データベースとは - 例やメリット | ExcelやAccessでできること
データベースとは何か、どのように利用すればよいか疑問に思っていませんか。本記事では、データベースの概要や具体例、メリット、さらにExcelやAccessでできることについて解説します。データベースのソフトについて知りたい方は次の記事をチェックしてください。
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データベースとは
データベース(DB)とは、データを検索したり蓄積したりしやすく整理された情報の集まりを指します。
データベースは、広義には特定の条件にそって整理された情報の集まりを意味します。そのため、紙の電話帳もデータベースの一種です。データベースは、通常はコンピュータにデジタルデータとして保存されており、データベース管理システム(DBMS)で制御されます。
データベース管理システムとは
データベース管理システムは、データベースに格納されたデータを管理し用途に応じて検索したり加工したりできるソフトウェアです。データベースシステム、または単にデータベースとも呼ばれます。いずれにしても、データベースとはただ単にデータを蓄積したものではなく、系統立てて整理されたデータの集合を意味します。
データベースのメリット
- 多くのデータをまとめて管理できる
- 目的のデータを簡単に探せる
- 業務を自動化できる
- 分析して活用できる
データベースでは、多くのデータをまとめて管理でき、目的のデータを簡単に探せるメリットがあります。データベースは複数人でアクセスできるため、業務ソフトウェアによる自動化にも役立ちます。顧客データや販売データといった膨大なデータを分析することで、マーケティングや商品開発、ビジネスの意思決定に活用できます。
データベースの身近な例
データベースは、蓄積したデータを検索して活用することが一般的な使い方です。具体的なデータベースの身近な例を見てみましょう。
電子カルテ
電子カルテは、従来医師が紙に手書きしていた診療記録を電子化し、検索や管理をしやすくしたものです。
検索エンジン
GoogleやYahoo!の検索エンジンは、インターネット上に蓄積されている膨大な情報をデータベース化し、特定の条件に合致したデータを表示するシステムです。
OPAC
OPACとは、図書館で利用されるオンライン蔵書目録のことです。本のタイトルや著者名、出版社などの情報がデータベース化され、コンピュータに蓄積されているため、検索が可能になります。
住所録
顧客の住所や電話番号などの情報を一元管理するために、データベース化したものです。
ECサイト
ECサイトでは、顧客情報や商品情報をデータベースに登録し、購入時にそれらを適切に抽出して決済・配送処理を行います。
WordPressをはじめとしたCMS
WordPressのようなCMSでも、テキストや写真、動画、タグなどの情報をデータベースに保存し、そこから動的にHTMLを生成しています。
データベース関連用語
インターネットでよく見かけるデータベース関連用語について、いくつか取り上げて解説します。
リレーショナルデータベースとは
リレーショナルデータベース(RDB)は、現在主流のデータベースモデルで、Excelのような列と行を持つテーブル(表)の集合として構成されています。テーブルのフィールド(列)には項目が入り、レコード(行)には該当するデータが入ります。
表形式であるため、リレーショナルデータベースは人が見ても関係性がわかりやすい点が特徴です。複数のテーブルを結合することによって、複雑に関連している情報でも柔軟な処理が実現できます。
リレーショナルデータベースには、データの重複を避けられるため検索機能が優れているというメリットがあります。一方で、管理するプログラムが複雑になるというデメリットもあります。
リレーショナルデータベースを管理するデータベース管理システム(DBMS)は、RDBMSと呼ばれ、Oracle Database、Microsoft SQL Server、MySQL、PostgreSQLなどがあります。
SQLとは
SQLとは、構造化クエリ言語(Structured Query Language)の略で、データベースを操作するための標準的な言語です。
クエリとは、ソフトウェアに対するデータの問い合わせのことで、データの検索や更新、削除、抽出などの要求をデータベース管理システム(DBMS)に送信します。SQLクエリとは、SQLで記述された命令文のことです。
NoSQLデータベースとは
NoSQLデータベースとは、非リレーショナルデータベースのことで、テーブル構造以外のさまざまな形式のデータをそのまま格納できます。Webアプリケーションが複雑化し、ビッグデータを扱う機会が増えたことから、NoSQLデータベースも普及しました。
