APM(アプリケーション性能管理)ツール比較7選!ニーズが高まる理由・重要性
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- APM(アプリケーション性能管理)とは
- 別名:アプリケーションパフォーマンス管理
- APMのニーズが高まっている理由
- APMの高まるニーズにある背景
- APMの重要性
- APMツール導入のメリット
- APMツールの選び方
- APMツールの導入目的を確認する
- APMツールの機能を確認する
- APMツールを導入する際の注意点を確認する
- APMツールの料金・価格相場を確認する
- APMツールおすすめ比較
- Site24x7
- Applicaitons Manager
- AppDynamics
- Dynatrace
- CA Application Performance Management
- New Relic
- JENNIFER
- APMツールの利便性を理解しよう!
- BOXILとは
本記事では後半でツール紹介を行っています。ツール紹介をさきにご覧になりたい方は下のリンクから飛べます。
APM(アプリケーション性能管理)とは
APMを導入することにより、レスポンス遅延などアプリケーションの不具合を予兆の段階で察知し、障害の発生を未然に防げます。さらに、いざ問題が発生した際、調査時間を削減するメリットが受けられます。
別名:アプリケーションパフォーマンス管理
APMは「アプリケーションパフォーマンス管理」とも呼ばれています。企業のさまざまなWebシステムのパフォーマンスの低下を検知し、原因を分析・把握することにより、現場での対処の迅速化を図ります。
これまでは各種Webシステムやネットワークを構成する個別の要素をそれぞれ別途監視する管理法が一般的でしたが、APMによって実際にシステムを使う側の視点からパフォーマンスの包括的な管理をすることで、システム運用の効率化や顧客満足度の向上を実現可能になりました。
APMのニーズが高まっている理由
それでは、APMのニーズが高まっている理由は何でしょうか?
大きな理由の一つは、さまざまな業務のオンライン化への移行により、システムのトランザクションが大幅に増加して複雑になってきたことがあります。
そして、いわゆる「クラウド化」や仮想化技術の進展により、管理側が監視すべき範囲が不透明になってしまい、要求される監視規模に管理側が対応できなくなってきたことも挙げられるでしょう。
APMの高まるニーズにある背景
IT化の進展によるシステム環境の複雑化が、多くの企業でAPMへのニーズが高まっている背景としてあります。
近年は企業を取り巻く各種Webシステムやネットワーク、あるいは顧客がこちらの提供する情報にアクセスするデバイス環境が複雑になっており、安定したレスポンスの維持が難しくなっているのが現状です。
当然、複雑化したシステムやネットワーク環境では問題が発生しやすくなり、アプリケーションのパフォーマンスを低下させる原因となります。
特にWeb上でサービスを提供している企業においては、システムのレスポンスこそが顧客満足度に直接的につながってしまうため、アプリケーションのパフォーマンス管理は非常に重要な課題となっています。
APMの重要性
このように、企業のシステム運用において、アプリケーションのパフォーマンス低下がもたらす影響はけっして小さくはありません。
上述のように、これまでの運用では各種Webシステムとネットワークが個別に管理されていることが多く、管理側から見て何の問題もないように見えても、エンドユーザー側からすれば明らかにパフォーマンスに問題が生じているケースがありました。
全体的に複雑化しているIT環境でシステムの運用をしなければならない状況だからこそ、あくまでもエンドユーザー視点でのアプリケーション性能管理が重要になってきます。APMはそういったニーズに応えるべく生み出された概念であり、システムなのです。
APMツール導入のメリット
APMは、基本的に使う側の視点からパフォーマンスの状況を監視します。そのため、システムに何らかのトラブルが生じた際に迅速に対応できることに加え、原因の分析や究明もすばやく行えます。管理者は複雑な問題を分析するプロセスを省けるため、すぐに問題の解決へと乗り出せます。
さらに顧客側のPCやモバイル端末からアプリケーションのトランザクションや性能を監視できるもの出てきており、今後ますます利便性が高く導入しやすいAPMツールが登場することが予想されます。
APMツールの選び方
APMツールを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- APMツールの導入目的を確認する
