームを備え、適切な技術選定と実装ロードマップの設計から支援しています。
開発後のサポート体制が整っている
LLM導入後のサポートが充実しているかも確認しましょう。LLMに限らず、AIは開発・導入した直後から高い精度で回答できるケースは少なく、利用情報の分析や追加学習、データの更新などを継続的に行うことで精度を高めていくのが一般的です。
そのため、導入後の精度評価やチューニング、不具合の修正などにどの程度対応してもらえるかをチェックします。
たとえば株式会社VISKでは、運用ルールや現場の変化に合わせてシステムを段階的に育てる伴走型の支援を行っています。
セキュリティとプライバシー対応が充実している
LLMを開発するうえで、セキュリティやプライバシーに対する対策がどの程度行われているかチェックしましょう。LLM開発やAI開発では社内の機密情報や顧客データなどを多く提供するため、情報漏えいなどを起こさないために厳重なセキュリティ体制が必要です。
アクセス制御やログ管理、データの匿名化といった対策がとられているか確認しましょう。
たとえば、株式会社ABEJAでは機密情報・個人情報の流出対策として独自開発のフィルタリング機能を提供しています。
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LLM受託開発会社の比較表
| 会社名 | 特徴・強み | 料金 |
|---|---|---|
| キャンバスエッジのAIソリューション | 企業データをもとにした独自モデル構築やプロンプト最適化など高精度なAI開発と運用に強み | 要問い合わせ |
| VISKの月額制システム開発 | 期間も料金も必要な分だけの月額定額制が強み | 要問い合わせ |
| QubeBaseのオーダーメイドBPO | ベテランの判断基準をAIに継承するフルカスタム開発が強み | 要問い合わせ |
| 株式会社ELYZA | 企業・業界に特化したLLMのモデルそのものの開発にも対応できる | 要問い合わせ |
| 株式会社ABEJA | GPTモデルに強く、独自のフィルタリング機能でセキュリティの強化ができる | 要問い合わせ |
| 株式会社ARAYA | 発注前の提案段階からAIエンジニアが参加し、開発や検証にかかる時間を短縮 | 要問い合わせ |
LLM受託開発会社のおすすめ比較6選
LLMの受託開発におすすめの企業を紹介します。各企業の強みや料金などについて紹介しているため、選定の参考にしましょう。
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キャンバスエッジのAIソリューション
- AI開発から運用・改善まで一気通貫で提供できる専門チーム
- 企業データをもとにした独自AIモデルの構築やプロンプト最適化を支援
- 自社開発の知見を生かしたAI実装
キャンバスエッジ株式会社のAIソリューションは、AIシステムの開発から独自モデルの構築、導入コンサルティングまでを包括的に支援するサービスです。自社SaaSの開発で培ったナレッジを、顧客提供の基盤としています。
企業データをもとにした独自AIモデルの構築やファインチューニング、LLMを応用した高精度なシステム開発にも対応可能です。RAGやMLOpsをはじめとするAI技術の専門チームを備え、最適な技術選定と実装ロードマップの設計を行います。
キャンバスエッジ株式会社の価格・料金プラン
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VISKの月額制システム開発
- 「月額定額制」の開発スタイル
- 業務アプリ・AI活用・ハードウェアまでを一括提案
- システムを段階的に育てる伴走型の継続的支援
株式会社VISKが提供する「月額制システム開発」は、目標地点までを小刻みなスケジュールで進める柔軟な開発サービスです。開発途中の仕様変更にも適正価格で素早く対応でき、必要な期間だけサービスを利用できます。
システム開発だけでなく、業務アプリの構築やAI活用、現場で使う専用端末の選定・導入までをワンストップで提案します。運用ルールや現場の変化に合わせてシステムを段階的に育てていく伴走型の支援により、顧客の現場ニーズに特化した継続的な業務改善をサポートします。
株式会社VISKの価格・料金プラン