NoSQLではシンプルなデータベースの作りにすることで、リレーショナルデータベースよりも高速な処理を実現しています。NoSQLはシステムの拡張・分散性が高く、容易にスケールできることもメリットです。
DWH(データウェアハウス)とは
データベースと似ている意味の用語に、DWH(データウェアハウス)があります。DWHとは、企業におけるさまざまなシステムから必要なデータを収集し、時系列ごとに保管したデータベースのことです。
DWHは、データ分析を目的としたデータベースであり、BIツールで分析しやすいようにデータを整理・変換して蓄積しています。
ExcelやAccessでできること
代表的なデータベース作成ソフトとして、Excel(エクセル)とAccess(アクセス)があります。これらのソフトで何ができるか、その違いについて説明します。
Excel(エクセル)の機能
表計算ソフトであるExcelは、Wordと並ぶマイクロソフトの代表的なアプリケーションであり、特にビジネスシーンで欠かせないツールです。主に次の機能があります。
データベース作成
一連のデータをExcelに系統立てて入力することで、住所録のようなデータベースを作成できます。また、それらのデータをフィルタリングしたり、検索・並べ替えしたりも可能です。
表作成
画面自体が表形式であるため、縦の列と横の行を利用して罫線の入った表を作成可能です。また表の色分けをはじめとしたデザイン機能もそろっています。
グラフ作成
入力された表やデータから自動的に棒グラフや円グラフなどを作成できます。
表計算
作成した表のデータに対して、単純な四則演算だけでなく、複雑な関数を使った計算も一度に大量に実行できる機能があります。
Access(アクセス)
Accessは、マイクロソフトのデータベース管理ソフトです。Excelとの違いについては後述しますが、主な機能としては次のようなものがあります。
データベースの作成
Excelと同じように一定の形式による情報を入力してデータベース化し、保存できます。
データの加工と分析
保存されたデータを抽出したり、集計・並べ替えを行ったりでき、また、別々のデータベースを1つに結合もできます。
データベースアプリの作成
Accessを使って簡単な業務アプリを作成できます。たとえば、顧客管理システム、販売・仕入れ管理システム、在庫管理システムなどがあります。
レポート機能
抽出したデータで、見積書や納品書、伝票などの帳票を作成してプリントできます。
ExcelとAccessの違い
ExcelとAccessは似た機能を持っているため、違いがよくわからないという方も多いでしょう。しかし、Excelはデータベース管理機能も備えた表計算ソフトであり、Accessはデータベース管理専用のソフトです。そのため、もともとソフトウェアとしての役割が異なります。
簡単にいえば、Excelは表計算に特化したソフトウェアであり、Accessはデータを保管・管理し、必要に応じて都度取り出して利用するためのソフトウェアです。具体的な違いをもう少し詳しく紹介します。
- Excelではデータをセルに直接入力しますが、Accessではデータ入力専用の画面でフォームを通してデータが格納されます。
- Excelではデータを入力したのと同じシート上でデータの加工や計算ができますが、Accessは格納されているデータを加工用に別途取り出したうえで作業します。したがって、Accessでは作業によって元データが変更されてしまうことはありません。
- Excelでは入力画面上でデータを加工したりWordのようにグラフや画像などが挿入したりでき、画面に表示されるレイアウトのままで印刷できますが、Accessはデータ部分と表示部分がわかれており画面上の表示をそのまま印刷できません。
- Excelは保存できるデータがひとつのシートで行数(件数)が決まっていますが、Accessは最大2GBまでとExcelよりも大量のデータを保存できます。
- Excelでは数字や文字列が自由に入力できますが、Accessでは列により入力できる情報をあらかじめ決める必要があり、同じ種類の情報しか入力できません。
データベースで情報を整理して有効活用しよう
データベースの基本知識についてご理解いただけましたでしょうか。業務だけでなく、個人のブログでもデータベースを活用する機会があるかもしれません。データベースは各種データをただ単に保存するだけでなく、検索したり加工したりして便利に利用するためのものです。目的に合わせて、より適したデータベース管理システムを利用していきましょう。
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