- APMツールの機能を確認する
- APMツールを導入する際の注意点を確認する
- APMツールの料金・価格相場を確認する
APMツールの導入目的を確認する
APMツールの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
パフォーマンスの改善をしたい | アプリケーションの動作やトランザクションのパフォーマンスを監視できるAPMツールがおすすめ |
ユーザーエクスペリエンスを向上したい | ユーザーのトランザクションを可視化できるAPMツールがおすすめ |
障害の早期発見と解決したい | エラーの監視とトレース機があるAPMツールがおすすめ |
APMツールの機能を確認する
APMツールでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
【基本的な機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
トランザクション監視 | アプリケーションのトランザクション(ユーザーの操作やリクエスト)の実行時間や応答時間を監視し、ボトルネックを特定する機能 |
エラー監視 | アプリケーションで発生したエラーや例外を検出し、原因特定や修正のための情報提供を行う機能 |
トレース | トランザクションのフローを追跡して、処理の途中での遅延や問題の原因を特定する機能 |
リソースモニタリング | サーバー、データベース、ネットワークなどのリソースの使用状況を監視し、パフォーマンスの問題を発見する機能 |
ログ管理 | アプリケーションのログを収集・分析し、トラブルシューティングやセキュリティ上の問題を解決する機能 |
【特定の課題・用途・業界に特化した機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
アラートと通知 | パフォーマンスの異常を検知し、事前に設定した条件に基づいて管理者にアラートや通知を送信する機能 |
トランザクションの可視化 | ユーザーのトランザクションをグラフィカルに表示し、アプリケーションの挙動やパフォーマンスを可視化する機能 |
ユーザーエクスペリエンス監視 | ユーザーの利用体験を監視し、パフォーマンスの改善に向けた指針を提供する機能 |
APMツールを導入する際の注意点を確認する
APMツールを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
データの収集とプライバシー | APMツールはアプリケーションの動作データを収集しますが、そのデータの保管や取り扱いについてセキュリティとプライバシーを考慮する必要があります。 |
導入コストとROI | APMツールの導入コストやランニングコスト、その効果を評価するためのROI(投資対効果)を検討し、導入のメリットを明確にしましょう。 |
カスタマイズと拡張性 | アプリケーションに特有の要件を満たすために、APMツールがカスタマイズ可能かどうかを確認し、将来的な拡張性も考慮しましょう。 |
サポートとメンテナンス | 提供元のサポートやメンテナンス体制について確認し、トラブル対応やアップデートのサポートが適切に行われることを確保します。 |
APMツールの料金・価格相場を確認する
APMツールの料金・価格相場は、導入するツールの機能や利用規模によって異なります。一般的に、APMツールの料金は次の要素によって影響されます。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
機能とプランの選択 | ツールの提供元によってプランや機能が異なります。基本的な機能のみを提供するプランから、高度な機能を備えたプランまでがあり、価格もそれに応じて変動します。 |
利用規模 | アプリケーションのトランザクション数やユーザー数などの利用規模によって、料金が変動することがあります。 |
ホスティングオプション | APMツールをクラウド上で利用するか、オンプレミスで導入するかによっても料金が異なります。 |
契約期間 | 契約期間の長さやプリペイドオプションなども価格に影響を与える場合があります。 |
一般的な相場としては、小規模なアプリケーションを監視する場合は数万円から数十万円程度の月額料金がかかることがあります。より大規模で高度な機能を利用する場合は数百万円以上の月額料金になることもあります。
APMツールおすすめ比較
それでは、実際に現在利用できるAPMツールをいくつか紹介していきます。どれも業界で注目されているツールであり、基幹システムを中心としたアプリケーションを包括的に管理してくれるものです。