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QubeBaseのオーダーメイドBPO
- ベテランの判断基準をAIに継承するフルカスタムのシステム開発
- 既存帳票をそのまま踏襲する業務適合型のUI設計
- 独自AIシステムと専門家監修の組み合わせ
株式会社QubeBaseが提供する「オーダーメイドBPO」は、企業向けの生成AI活用支援とBPOを組み合わせたサービスです。AIエージェントの企画・設計・開発から導入後の運用改善までを一貫して担い、社内のベテラン社員が持つ判断基準をAIに継承させるフルカスタム開発を得意としています。
既存の帳票フォーマットをそのまま踏襲する業務適合型のUI設計を行うため、現場の学習コストを抑えながらスムーズな業務移行が可能です。独自AIシステムによるシンプルな運用フローと、公認会計士をはじめとする専門家監修による品質管理を掛け合わせることで、低価格かつ高品質な次世代の業務代行を実現します。
株式会社QubeBaseの価格・料金プラン
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株式会社ELYZA
- 2020年独自のLLMの開発に成功
- 大手企業向けにLLMを開発・活用支援
- 企業・業界特化のオリジナルモデル開発が可能
株式会社ELYZAは、ディープラーニングを軸としたAI事業を展開しており、2020年に独自のLLM開発に成功した実績をもつ会社です。大手企業を中心に、LLMをベースとした生成AIの活用推進やファインチューニングを行っています。
また、自社の技術を生かして企業・業界に特化したLLMのモデルそのものの開発もできるため、長期的な競争力の獲得に期待できます。
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株式会社ABEJA
- 充実したアフターフォローでシステム定着やDX推進を支援
- 豊富な実績をもとにしたビジネス企画力・実装能力
- 独自開発したフィルタリング機能によるセキュリティ対策
株式会社ABEJAは、豊富なナレッジ(知識共有)とAI活用によるDX支援実績により、LLMのビジネス実装を一気通貫で支援している企業です。長年の研究開発から得たノウハウを生かしたLLM開発が期待できます。
また、機密情報・個人情報の流出対策として、独自に開発したフィルタリング機能を提供しているため、情報漏えいのリスクを軽減しつつLLMを業務に活用可能です。
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株式会社Laboro.AI
- ソリューションデザインが課題解決の最適解へ導く
- カスタムLLMの構築に特化したスペシャリストが在籍
- システムエンジニアがAI技術を使いやすいプロダクトへ昇華
株式会社Laboro.AIは、独自のメソッドである「ソリューションデザイン」により、ビジネスにジャストフィットしたLLMが提供できます。Laboro.AIにはソリューションデザイナーが存在しており、複雑なビジネス課題をAIで解決可能な問いへと翻訳します。
また、LLMに特化したエンジニアが在籍しているのも特徴です。汎用モデルでは対応できない企業独自のカスタムLLM構築に特化しており、RAGやデータ構造の最適化で複雑な業務要件にも対応できます。
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LLM受託開発会社を利用するメリット
LLM受託開発会社を利用するメリットとしては、次のものが挙げられます。
- コア業務に集中しやすくなる
- スピーディーにLLMが実装できる
- 客観的な視点からの提案が受けられる
コア業務に集中しやすくなる
LLM開発を外部の企業に委託することで、自社の従業員が注力すべき業務へ集中しやすくなります。
LLM開発は一般的に大規模なプロジェクトであり、LLMに学習・連携させるデータの作成やPoC、システム設計など工程も非常に多くあります。
しかし、これらを外部に任せることで、自社の従業員は課題抽出や要件定義といった重要な部分に注力できるようになります。
スピーディーにLLMが実装できる
LLM受託開発会社に依頼することで、スピーディーな実装を実現できます。知識や経験があまりない状態から自社で内製する場合、LLM構築の学習から始める必要があり、時間がかかりやすくなります。