- 最小限のコストで導入可能
- さまざまなアプリケーション監視に対応
- 幅広い監視対象を一元管理
Site24x7は、従来のAPMツールと比べて低コストで導入できる、SaaS型APMツールです。アカウントを作成するだけで簡単に導入でき、監視用のサーバーを用意する必要もないので、導入コストを最小限に抑えられます。また、Java、.NET、Ruby、PHPに対応し、WebアプリはもちろんiOSやAndroidのネイティブアプリまで、あらゆるパフォーマンスを監視します。実際のユーザーが体感している応答時間を監視し、Apdexスコアでユーザー満足度を点数化する機能も搭載しています。
Applicaitons Manager - ゾーホージャパン株式会社
- ユーザー視点のアプリケーション監視
- 多角的なシステム状態把握と迅速な障害対応を実現
- ソースコードレベルで遅延のボトルネックの特定も
Applications Manager(アプリケーションマネージャー)は圧倒的低価格を実現しつつ、多角的なシステム状態把握と迅速な障害対応を実現可能なAPMツールです。ユーザー視点から監視することで、エンドユーザーの不満が顕在化する前に対応できます。もちろん、アプリケーションサーバー・Webサーバー/Webサービス・サーバー/OSから仮想化環境まで、さまざまなアプリケーションを監視可能。導入により監視にかかるランニングコストを80%削減した事例もあります。
AppDynamics - 株式会社サムライズ
AppDynamicsは、Javaや.NETをはじめとした各種Webアプリケーションの性能をリアルタイムでモニタリングするソフトウェアです。利用中のシステム環境にほとんど影響を与えないモニタリングシステムであり、外部連携サービスの処理状況なども一括監視できます。
コンソール画面も直感的でわかりやすく統合されており、計測データからシステムの利用状況のマップを自動で生成してくれるので、システムに問題が生じた際に迅速な対応可能になります。
Dynatrace
dynaTraceは、短時間で確実にシステムに生じた問題の原因やボトルネックを発見することを可能にした新世代型APMツールとして登場しました。導入が非常に簡単で、既存のプログラムには一切手を加える必要がありません。
トランザクションの初めから終わりまでの処理を追跡し、パフォーマンス状態をモニタリングしてくれます。これによって早期にシステムのボトルネックを発見し、迅速な問題解決を実現します。
CA Application Performance Management
CA APMは、ユーザーのモバイルからメインフレームまでを網羅してくれる包括的モニタリングソリューションです。
アプリケーションやネットワーク環境における性能の劣化を素早く検知し、顧客に弊害が出る前に問題に対処できる環境を整えます。問題や障害の原因をリアルタイムで管理者に通知し、状況に応じて修正すべきポイントを的確に指摘してくれます。
New Relicは、アプリケーションやネットワークの監視環境をクラウドサービスとして提供してくれるサービスです。セットアップが不要で、即時にモニタリング可能。
収集されたデータは自動的に可視化され、問題箇所が迅速に特定できるようになります。常に変化し続けるアプリケーション環境を一見監視可能になり、素早く的確な対応とサイジングの最適化を図れます。
JENNIFER
JENNIFERは、Webアプリケーションサーバーを監視するためのAPMツールです。各々のアプリケーションの内部処理を直接モニタリングすることにより、早期に問題の原因を発見し、切り分けられます。
ページリクエストの応答時間やクエリに対するDB応答時間をモニタリングすることで、障害の検知から原因特定の時間の短縮、サービス負荷の傾向を把握可能です。
APMツールの利便性を理解しよう!
近年、企業のシステム担当者に注目されているAPMツールの概要から人気の背景、そして実際のツール導入のメリットや注意点についてひととおり解説してきました。
今後ますます企業を取り巻くシステムやネットワーク環境は複雑になるはずです。それに伴って、各種アプリケーションの運用上の問題やパフォーマンスの低下が発生する事態を完全に避けられないでしょう。
ぜひ、本記事で紹介したAPMツールなどを参考にしながら、自社が安定したWebサービスを提供できる環境の構築について検討してみましょう。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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