しかしLLM受託開発会社は、これまで積み重ねてきた研究成果や導入実績を通じて得たノウハウ、フォーマットなどが豊富であり、これらを生かして短期間でもクオリティの高いLLMの開発が可能です。
開発にかかる時間を短縮できれば、業務効率の向上といった本来の課題へもスピーディーに取りかかれる可能性があります。
客観的な視点からの提案が受けられる
LLM受託開発会社が参画することで、客観的な視点が得られることもメリットです。社内メンバーのみの場合は社内の事情や業界の風習、しがらみなどにとらわれて、抜本的な問題や改善案に気づきにくいケースもあります。
しかし、合理的なLLM受託開発会社の目線から業務を見てもらうことで、自社では気づかない課題やLLMのアイディアなどを提案してもらえる可能性があります。
こういった外部の気づきを取り入れることで、より大幅な業務改善や業務効率化なども期待できます。
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LLM受託開発会社を利用するデメリットや注意点
LLM受託開発会社を利用するデメリットや注意点としては、次のことが挙げられます。
- 受託不要なケースもある
- コストが高額になりやすい
受託不要なケースもある
企業の状況によっては、そもそもLLMの受託開発が不要なケースもあります。たとえば生成AIの回答精度が悪いという課題の場合、LLMのプロンプト設計を調整するだけで精度が改善する可能性もあります。
また、汎用モデルと既存システムの連携だけで企業のニーズに対応できるケースも考えられます。
LLMの導入・活用にもさまざまな方法があるため、受託開発一択で考えるのではなく、依頼先の企業とともに最適な方法を検討しましょう。
コストが高額になりやすい
コストが高額になりやすいことはLLM開発の注意点の1つです。開発の規模にもよりますが、初期費用だけでも数百万円程度は必要であり、大規模な開発では数千万円以上が必要になる可能性もあります。
また、開発後もモデルの利用料金や、インフラの維持費用などは継続的にかかります。モデルの精度を高めるには継続的なチューニングや追加学習、利用状況の分析なども必要です。
そのため、初期費用と運用コストはセットで設計し、予算と照らし合わせて慎重に開発の方向性や規模を検討しましょう。
LLM受託開発会社に関するよくある質問(FAQ)
LLM受託開発会社に関するよくある質問を取り上げます。
LLM受託開発会社はどのように絞り込むべきでしょうか?
自社の課題や目的を明確化し、該当する分野に強い会社を選ぶのが重要です。受託開発会社には、LLMの研究開発に強い企業やオンプレミス環境に対応している企業、日本語処理技術が得意な企業など、それぞれ特色があります。
公式サイトや一括資料請求を活用してデータ収集を行い、自社の課題を解決できる技術や実績があるか確認しましょう。
LLM開発に失敗しないためのポイントはありますか?
先にPoC(技術検証)やプロトタイプ開発といった、小規模なテストから始めるのがおすすめです。これにより、本格的な投資をする前に「本当に使えるかどうか」を判断できます。
ファインチューニングとRAGはどちらを選ぶべきですか?
ファインチューニングとRAGは得意とするケースが大きく異なるため、自社のニーズに合わせて選択したり、使い分けたりするのがおすすめです。
たとえば、RAGは法改正のような情報の新しさが重視されるケースや、大量の資料からデータを参照するカスタマーサポートなどに向いています。ファインチューニングは、自社特有の専門用語やルールが多い場合などに向いています。
LLM受託開発会社の導入を検討しよう
LLMは独自のモデルを構築することで、自社の業務に特化したシステムを構築できます。外部に開発を委託することで、従業員の負担を減らしつつスピーディーな実装が期待できます。
開発会社を選ぶ際には、次のポイントを意識することが大切です。
- 開発したいツール・システムの実績がある
- LLMの周辺技術も理解している
- 開発後のサポート体制が整っている
- セキュリティとプライバシー対応が充実している
LLM受託開発会社をより深く検討したい場合は、各会社に見積もりを依頼し、打ち合わせを重ねたうえで比較検討するとよいでしょう。
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